絵馬に願ひを!考察(0409追記)

~始めの文章~

絵馬コンが近づいていますね、みなさん準備はどうですか。私はダメです。
とはいえ、初日公演に挑む身ですので、時間がありません。そろそろ向き合わないといけないのでちょっとずつ勉強してみました。
一部ではありますが、私の考察を僭越ながら書かせていただきます。
サンホラ初心者なので的外れなことをたくさん書いてると思いますので、ご指摘等あれば、是非ともお願いします。

8という数字について

サンホラにとって現状欠番の「8th」。「古事記」本文にも溢れんばかりに八という数字が出てくるんですね、古代の日本においては、8 は聖数とされ、「いっぱい」という意味でも使われた。なぜ8が聖数なのか…。
本当に軽く文献や考察を見てみたところ、古事記中に見られる八の字はシャーマニズムがもたらせる信仰形態と《生死の輪廻》による身体の分割から生じたものと考えられる。
簡単に言うと、身体を清めて生まれた神が8体だったり、8つに切り裂かれて死んだ神から8つの神が生まれたりというのがやたらに多い。
8箇所はは禊の順とされ、陰部も含まれているが、それは《生死の輪廻の窓口》とされている。
『古事記に見られる数概念について』より抜粋

他の考察によると「2元論(陰 v.s.陽、善 v.s.悪)」が根底にありそう。
例えば、四方(東西南北)ではなく、二方x2(東西+南北)ということ。必ず対になる訳である。」
そこから転じて「4元論こそが倭の発想。簡単に言えば、「春夏秋冬」である。同じ四季でも、中国式だと、2x2の「夏冬+春秋」になる。」
『日本の聖数8について』より抜粋

本当にいつからRinneは8th storyとして決めてたんだろうね…。

猿田 犬彦

西風のように駆け抜けろッ!

犬彦は少し異質なイメージがあると思っている。
天野宮比ちゃんと犬彦君が同じ街にいるのは、「古事記」上、最終的に二人が夫婦になると思われる描写があるので理解。
京都の猿田彦神社に「狛猫」がいるから、猫のストーリーなのも理解できるが、「古事記」上はそんな繋がりはなさそうだし、狛猫も後々に商人が置いたものであるらしいのですごく異質。(だから迷い込んだ云々の歌詞があるのかもしれない)
猫の年齢、米寿。《88歳》、なるほどね。
近くのヤブより遠くの名医⇒須久奈クリニック。スクナちゃんは医薬の神としての面もあるし、国津神ではなく一個上の天津神なのでレベチの名医って感じはわかるなあ。

スクナビコナ

犬彦の物語に関わってくる神様であり、皆がよく知るところでいう両面宿儺の元となる神でもある。
先ほども書いた通り、スクナは国津神より存在として高いくらいの天津神とされている。
「古事記」によると、八島(日本)の外海よりやってきて、「大国主」と共に国を経営していたが、途中で《常世国》へ旅立つ。 《常世国》はいわゆる不老不死の国とされているが、一説によると《黄泉国》と混同されることもある。体験版【其乃肆】左にて、スクナは犬彦を《月下の楽園》に連れていこうとする描写があるが、この《常世国》のことを指すだろう。
《月下の楽園》についてはサンホラ描写としては概ねみな予想がついていると思うので多くは語らず、「古事記」としての考察に戻る。
スクナは《常世国》に旅立つ際に、《淡島》を経由しているとされる。 そのことから、現存する淡島神社でスクナビコナを神として祀る場所は多い。 ここで《淡島》とはなにか、という話になるのだが、イザナミとイザナギが深く関わるお話。イザナミはみんな知っている通り、子を2度流産している。その一人は《蛭子》(灯留子)で次が《淡島》とされる。そして二人はイザナミの子として認知されることなく、《葦の船》で水に流される。
その流された《淡島》が海を渡って日本に戻ってきたのがスクナビコナではないか?という説もあり、スクナビコナ自身には淡島とスクナの二面があり、これが両面宿儺ではないかといわれている。
淡島神社の多くは、婦人病をはじめとする安産子授けのご利益もありつつ、転じて医薬の神をまつるとされる。これが「須久奈クリニック」だとは思われるが、一方で蛭子(水子)供養や、人形供養をしている面もあり、人形供養ではもちろん日本人形も多いが、フランス人形なども供養されることがあるそうだ。死んだ子を弔うために、人形を携えるお話を聞いたことがある人も多いだろう、きっとここも何か地平線の繋がりがあるのかもしれない。

「遥か地平線の彼方へ記念祭ver」

神社関係者と犬彦君の曲だけど、猿田彦神自身、「古事記」では道案内が役目であり、この曲では神社関係者を道案内してる気がする。
「あれが、お前に関係あるかもしれない星だ!」犬彦
⇒「よだかの星」関連ではなかろうか。
「よだかの星」自体は宮沢賢治の物語上でも定まっていないけど、作中に関係する星はオリオン座の《リゲル》か、おおいぬ座の《シリウス》かなあ。
どちらも《Moira》に欠かせない存在だし、ノエルにも関わる《冬》の星。
ちなみに《シリウス》は英語で《Dog Star》。中国語で《天狼星》。
「弓の名手、オリオン?まさか、あのバカが…王子?」神社関係者
⇒「古事記」として弓を用いるメインの神の話の一つは「アメノワカヒコ」
天照大神の遣いの雉を射抜いて、それが神の国まで届く不届きもの。
「アメノワカヒコに邪心があるなら矢よ、跳ね返れ!」と念じられてそのまま矢が刺さって無事死亡するバカ。若干リンクする…のかなあ…。
あと、星座って世界で決められている数は《88個》だそうです。
奇遇とは思えんね…。

さて犬彦に戻るが、元になった猿田彦は鼻が大きいので、後世で「天狗」と同一視されることがあるらしい。
天狗は《流星》を意味し、地上へと災禍をもたらす凶星として恐れられた。
《天狗》変換⇒《天犬》変換⇒《天狼》シリウスやっぱりつながりがあるのでは?(若干のこじつけ)

ちょっとだけリンクしそうな話

「星屑の革紐」と「澪音の世界」なのかなと思ったけど違いそう。
やっぱり猫はR.E.V.OでNeinなんだと思う。安楽な死を選択することでグラサンが死を迎えて「星空の詩」をなぞり、
延命を選択することで「輪∞廻」をなぞるんだとおもう。

能楽について

天照大神が引きこもったときに、アマノウズメ(天野宮比ちゃん)が《神楽》を踊ったことが始まり。
下界においては、どうやら聖徳太子の前で披露したのが初めてとされ、ギリギリ「古事記」に太子は存在しているのであり得る感じ。
ただ当時では「散楽」とされそれが「申楽」になり、「猿楽」とされ、旧漢字だと《猿樂》。
《狼樂》⇒《犬樂》。猿田犬彦。犬猿の仲。猿田君…
まさかお前ここでもか…?
「古来の芸能と結びついて、物まねなどを中心とした滑稽な笑いの芸・寸劇に発展していった。」
マジでそういうルートもありえるし、上の「地平線の彼方へ」とかもそういう寸劇なのではなかろうか。
そこから、呪禁道の影響を受け、能面とかをかぶってやる猿楽になっていく。
犬王とかそんな感じやねってか犬王が道阿弥とされているならば、狼(犬)の王である神社関係者がアヴちゃんって…コト!?
他wikiによると、
「聖職者である呪師に代って、猿楽師という、いわばエンターテインメントの玄人によって例式の後の余興芸として行われるようになった能は、
入念なリハーサルを行わない上に一度きりの公演であるという点も独特である」
やっぱりアンコールとか、記念祭verってそういうことじゃない???
「能における声楽部分である謡を謡曲といい、《八拍子》でうたわれる」
でたわね。
「能では、神仏、天人、仙人、草木の精、鬼神、亡霊、霊獣など、超人間的な存在を演ずる際には面を使用する。」
アッ…ふーん…。

参照wiki
能楽
猿楽
能面

八島知美

まだ細かく楽曲の考察は出来ていないが、元になる神について考えていきたい。

八島士奴美神

天照大神と共にイザナギから生み出された神、スサノヲがクシナダヒメと出雲の須賀で産んだとされる《八島士奴美神》という神がいる。「士奴美」は「知主霊」という意味合いを持ち、漢字をすべて考えると私としてはこの神が八島ちゃんの元ネタであると考えている。
《八島士奴美神》自身「古事記」の中で多く記載はなく、不明なことが多いが、多くの島々《八十の島々》を領有する主の神とされ、妻に《コノハチルヒメ》がいるらしい。《コノハチルヒメ》も多くの描写はないけれど、どうやら《コノハナノサクヤヒメ》と姉妹とされている。
一方サクヤヒメ自身にはイワナガヒメという姉妹がいるのだが、チルヒメとイワナガヒメは同一視されることもあるそうで、非常に本編ともつながりが深くなる可能性は否めない。
ところで、《八島士奴美神》には猿田彦と深い接点があると述べているものもいる…またお前か!
多くは以下詳細を読んでほしいが、八島ちゃんは、国土を所有し、それを照らす神であり、 猿田彦も天照大神に命じられ天上と下界を照らしながら登場する案内人という点で非常に類似、ないしは同一視されることもあるそうだ。
『八島士奴美神 猿田彦との接点』より抜粋

余談

「桃太郎」について。唐突に何って感じだけど、鶴の恩返しとか浦島太郎とか桃太郎は「古事記」がベースになっている可能性がある。
桃太郎はイザナギがイザナミが放った黄泉の鬼をを追い返すときに黄泉比良坂で桃を3つ投げて助かる。
そして助けてくれた桃を神として昇華させ、私みたいに困った人を助けるという部分がベースになっている可能性が高い。
桃太郎がなぜ犬猿雉をお供にしたのか。それは鬼が来るとされる「鬼門」と逆の位置の干支であるからなのだ。
さあここで犬猿雉のお話が私の中では犬彦君関連で全部勝手につながってたりするので可能性は薄いけどあながち無くはないつながりかもしれない。

~終ひの文章~

ここまで駄文を読んでくださり、ありがとうございました。アマノウズメ、サクヤなどについてはある程度逆に情報が出ているのであまりまだ深く考察しきってはいませんが、気になる点はたくさんあります。
ブリタニアやイカロスなど日本神話以外の話が出てきているので、ここらへんをもっと深く考えないといけないなと反省しました。
伊坂那美の物語は本当に「古事記」のなぞりが多いので、お時間ある方はぜひ現代語訳で良いので軽く触れてみると解像度があがるとおもいます。
一方で、佐久夜や少年など逆に謎は深まりますが…。

引き続き考察頑張っていきますので、みなさんも予習復讐復習頑張ってください。応援しています。


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