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2023年度 新たな挑戦~3つの取り組みで目指すもの~

こんにちは、認定NPO法人CLACK代表の平井です!
前回は、ミッションの刷新の背景やCLACKが大切にしている価値観についてnoteにしました!

もしよかったら前回のnoteもぜひ読んでみてください!

今回は、ミッションも刷新して新たな船出となるCLACKが2023年度に取り組むことについてのnoteです。
CLACKは立ち上げから、高校生の将来の自走を目指してTech Runwayを中心に高校生にプログラミング学習支援とキャリア支援を行ってきました。その経験や高校生と関わる中で見えてきた課題感から今年度は3つのことに新たに取り組みます!


(1)実践の場の強化

これまでCLACKでは、Tech Runwayの発展コースとしてTech Runway+を行ってきました。Tech Runwayの修了生たちがプログラミングやITに関する、より発展的な内容を学んできました。
そこからIT企業でインターンシップをしたり、プログラミングコンテストに参加する修了生も少しずつ出てきています。さらに、修了生がTech Runwayのプログラミング体験会のスタッフとして運営に関わるケースも増えています。Tech Runway、Tech Runway+での伴走支援の結果、支えられる側の立場から、主体的に誰かを支える側に成長し、少しずつ自走に近づく修了生も多くなってきました。

TR+京橋の様子

しかし、Tech Runwayの3ヶ月を経て実際に自走し始めた修了生たちはまだまだ一部です。将来彼ら、彼女らが本当に自走していくためには社会に出たときにも本当に活用できるITスキルやコミュニケーションスキルが必要になります。
そこで、今年度から修了生のインターンシップ先の開拓や企業との連携の強化を行います。また、開発案件を受託し、修了生たちが仕事として開発案件に関わり、ITで将来稼ぐ力を身につけるプログラムも行っていきます。

(2)よどがわベースの開設

困難を抱える高校生向けの完全無料プログラミング教室「Tech Runway」には、東京と大阪で実施し、立ち上げから現在までに500名の高校生が参加してきました。卒業生の中には、IT企業からの内定を複数もらったり、有給のインターンで頑張っていたりと活躍する修了生も増えています。

しかし、たくさんの高校生と出会い、関わるほど見えてきた現実もあります。

  • 家庭の経済的な理由から放課後や休日はアルバイトで忙しい生徒

  • 発達の特性から半年程度じっくりと理解していくのが適している生徒

  • 学校の学習やテストについていけず、新しいことを学ぶことに対して前向きになれない生徒

  • 食事や生活がままならない状況にあるが身近に頼れる大人が少ない生徒

こういった生徒たちにこれまでの関わりの中でたくさん出会いました。私たちはその度に葛藤しながらも「もっとできることがあるんじゃないか」「高校生が自走するためにできることはなんなのか」を考え続けてきました。
そして、たくさんの高校生と関わりのなかで職員全員で試行錯誤しながらも「継続的に関わりつつ、子どもたちにあった形での関われる場所も必要だ」と考えるようになりました。そこで、中高生が放課後に自由に過ごせる新しい居場所「よどがわベース」を立ち上げることにしました。

館内イメージ

(3)地方都市でのTech Runwayの実施

大阪・東京などの大都市圏での困難を抱える高校生への支援は、ある程度形になりつつあります。一方で、地方都市圏では大都市圏と比較して学びの選択肢が少ない現状があります。

  • 県内には情報系の学科のある大学が国立大にしかなく、県外に出ざるを得ない

  • そもそも自分の住んでいる街から通える範囲に高校がないといった進路の選択肢が少ない

  • 県内にIT関係の企業がほとんどないから、大都市圏に出たいが都市の情報も入ってこない

実際にいくつかの地域に足を運び、地域で中高生をサポートする団体の方、行政の子育て支援担当課の方、首長などにお話を伺うと、こんな課題感があることがわかりました。
「選択肢や情報の少なさ、地方独自の文化に閉塞感を感じ、県外に進学や就職をすると、もう帰ってこなくなってしまう」
また、こんな声も複数の地域でさまざまな立場の人たちから聞こえてきました。

ここ最近あらゆる地域で若者の人口流出が課題として叫ばれています。そんな今だからこそ、単に進学、就職につながるプログラムではだめだと思っています。都会の学校に進学し、都会で就職したとしても10年後にはまた地元に戻ってくるような支援モデルを模索していきます。
その地域の特徴にあった形で、地方の中高生が参加できるプログラミング学習支援とキャリア教育の形をつくるプログラムの開発や、地域の自治体との協働を進めています。

次回は、Tech Runway、Tech Runway+に参加した修了生の実践の場をつくるための取り組みについてのnoteになります!
どういった実践の場をこれからどのようにつくっていくのかについて、もっと詳しくお伝えします!


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