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なぜ日本の僧侶は長生きなのか

まとめ:

① 健康の維持・増進のためには、たくさんの量の息を吸ったり吐いたりできること。

・健康の維持・増進には<身体活動量>を今よりも増やすことが必要。

・身体活動量は長時間身体を動かす能力である<全身持久力>を高めることが健康づくりに役立ちます。

・<全身持久力>の高い人と低い人とを比べると、低い人の方が高い人よりも3~4倍死亡率が高い。

・全身持久力を上げるには<最大酸素摂取量>を増やすこと。

② 毎日大声で読経してたくさんの量の息を吸ったり吐いたりできる僧侶は長生き

・「1980年~82年における10種の職業集団の平均死亡年齢と死因に関する調査」によると平均寿命が長い職業の第一位は僧侶だった。

・僧侶の長生きの秘訣の一つは、毎日読経を続けること。

・読経する時には大きく息を吸って腹に貯め、その息を少しずつ吐きながら大きな声で詠みますが、この方法には

腹式呼吸
長く息を吐くこと
大きな声で

という長生きの秘訣が含まれている。





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参考資料:

*コピペする過程で図表や写真が飛んでいますが、付随のURLに行けば原文が見られます。

1)https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/kenkou-undou/kenkou-hyouka.html

最大酸素摂取量が健康のバロメーター

1  健康はどう評価するか1)

 健康の維持・増進には身体活動量を今よりも増やすことが必要とされています。身体活動量は長時間身体を動かす能力である全身持久力と強い相関関係があり、全身持久力を高めることが健康づくりに役立ちます。

 全身持久力の高い人と低い人とを比べると、低い人の方が高い人よりも3~4倍死亡率が高いことがわかっており、全身持久力を高めて身体活動量を増やすことができれば、肥満や高血糖、動脈硬化などの生活習慣病の予防にも有効です。また、身体活動量が高くなることで活性酸素などの体に有害な物質も作られにくくなるという利点もあります。

 全身持久力は最大酸素摂取量によって評価することができます。

2  最大酸素摂取量とは

 「最大酸素摂取量は、個人が摂取できる単位時間当たりの酸素摂取量(l/分、あるいは㎖/㎏/分)の最大値」2)です。

 身体を動かすためのエネルギーをつくるには酸素が必要で、最大酸素摂取量が大きいほど、強度の高い運動をより長く行うことができます。最大酸素摂取量は全身持久力を測る指標となるのです2)。

 トレッドミル歩行・走行や自転車エルゴメーターを実施し、段階的に強度をあげたときの酸素摂取量を呼気ガス分析によって測定します。運動強度をあげると酸素摂取量も増加し、最大値が最大酸素摂取量となります2)。

 最大酸素摂取量の測定には専用の機器や専門の測定者が必要となります2)。

3  最大酸素摂取量の平均

 厚生労働省の運動所要量・運動指針の策定検討会による健康づくりのための運動基準2006~身体活動・運動・体力~報告書で、最大酸素摂取量と生活習慣病の関係が示された数々の文献の中から定められた生活習慣病予防となる健康づくりのための最大酸素摂取量の基準値が示されています(表1)。

表1:健康づくりのための最大酸素摂取量の基準値(㎖/㎏/分)2)20歳代30歳代40歳代50歳代60歳代男性4038373433女性3332312928

 さらに、生活習慣病の予防効果が得られた最大酸素摂取量の範囲も示されており、最大酸素摂取量が低い場合は、まずは範囲内の値に入ることを目指して、次に基準値を目指すことが推奨されます。最大酸素摂取量が基準値や範囲を超えている場合も生活習慣病予防が確実なものとなるように取り組むことが望ましいとされています(表2)。

表2:健康づくりのための最大酸素摂取量の範囲(㎖/㎏/分)2)20歳代30歳代40歳代50歳代60歳代男性33-4731-4530-4526-4525-41女性27-3827-3626-3326-3226-30

4  最大酸素摂取量と健康の関連

 身体活動量が多い人や運動をよく行っている人は総死亡、虚血性心疾患、高血圧、糖尿病、肥満、骨粗鬆症、結腸がんの罹患率や死亡率が低いといわれています。身体活動や運動はメンタルヘルスの改善や生活の質の改善、高齢者の寝たきりの予防にも効果があることもわかっています3)。

 身体活動量を高めること、運動をよく行うことは健康に生活することのできる健康寿命を延ばすことにつながるのです。

 身体活動量を多くすることや運動をよく行うためには、より強度の高い運動を長い時間行うことのできる全身持久力が必要です。全身持久力を図るための指標である最大酸素摂取量を高めることは、健康に生活できる健康寿命を延ばすこととなるのです(図1)。


2)https://yasurakaan.com/shingonshyu/nagaiki-kokyuhou/

読経で長生き!「長息」呼吸法とは

1  読経の呼吸

仏教での読経は長くてゆっくりとした呼吸で唱えられますが、この呼吸法こそ僧侶が長生きする秘訣と言われています。
読経と呼吸の組み合わせで健康で長生きの実現を!

2  人間の息をする数は決まっている

人間が生きている間にする「吐くと吸うの1サイクルの息の数」は生まれた時から決まっているそうです。

但し1回の息の時間は決められていないので、長生きしようと思ったら、1回の息の長さを長くすればするほど長生き出来るのです。

たとえば一生の息の数が10億回と決まっている人が1回の息を1秒で済ませてしまったら、生きている時間が10億秒になり、11470日つまり31.7年しか生きていないことになります。

しかし1回の息を全て10秒ですれば何と317年生きることになりますが、実際は走ったり緊張したりなどで1秒以下の息の時が結構な数あるでしょうから、知らないうちに寿命はどんどん減っているのです。

いずれにせよ長生きしようと思ったら1回の息をなるべく長くすることが秘訣なのです。

3  動物が短命な訳

動物が私達人間に比べて短命なのは、元々与えられた息の数が私達よりも少ないという理由が大きいのですが、人間よりも動物の方が息をするのが早いという理由にもよります。

動物の寿命は小型~中型犬で20年程度、大型犬で10年程度、猫で20年程度ですから、成長するスピードにしても私達の4倍程度の時間の速さで年を取っています。
ペットの呼吸の仕方を見ていたらよく分かりますが、私達の呼吸よりも遥かに早いのです。

野生の犬猫に比べて室内の犬猫の方が長生き出来るのは、餌と健康管理が室内飼いの方が優れているからですが、屋内飼いの方が危険が無く、ゆったり、そしてのんびりと生活しているので屋外の動物に比べて1回の息が長いことにもよります。

4  呼吸は自分でコントロールできる

呼吸は生命を維持するのに一時も欠かせない機能ですから、特に意識しなくても自律神経の働きによってコントロールされているのです。

しかし呼吸のもう一つの大きな特徴は、自分で意識してコントロール出来ることなのです。

長時間止め続けるなどのことは無理だとしても、呼吸の時間の長さやタイミングは意識して自分で調整出来ます。

但し体が起きている時に限られることで、寝ている時には自分でコントロール出来ませんが、呼吸の時間を長くすれば長生きできる可能性が高くなるのです。
呼吸の長さが自分で調整できるのなら、何時も意識して長い呼吸をすれば良いのでしょうけれど、こういう事はいくら気を付けていてもすぐに忘れてしまうことですから、意識しなくても長い息が出来るようにしてしまえばよいのです。

5  僧侶は長生き

福島県立医科大学の森一教授が報告された「1980年~82年における10種の職業集団の平均死亡年齢と死因に関する調査」によりますと平均寿命が長い職業の第一位は僧侶(宗教家)だったそうです。

因みに第二位は実業家で、第三位は政治家だったそうですが、どの職業も定年が無く、しっかりした考えを持ち、食事や健康には気を使っているような印象を受けます。

さて長寿第一位の僧侶は、70歳80歳は鼻垂れ小僧、90歳で一人前と言われる世界ですが、僧侶の長生きの秘訣の一つは読経することであり、毎日読経を続けることなのです。

7  読経呼吸法

読経する時に呼吸を意識するだけで素晴らしい健康法になる方法を御紹介致します。

8  準備

静かで散らかっていない環が理想で、毎日勤行のお勤めをしているのならその場所を使用し、座り方は正座でも胡坐でも椅子に座っても構いません。
出来る人でしたら結跏趺坐で挑戦してみて下さい。
経典は慣れている経典や真言、マントラでも構いません。
真言、マントラの時には何回もループして唱えるようにします。
朝、昼、晩、いずれの時間でも構いませんし、時間的には5~10分程度、可能な限り毎日の習慣になるようにして下さい。

9  読経で長生き

読経する時には腹式呼吸で大きく息を吸って腹に貯め、その息を少しずつ吐きながら大きな声で詠みますが、この方法には

  • 腹式呼吸

  • 長く息を吐くこと

  • そして大きな声

という長生きの秘訣が含まれているのです。
毎日読経する習慣を付けましょう。

覚えておいて損はしないお経、絶対に役に立つお経は「般若心経」です。
般若心経は写経の修行もありますので、仏教の修行の基本になりますので是非覚えてみて下さい。

般若心経の意味と訳、唱え方、無料ダウンロード
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10  腹式呼吸

腹式呼吸はお腹で息をする呼吸法で、お腹を大きく膨らませて呼吸します。
最初のうちは普通の呼吸のペースで構いませんから、お腹を使って呼吸しながら読経します。

呼吸自体は肺で行われているのですが、お腹を使っての呼吸は実際にお腹が膨らんだりへこんだりしますので、腹式呼吸では通常の呼吸よりも多くの酸素を取り込むことが出来るので脳が活性化します。

そして腹式呼吸でお腹を動かすことにより、胃や腸の働きが活発になります。
丹田はへその下5cmぐらいの所にありますので、丹田に意識を集中して下さい。
昔から言われているのは「臍下三寸」でへその下9cmです。

解剖学的には丹田と言う器官はありません。

素早く大きく息を吸ってから丹田の所に息を溜めて丹田に力を入れてからゆっくりと息を出しながら息の続く限り読経します。

息が途切れてしまったら再び素早く大きく息を吸って丹田に溜めて、丹田に力を入れてからゆっくりと息を出しながら息の続く限り読経することを繰り返すのです。
丹田に力を入れることにより、生命力が強くなり、体中に新鮮な空気を大量に届けると共に、大宇宙からの気を取り込んで体の中を回せば、不思議な力がみなぎってきます。

11  長く息を吐くこと

瞑想の時には息を大きくゆっくり吸って止め、溜まった息を大きくゆっくりと吐き出すようにしますが、読経の時の腹式呼吸は大きくではありますがなるべく早く吸ってから丹田に力を入れてあとは、ゆっくりと読経しながら息が続く限り吐き出します。
限界まで息を我慢して吐き出しますと次の息が満足に吸えなくなりますので、なるべく途切れないように、そして苦しくないように気を付けます。

12  大きな声

経典を詠む「読経」には経典に書いてある仏法を広めるという功徳と、仏法を体に取り込む、理解するという功徳があります。

特に般若心経は経の部分とマントラの部分がありますので、神仏との交流や宇宙エネルギーを取り込むなどにはとても効果的です。

読経の声はお腹の丹田に力を入れた状態で、遠くに届くような大きな声であることが理想です。

日常の勤行などで大きな声を出せるような環境でない時には普通の声か小さめの声でも構いませんが、少なくとも丹田に力を入れるようにします。

しかし大きな声を出すことの出来る環境ならば「お腹から声が出る」ようなイメージで唱えてみて下さい。

なるべく遠くに届く声を出すことが神仏と交流するための秘訣なのです。
獅子吼(ししく)とは僧侶間で雄弁を振るうことを言いますが、もう一つは師子が吠える声がはるか遠くにまで響き渡ることから、仏の声と仏法がはるか遠くまで届くようにとの思いが込められているのです。

13 長息で「長生き」と「健康」を

長生きしようと思ったら読経は長生きの秘訣で、なるべく長い息で唱えることがコツで、丹田を意識しながら腹式呼吸を行えば新鮮な空気を取り込むのはもちろんのこと、宇宙のエネルギーを体に取り込むことが出来ますし、胃や腸や内臓も刺激され、体中に気が回ることによって活気がみなぎってくることにより、健康な体になっていくのです。

おまけに腹式呼吸をしていれば体の機能に無駄が無くなることによって小食で済むようになり、争いごとを好まないようになり、平和を望む人になるのです。
読経は先祖供養のためでも自分の修行のためでもどちらでも構いません。
あなたも一度試してみませんか。


3)https://blog.ameba.jp/ucs/top.do

「お経」に隠された「長寿」の秘密

 8月20日、111歳の百井盛(ももい・さかり)さんが最高齢の男性としてギネス世界記録に認定された。また、女性の世界最高齢者は116歳の大川ミサヲさん。

 男女とも最長寿は日本人となった。

 2012年厚生労働省調べによると、日本人の平均寿命は男性が79.94歳で世界第5位、女性が86.41歳で世界1位に返り咲いた。

 そんな長寿国日本のなかで、職業別の寿命では僧侶が1位だという。なぜなのか? 芥川賞作家で僧侶の玄侑宗久氏は近著『「いのち」のままに 心の自由をとりもどす禅的瞑想法』で、

「長生き=長息、かもしれませんね」
 と語る。

玄侑氏は日常で座禅を組むのだが、その理想とされる呼吸数は1分間に2回。まさにゆっくり吸って長く吐くのだ。もちろん、最初は12回から徐々に呼吸数を減らしていくのだが、何かコツはないのだろうか? 同氏は著書でこう解説している。

「読経こそ優れた呼吸法である」

 お経を読んでいる間は、長く息を吐いていて、それが良いのだという。健康やダイエットにヨガなどの呼吸法が取り入れられているが、簡単にできる呼吸法──長く息を吐く訓練法として最適なのは、読経だという。そして、読むお経としておすすすめなのが『般若心経』の262文字。この量こそが、ちょうど2回の呼吸で読みきれる長さだ。慣れてくると暗記できる長さであることも重要だ。

 著書中には総ルビ付きの『般若心経』が載っているので、気軽に始められそうである。

以上