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【完結編】実は忘れてない3rdアルバム『CLUB33』壮絶解説〜Can't help falling to hell with you〜

旧石器時代から続けてまいりましたこの解説も、いよいよ最後になりました。
既に新しい作品も出しているし、体制も変わっているし、さらにその上での新しい楽曲も次々に生まれてきているし、振り返ってる暇もなくという感じでしたが、それっていいことなんじゃないかなと思います。
とはいえ、ひとつの大きな節目となった『CLUB33』が、ずっと愛される作品にばればいいなと思います。


Lucci


前の曲がフェードアウトしてからすこしの間を開けて、ピッピッピッというクリック音から入るこの楽曲は、CLUB33本編が終わったあとのエンディングテーマであり、アンコールとしての機能をもたせています。

実は録音方法が他の曲と違っていて、「Wonder world」のシングルの頃に録音されたテイクを中心に作られています。
そういう、微妙な質感の違いもあって、なんとなく本編からは少し距離のある存在だと思います。

とてもTHE NOSTRADAMNZらしいパンクロックナンバーで、ぼくは実は他の曲には申し訳ないけれど、このトラックは格別の出来だと思っています。

さらにいえば、Mr.Chicken Hat Timersとのコラボで制作した「SAIL AWAY」とは姉妹曲の関係にあり、同じ元ネタをやや別の方向に膨らませたものだったりします。
聴き比べると共通するフンイキがあるのがお分かりかと思います。
そしてその双方の親となる偉大な楽曲が、ぼくが敬愛するTEARS OF THE REBELさんの「Break the chain」という楽曲です。

https://youtu.be/OTcqbMa8NPw

改めて聴くとやばいほどそっくりですね。
一応メンバーのおひとりと偶然出会ったときに、そっくりな曲ができたんですけどパクりですすみませんと謝罪をしたら笑っていただけましたが、ほんというとパクったというよりは出てきたイメージを膨らませていったら知らず知らずのうちにめちゃくちゃ似てしまったというのが本音です。たぶん、こんな曲やりたい!とイメージしたのが「Break the chain」だったんですね。
リリースする前に気付いたけど、だからといって距離をあけるためだけに改変するのって逆に失礼だと思うので、相変わらず開き直ってます。
なぜなら、それぞれに別々の強烈な良さみがあると思うからです。

TEARS OF THE REBELさんは、ぼくにはできないけど、ぼくがずっとそうなりたくて憧れてした理想のようなバンドなんですよ。
ダーティーで不良っぽいのに、色褪せないカッコ良さ、それもスマートでスタイリッシュなカッコ良さが、着てるものとかアートワークとか楽曲とかステージとかサウンドとか、全てから滲み出ていると思います。
パンクもグランジもハードロックもヒップホップも、全部通過した先にあって、且つ響く歌モノって、本当にぼくがやりたいことじゃないかと思います。
最大限のリスペクトを捧げつつ、逆立ちしたって同じようにはできないし、ぼくはオタク要素だったり、どうしてもどこかふざけてしまったりするんだけど、それはそれでスタイルとして大切にしようと思ってます。

しかしてこの曲、仮タイトルは「中○し」でした。
タイトルの「Can't help falling to hell with you」は、ロッカバラードのスタンダード中のスタンダード、エルヴィスプレスリーの「Can't help falling in love」に由来しています。

https://youtu.be/t7vZAQfnmys

たくさんの方々にカヴァーされていますが、ぼくが親しんできたのはUB40によるレゲエ風味のバージョンでした。

https://youtu.be/vUdloUqZa7w

歌詞の翻訳を是非読んでいただきたい。

http://www.worldfolksong.com/sp/songbook/usa/cant-help-falling-in-love.html

まさしくCLUB33の物語ですよね。
更に、プレスリーはこの曲をライブのラストにやることが多かったそうです。
エンディングとしてはピッタリなタイトルです。

邦題は「好きにならずにいられない」なんですが、
つまり我々のほうは「地獄に堕ちずにいられない」という意味のタイトルになっているわけです。

CLUB33では、基本的にはずーっと愛と生&死と喪失について、ある種の御伽噺として語ってきたわけですが、この曲はもっと現実的な話です。

ぼくらは、皆様にもっと好きになってほしいと思っているんです。
どうすれば一人一人からもっと好きと思ってもらえるか、そして好きと思ってくれる人が増えるのか、率直にいえば行動動機ってそれだけのことなんです。
でも、ぼくは幸せになることって怖いことでもあると思います。
それを失う怖さが生まれます。
燃えるような情熱に我を失って、後先考えない行動に出ることもあります。
その点で、ぼくらと皆さまは、擬似ではなく恋愛関係にあると思います。
ただ、やってる限り、皆様に対して悦んでほしいです。幸せになってほしい。例え、そのために攻撃的な手法を用いても、その結果地獄に堕ちようとも、ぼくらの片想いで終わらせたくはないのです。

だから、ぼくはライブを、愛すべき皆様へ「地獄に堕ちろ」とご祈念申し上げて毎回閉じているのです。

最初は隠れていた可愛いあなたが、ぼくらをちょっと覗いてみて、ちょっと見てみようと思って、聴いてみたら楽しくて、その手を挙げてエンドルフィンが溢れるのを感じてくれたら、それ以上望むことはありません。

ていうのを最高にゲスな表現で、病むほどにぐちゃぐちゃな恋愛感情と性行為に準えて書いています。
どんなに美談を語ろうとも、男性であるぼくの本質は結局そうしたゲスなものに過ぎないのかもしれません。

だけど、だからこそひとひらの純粋なものにずっとときめくのかもしれません。

するとまた「Star tale」を聴きたくなるんですよね。
ラーメンのスープと冷たいお冷やをの無限ループが止まらないかのごとく、本作がみなさまにとってずっと愛聴していただけるアルバムになったら、とても嬉しいです。
いつの日か、「昔コロナ騒動ってのがあったんだけど、あの頃よく聴いてたんだ」と思い出したら、そのとき共に過ごしている誰かに共有してください。

きっとそれが、我々がこの時代を生きた証となるでしょう。


8ppy

何度かツイキャスとかトークイベントとかでも話したかもしれないけどこの曲の仮タイトルは「中出し」でした。ちなみに今でも同期が入っているMTRにも「NAKADASHI」と入っています。怖いですね。

アルバム制作時はLINEグループで「中出しもっと激しくしよう」「中出し終わったよ」「中出しにリバーブかけてみた」等と男気溢れる会話が飛び交っていました。

この曲も実はMV候補曲で、全身タイツを来て精子に扮した私が様々な街を走り抜け卵子に扮した誰かに(誰だよ)ダイブするという結末の作品(根元考案)を、やや罰ゲーム的に作らされるとこだったんですが流れました。まあ別にやってもいいんすけど。全身タイツも買ったのに。まあ折角なのでセッションイベントで使いました。

確かチェキ完売と聞きました。手元に渡った方々、大変申し訳ありませんでした(ざまあ)

これでCLUB33の解説は終わりでしょうか。気分がノッてれば書き物も悪くないですな。9割くらいノって無かったけど。Alexanderあたりで飽きてた。皆感じてるかもしんないけど。またアルバム出したら書かされるんですかね。とにかく頑張ったからおこづかいちょーらいっ!(noteってサポート出来るんだぜ、、、?)

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