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【映画日記】『マラソンマン』と1970年代

2023年12月26日

今年1年どんな映画を見たのかザックリまとめる作業中です。
今年はなぜか70年代に惹かれた1年でそのあたりの映画をたくさん見た気がします。

バブルに向かうイケイケの80年代カルチャーの洗礼を受けた私自身にとっては、モヤッとしてよくわからない時代。どこにも軸足を定めることができない感覚が”今”と似ている気も。

ちょっと前に見た映画『マラソンマン』(1976年)もそんな時代の空気を含んでいた。

大学院生のベーブ(ダスティン・ホフマン)が元ナチスの遺産騒動に巻き込まれるストーリー。ドイツ人とユダヤ人の2人のジジイが小競り合いの末、ガソリン輸送車を巻き込んで大事故を起こす冒頭のシーンは、排外主義がはびこる今を見ている気がした。

映画『マラソンマン』

元ナチスのゼル博士がめちゃ怖い。ローレンス・オリヴィエが「Is it safe?」と言いながら歯科的拷問を加えるシーンは歯科に行く気をなくさせる。(あ、先日どうしようかと悩んでいましたが行きました。まさかの”磨きすぎ”でした)

なんやかんやあってベーブが暗躍する悪と戦うわけですが、勝ったところでどうしようもないという虚無感ばかりが残って、そんな虚無感が”今”に通じるのかな、なんてことを考えたり。

ま、もう夢や希望を語る若者ではないので、その虚無感をしっかりと抱えて生きていきたいと思います。

ってなことを言いながら、クリスマスはB級ワイン映画(『パーフェクト・ペアリング』『プロセッコ殺人事件』)を堪能。ワイン話としては極薄だけど、これも後日ワイン映画記事に追加します。

◆今年、70年代を知るために買った本






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