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あんなふうになれたら

とあるご婦人とお話しをしていたときの事。

「若いんだから、恋しなきゃダメよ〜」
と言われた。

「まぁ、ちょっと、面倒くさくて。
いまはお休みしちゃってます。」
と返すと、

「いまは面倒かもしれないけれど、誰かと一緒にいるようになれば面倒なことも慣れるし、それに、どうせ連れ合いの方が先にいなくなるんだから。
悲しいのは1週間だけ。
楽しみはそれからよ。」

男性には肝の冷える話かもしれないけれど、素敵だなと思った。

彼女の未来は、まだまだ明るいなと思った。

女って、男性が思うよりもずっと、逞しい。

最近、頼んでないのに既婚者からネガティブなアドバイスばかり貰っていたので、久々にポジティブな意見が聞けてとても良かった。

1人でも大丈夫なら、結婚なんてしない方がいいよ。
好きなことやりなよ!
と言われることが、本当に多い。

とはいえ、26歳はそろそろ焦った方がいいらしい。
ため息も出ちゃう。

憧れの女性像は何人かいるけれども、昔から1番強く憧れるのは、梨木香歩さん著の『西の魔女が死んだ』のおばあちゃんだ。

残念ながら、私には不思議な力は備わっていないけれど、あんなふうになれたらなと、時々思い出す。

季節を、時間を、人を愛して、慈しんで過ごせたらな。

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