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きっちゃんのつぶやき「固有の価値を花開かせるのでは親の力です」

 今日から3月ですね。「一月往ぬる二月逃げる三月去る」と言いますが、月日が経つのが本当に早いですね。3月は受験や卒業式といろんなことがありますが、コロナ禍による制限もあり大変だと思いますが、一人ひとりにとって素敵な時間を過ごしてほしいなと思います。

 さて話は変わりますが、私の好きな詩のひとつに、金子みすゞの「わたしと小鳥と鈴と」という詩があります。

わたしと小鳥と鈴と
わたしが両手を広げても   お空はちっとも飛べないが
飛べる小鳥はわたしのように 地べたを早くは走れない
わたしが体をゆすっても   きれいな音は出ないけれど
あの鳴る鈴はわたしのように たくさんな歌は知らないよ
鈴と小鳥と それからわたし
みんな違って みんないい

 個性に偏りがあって当たり前です。みんな違う。それが個性です。千葉大学名誉教授の多湖輝先生は、著書「ほめ方がうまい親の習慣」の中で、この詩について次のように述べています。

 「みんな違っているから楽しい。違っているのは優劣ではなく、みんなにいいところがあるということを教えてくれる素晴らしい詩です。競争があっても、順位をつけられても、偏差値があっても、そのようなことに振り回されない人間に育ててこそ、素晴らしい教育と言えるでしょう。」

 勉強が苦手でもスポーツが得意な子。スポーツが苦手でも絵を描くのが得意な子。そんな違った個性があって当たり前ですよね。多湖先生は、「その固有の価値を花開かせるのでは親の力です。一生懸命になって努力している子どもの姿を評価して認めてあげなければ、才能など伸ばすことはできません。親の理想とする才能を子どもに押しつけてようとしても、それは不可能です。親は子どもの個性を評価して、ほめてあげてこそ、親子の信頼関係の絆もより強くなるのです。」と言われています。

 その通りだと思います。みんな違ってみんないいんです。いや、最近では「みんな違ったほうがいい」と考えています。それぞれが持っている固有の価値を認め、花開くように子どもたちを支援していきたいですね。


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