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神田のカープ

 夏は暑いのが当たり前なんですが、今年は特に暑い、と言いたいほどの猛暑です。しかも例のアレでマスクが欠かせず、暑さ倍増、辛し!であります。熱中症に気をつけながら、しかも厳かに過ごさねばならないこの夏をどう楽しむか、もう読者の諸君にはおわかりだろう。どんな時でも僕たちにはおいしい食事が待っているんだぜ。本日訪れたるはJR神田駅から程近い、カープ 東京支店、広島焼きの名店であります。この暑き夏の日に、熱き広島焼きを頂くなど酔狂かもしれません、がどうしても俺はお好み焼きが食べたくなったのだ、しかも一番うまい奴を。ランチタイムをちょいと外した午後二時、ついに決戦の火蓋が切られた。

 店内はクーラー&扇風機全開ながら窓も全開、暑いぜ。しかも座りしカウンター正面の鉄板も超熱い!熱風吹き抜けるこのお店にて、お母さんは僕たちにこう言うのだ、「この店で暑いと言う言葉は野暮なのヨ」と。体育会系なガッツあるお言葉、カープしてるではないか!よし、決まった。イイ顔の大将に瓶ビールと、全部入りソバを注文!まずはビールをグイと。カーッ、これはいい、この暑き店でのオエイシスになり得るこの一杯、うまし。そして眼前の鉄板では焼かれる広島焼き、いい手際だ。生地が薄く焼き上げられ、その上に大量のキャベツ、とろろ昆布、魚粉などのダシ、ソバ、豚バラちゃん、イカ、エビ、卵などが順々に、層を形成されていく。最初はこんもりしていたその山が、大将の絶妙なヘラ使いによりシェイプされ、圧縮され、ソースが塗られ、青のりがふられ、眼前に鎮座した。

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 おぉ、いい香り、いいテリだ、これはきっといいお好み焼きだ。おもむろにヘラでカットし、まず一口、うまっ!見た目ソース濃い味と思いきや、ダシがしっかりきいて、見た目よりあっさり。ソバもブタちゃんもしっかりクリスプされカリカリと、ふんわりキャベツがまた良い。一枚一枚丁寧に積み上げられしお好み焼きの層が一体化した今、非常に深き味わいの境地に達している、これいい。プリプリのエビちゃんとイカちゃんもイカしてるぜ、ビールがすすむクンな一品であります。ここで、まだいける!と判断。レモンチューハイとネギ焼きを追加オーダーとあいなった次第。

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 レモンチューハイはタカラの缶チューハイだった、、いいなぁ、これでいいんだよ。店内を吹き抜ける熱風はまるで海風、そう、俺は海の家にいるのだ。そし焼かれたるネギ焼きは、こんもり緑の山、江ノ島が遠くに見える・・・違う違う、ここは湘南では無いんだぜ、ここは神田のビーチなんだぜ、分かっているのか!とまたまた盛り上がってきてしまったネギ〜。ネギ焼きも大将のヘラでずいぶん圧縮され、薄く薄くプレスされ、ネギは何処へ?な仕上がり。一口行けば、先ほどの全部入りと違い、ヘルスィな一品であり、アッサリ味、ダシの味がより鮮明にわかるんだぜ。タカラのチューハイがよく合う、まさに夏なあっさり味!いいじゃないか、今日は広島祭りだ!!

 とまあ、いつも通りに盛り上がってしまった小一時間、ナイスなカープ、神田の広島ビーチ、また涼しくなってきたら、違う感覚が味わえそうだ、と再来を誓った。「ワしゃぁ、また来るけんの」

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