子育ての幻想3選

僕には乳幼児の子どもがいるんですが、子どもができる前と後で
「子育てってこんな感じなんだ…」というギャップがありました。
そんなことを書こうと思います。

まぁ僕という凡人だからこそこうなっている、というのは多分にあると思うので、そのうえで読んでいただけると幸いです。

①全然神童じゃない

よく、子どもが小さい頃って習得が早かったり記憶力がすごかったり、音楽や絵画のセンスがすごいとか言われてるじゃないですか。大人が解けないパズルをさらっと解いたりとか、色合いが素晴らしい絵を描いたりとか、はたまた第六感に優れてたりとか。
僕も子どもができるまでは、そういう幻想を抱いていました。

でも全然そんなことなかったです。いつまでたっても+2が出来ないとか、色を塗るのも超絶テキトーだったりとか、前にやったことを何にも覚えてなかったりとか…。ずっと同じ遊びをやらされて「いつまでやんの…」と疲れ切ったりとか。
大人が思うほど、「めきめきと成長するわけではない」んです。こないだ言ったことをもう理解して、もう応用してるんだ!みたいなことはないし、常に創意工夫に溢れているわけじゃないんです。

ことさらに何もできないというわけではもちろんないですけど、なんか、やっぱり、「フツー」です。そんなもんです。

②子どもは重い

特に乳児の時とかって、たとえば夜泣きした際に、両手に子どもを抱えて「よしよし」なんていって優しい目をして背中をポンポンしながらあやしたりするじゃないですか。親としては大変ですけど、ザ・子育てっぽい雰囲気あると思うんです。
もちろん我が家にもそういう機会は訪れました。理由もわからず泣くことはよくありますからね。

でもこれがしんどい。なぜなら子どもって重いからなんです。
産まれた時点で3キロはあるわけで、そこからまたぐんぐん育つんです。夜泣きしたからっつって腕だけで子どもを抱えてあやすのは本当に腰と腕に来るんです。夜泣きして寝入るまで抱きかかえているのもすごくすごく大変です。

幼児になったら平気で15キロとかあるんですよ。多少泣いたからって抱きかかえてたら腰が爆発します。

夜の京葉線とか見ると、ディズニー帰りで眠りこけた小学生を米俵のように抱えたパパを見かけますけど、これは親にとっては本当に苦行です。

③子どもはズルい

子どもは、良くも悪くも欲求に従順なんです。欲しいものは欲しいし、できるだけ自分に多くもらいたい。そんなものです。
「そのパン、ちょうだい」と言っても、ちぎったあと小さい方を渡してきたりするし、公園の遊具の順番だって、自分が先に行けるなら黙って享受するものです。ルールなんてない。前にこうしたからこうしなきゃ、そんなのもありません。極端に言って、自分だけよければそれでいいんです。

だから、子どもを聖なるものの代表とか、性善説とか性悪説とか、そういう決めつけはナンセンスだなと思っています。
子どもは、とにもかくにもエネルギーの塊なんです。それをどう色付け、方向づけしていくかは親や周囲の大人にかかっています。

周りを見渡せば、「ああ、この大人は5歳のまま精神が発達してないな」と思う人も結構いませんか?
怒られるまでやらない、人に先にGIVEしない、恩を返さない、などなど。そういう大人はきっと、子どものときにきちんと導かれなかったんだろうなと感じています。

それでも子育ては刺激的で楽しい

ここまで書くと、子育てに幻滅してるように思うかもしれませんが、必ずしもそうではないです。そりゃ、もっと神童っぷりに感動できたらよかったかもしれませんが、それは親として多くを求めすぎです。

謎の愛の手紙をたくさん書いてプレゼントしてくれたり、じゃれてきたり、敷布団にしてくれたり。
本当に無条件に、自分のことを受け入れてくれる。それを全身で味わうことができるのが子育てです。

子育てに幻想はつきものですが、ありのままも十分に幸福を与えてくれると僕は思います。

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