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くすりと生活 お礼

2024/1/5 患医ねっとで毎週配信されている「くすりと生活」にてお話させていただきました。患医ねっとはその名の通り「患者と医療者をつなぎ、日本のよりよい医療を実現する」ために様々な活動を行っています。

https://kan-i.net/ml/

■目的
医薬品を必要としている方の生の声を、直接企業の社員へ届けることによって、製薬企業等が自ら掲げる経営理念に関し、社員が認識や理解を深め、日常の仕事の遂行へ、意欲を高める機会を提供します。

患医ねっと くすりと生活プロジェクトより

私にとっては「気分障害・発達障害の診断を受けて、通院・服薬している当事者」として、初めてお話する機会でした。診断書を引っ張り出してまじまじと見たり、通院を始めたころのメモを読み返したりして準備をして11月に事前収録を行いました。文学フリマの直前に準備してたかなと思います。なので、自己紹介・生活上の困りごとは以下の記事を書きながら考えた部分もあります。

収録から配信まで患医ねっとの皆様にサポートしていただけたこと、配信当日のチャット及びアフタートーク、アンケートで反応をいただけたことがとても嬉しく、これからも発信というか、自分の持っているものを伝えていく活動をしていきたく思います。
実をいうと、配信後にあれよあれよという間に、リカバリーの学校を始めようという話になって、2月にスタートすることになりました。

本当に皆さまありがとうございます。
配信後にいただいた反応に対して、思ったことをここに書いておきます。

感想の感想を書くためのメモ

特に「これが病気なんだということがイマイチわからなかった」というご感想は次の一歩を考えるきっかけになりました。自分としては診断についてきちんと説明を受けていないという認識であり、診断がついてホッとしたということはありません。(休職が必要という診断書はホッとしました)
心身に無理がないように仕事を調整した結果、経済的に持続可能な暮らしができていない今の状態は「社会的に」健康ではないと考えています。
診断がつくまでの経緯にずいぶんと時間を割いてしまったのですが、収録時にも何故そこをみんなが知りたいのかよくわかりませんでした。例えば、診断確定によって確実な治療ができる病気であれば大切なことだし、特性について幼少期にわかったならば一緒に対処法を編み出していくということも可能だったかもしれません。配信では詳しく話すことができませんでしたが、特性そのものよりも成育過程で生じた「二次障害」の方が大きいのではないでしょうか。
必死にカムフラージュをして、内面化していった結果、元々の自分がわからなくなったという感覚があります。

・Noが言えない
・相手の欲望に忠実に役割を演じる傾向
・自分の意見を出さない
・自己決定ができずに後送りする
・通りすがりの人のネガティブな言葉を自分に言われたと思い込み取り乱す
等々

20代後半くらいか、コミュニケーション術の本を読み漁りました。自己啓発系にもはまって「ポジティブお化け」になった時期もあったと思います。周囲の人がそんな私をどう見ていたかはわからないです。家族ともうまくいっていませんし、長続きする関係はごくごく限られています。

診断名について、もう一つ。名づけたらもうそこから動かせないという性質が強かったため、あえて避けてきたような気もします。診断名に限らず、ラベルを貼ると強固に無意識に型にはめてしまう性質があります。「AならばAであり、Bではない」のようにしてしまいがちで、「AかつBである」状態の存在を消してしまう。属性による偏見を持ちやすい。その思考癖があるのがわかってきたからこそ、あいまいであり続けることに逆にこだわってみて、AでもBでもCでもある状態を認知できるようになってきたのです。

ここ数年は信頼できる人間関係を築きつつあり、対話の会などで少しずつリカバリーをしている過程です。多少充実感を取り戻しているからこそ、話せた部分があります。その一方で、コアすぎて公には語ることが難しい部分があり、もちろん、配信ではそこは触れていないわけです。以前の私であれば、全部出さないとウソになってしまうという思い込みがあり、言い過ぎてしまうこともあったでしょう。人付き合いの距離感をとるのが下手というのが、それにあたるかもしれません。自己開示もゼロヒャクでないことを学んできました。

最近の私の生活範囲では、互いを大切に尊重してくれる環境が多く、過ごしやすくなってきました。人数が多くなると難しく感じたり疲れやすかったりしますが、それでも自分の性質を知って臨んでいるのでだいぶ楽です。この私の性質を隠すのではない場所を始めてみたいと思いました。私以外の人も、そのように感じる場所・時間を増やしていきたい。

また、薬について納得できるまできいていいという風に思っていなかったです。新鮮な気持ちで、薬や治療に取り組んでいけそうな気がします。
ちなみに、副鼻腔炎の薬は朝でもちゃんと飲めます!ちゃんと飲んだ方が効くという経験則が面倒くさい気持ちを上回るようです。メカニズムを知り、何のための処方なのかが納得できると忘れない忘れたくないに変化する日も来るかもしれません。
※配信のタイトルは「私の減薬のきっかけ、朝の薬の飲み忘れ」でした。現在段階的に減らしている薬が1種類あります。


納得して、相手も自分も大切に過ごす時間、心地よさを求めて試行錯誤していくことはできるんだ。そういう気持ちになることができました。
これから先の出会いにも期待をもっています。
ありがとうございます。
2024/1/12

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1/26にこれを読み返してまたこの2週間で心持が変わっているのを感じます。こだわることの中身というか、な~んだ、そんなことだったのかみたいなことがコロコロと起きているからです。
ころころ転がりながら、少しずつ進んでいきますので、その様子を楽しんでいただけたらいいなあと思いました。
自己紹介には悩み続けます。続け続けるだけで、変わり続ける変わらなさです。それを楽しみましょう。

もし、サポートいただいたら、また、ひとに会いにでかけます。