２０２０年コロナ禍真っ最中、JSAワインエキスパートを受験した。

２５歳を超えたあたりからファインダイニングでの会食が増え始め、「このワイン食事に合いますね」よりも内容のあるコメントができない自分がいたたまれなかったからだ。

不謹慎だが私のワークライフバランスはコロナによって劇的に良くなった。外資金融の社畜の教科書のような生活を送り、ほとんど化粧もせず会社で過ごす毎日から在宅勤務となり、人間らしい生活が送れるようになった。

一方で、通っていたワインスクールが試験直前に閉鎖となったり、飲食店が時短営業や酒類提供の停止を余儀なくされるなかで、多くの若い飲食関係者が数十万円以上する受講費を支払ってソムリエ試験を受けたり、スキルアップに励んでいるのが印象的だった。

私が本業のかたわら、ワインエキスパート、WSET Level 3 (英語)、Sake Diplomaを取得し、２０２４年からWSET Diplomaに挑戦した根底には、飲食業界で働くプロがこだわりを持って紹介してくれる料理やペアリングを理解し、そのサービスを１００％の状態で受けたいと思うリスペクトがあると思う。珍しいワインが手に入った時にレベルの高い勉強仲間とテイスティングできるのも幸せなことだ。

WSET Diplomaは取得までに通常2年ほどかかると言われている資格なので、決意表明も込めて軌跡を共有したいと思う。