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カスハラ vs 顧客満足度(NPS等)

「カスハラ「対応いたしません」=厳格な方針発表―JR東グループ」の記事が話題ですね。

カスハラとは「カスタマーハラスメント」の略称で、サービスを受ける顧客側からサービス提供者である従業員への「度が過ぎたクレーム」のことを指します。

ちなみに、JR東日本グルーム公式の発表は下記の通りです。
◾️「カスタマーハラスメントに対する方針」

人手不足が深刻、かつ20-30代が転職市場にどんどん流れているなか、お金を掛けてきた従業員を大事にする流れはこれから増えていきます。

特にサービス業においてはどんどん加速するでしょう。

ただ、サービス提供者である企業側にとっては、難しい判断でもあります。

タイトルに記載した通り、大手企業であればあるほど、「顧客満足度」を重視しています。

◼️NPSは日本人の文化に合わない?(過度にマイナスが際立ちやすい…)


特にNPS(Net Promoter Score)で数値化されることが2010年以降増えています。

このNPS、特に金融機関においては日本だけ著しく低いことをご存知でしょうか?

上記のリンク銀行のNPSランキングですが、トップの住信SBIネット銀行でなさえ、「マイナス16.7」です。

外資系金融に勤めていてこれは特に実感するのですが、「日本オフィスだけNPSがマイナスである」ということをどう説明するかに苦労することがあります。

「文化の違い」と説明されることが多いのですが、1つ例を出してみます。

NPSの定義をご存知の方も多いと思いますが、ざっくり定義すると、NPSは「あなたは当社のサービスを友人や家族に勧めたいと思いますか?」という質問を投げかけ、「勧めたい」と答えた人から「勧めたくない」と答えた人を引き算し算出されます。

問題は、その回答方法です。

勧めたいと思う「度合い」を「1から10」で回答するのですが、「勧めたい人」と定義されるためには「9または10」を選択しなければなりません。

「勧めたい」と思っても、「7または8」と回答する方も多いのではないでしょうか?

「7または8」を選択しても、それは「中立者(Passiver)」と定義され、このスコアに影響をおよぼさない(加算も減産も「されない)のです。

つまり、日本においてはサービスを受ける側はサービス提供者に対して「高く評価しない傾向にある」と、みなされています。

◼️従業員ファーストへの転換は必然

NPSを改善することよりも深刻な問題がサービス提供者にはあります。

人手不足です。

または、コストを掛けて育ててきた30代、40代前半の転職による損失です。

こうした流れを少しでも防ぐために、企業側も従業員の待遇改善を、賃上げ以外の方法で模索し始めています。

今回のJR東日本グループの対応も、その一環であると言えるでしょう。

ただ、金融機関では難しいかもしれません。

金融機関のコールセンターの方々と少しだけお仕事をしたことがありますが、彼ら/彼女らから聞いたクレーム例はなかなかのものでした。

しかし金融庁登録事業者としては厳しい対応を顧客に対してできないのが現状で、辞めてしまう従業員も多かったです。

金融機関も人手不足が深刻です。求人を出しても人がなかなか来ないため、ヘッドハンターやリクルーターに高額報酬を出してやっと人がくる、でも数年で辞めてしまう…の繰り返しです。

働く側からすると、転職の度に給与が上がって嬉しいんですけどね💴



P.S.

今日は暑いですね!GW中は特に予定がないため、我が家が決めたことは「どんどん外食する!旅行とかしない分、贅沢する!」というものです😅昨日は子どもたちお気に入りの回転寿司チェーン、銚子丸に行きました🍣一皿400円が平均なので安くはないですが、ネタが大きく大人も大満足できるのでおすすめです👍


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