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お別れの季節に 駐在の友人から学んだこと

日曜日に友人の駐在家族3組とお昼ごはんを食べに行った。一家族がこの春日本に本帰国することになったからだ。家族そろってのお出かけ、外食自体もめったにしない我が子ども達は大興奮。HAL5でピザやハンバーガー、メインはフライドポテトにりんごジュースを平らげご機嫌な子ども達。ここはレストラン以外にもオーガニックなパン屋や八百屋、幼児向け室内遊具のほかに古着のイベントなどもやっており一日楽しめる施設となっている。建物の前は芝生が広がっていて小さな滑り台もあるので週末ランチは7割子連れ客だ。ごはんを食べた後は外の芝生で思いっきり遊んだ。

ピザ屋、ハンバーガーやフライドポテトのお店、ドリンクを出すバーがありフードコートのようにどのお店でもQRコードからの決済で注文できる。12時にはまだ空いていて予約なしでも入れるが、午後になるに連れて混んでくる。
もちろんベルギービールやお酒もあります。忙しすぎてごはんの写真は撮れず。。。

駐在の友人は旦那さんが計4年、出産を控えていた友人が出産後に渡欧し3年半こちらに住んでいた。移住してきてわりとすぐに知り合いすでに3年近くになる。きっかけはもう忘れてしまったが、他の駐在友達の紹介だったと思う。ルーヴェンは小さい街なので駐在組も移住組も距離が近くみな穏やかで話しやすい人が多い。子どもの年齢が近いこと、お互いフットワークが軽いことから陽ざしが強い夏休みにお弁当を持って公園やビーチバレーを見に行ったりその後カフェでお茶をしたりと、今思うと贅沢な時間を過ごせたと思う。

子ども達が学校に行っている昼間にカフェで読書や耳読、日々の習慣や言語学習などの話をアメリカンパンケーキやおしゃれなケーキ屋さんでしたことも忘れられない楽しい時間だった。学ぶ意欲が強く毎朝早起きし自分の決めたタスクをこなす彼女から学んだことは多い。まだ駐在の知り合いがたくさんいなかった私は、駐在の妻たちは自分の意志に反して来ることが多いのかなと思っていたところ

「私は自分の意志でここに来たよ。」

という彼女の言葉が胸に響いた。自分の意志で来るって強い言葉だなと思いずっと覚えている。人類学ではAgency(agency is the ability of individuals to act freely and make their own choices. うまく訳せませんが自己決定権を持ち人生の舵をとるという感じでしょうか。。日本語訳に詳しい人教えてください。)という言葉があるが、彼女の言葉からはそれを感じた。

「nozomiさんはよく博士号を学んでたり難しい仕事についてたりする人をすごいっていうけれど、私からしたらnozomiさんの方が全然すごいよ。だからうまく言えないけど自分を卑下しないでほしい。あなたの人生そのものの方がそういった分かりやすい肩書きよりずっと素晴らしいよ。」

と言ってくれてすごくうれしかったし不思議な気持ちだった。家族以外でこういった言葉を聞くことはなかなかない。仕事も辞めて肩書きもなく子育てはしているけれど勉強も中途半端で誇れるものがないと思ってしまいがちな私にはすごく心に響いたお別れの言葉だった。

もう会えないわけじゃない。世界は思ったより狭いし、インターネットを通じて繋がることもできる。それでも同じ空間で感じたことを語り合える尊さは失われる。それは悲しいことだけど、別れが悲しいと思える人とこのベルギーのルーヴェンで出会えたことは貴重でありがたい経験だった。



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