【ナースターミナル、プレゼンツ、ナスタミラジオ！】

アメリカよりこんにちは。フロリダでICU看護師をしいる、そしてナスタミラジオをやってます、エミです。2022年は、アメリカに来て10年目の年、40歳の年。私は何か特別なことをしたいと心のどこかでいつも思っていて、自分を振り返り、自分癒しの一人旅？少し長い休暇？そんなことを考えつつも、現実には何も特別なことをできずにいたんです。そんなことをしている時、私はナスタミに出会い、今思えば、最高の誕生日プレゼントであったと振り返ります。

ナースターミナル、通称ナスタミを知り、その存在はすぐに私の元気の源になりました。
活動を通して出会う人達に沢山の勇気と優しさをもらい、孤独だった私は居場所を見つけたようなホッとした感覚に近かったのを覚えています。そしてメンバーでありながらナスタミの大ファンになり、応援したいと思うようになりました。

【当時37歳の私】

当時37歳の私は、どうにもならない想いを抱えていたんです。こんなはずじゃなかった、やるせない、うまくいかない、納得いかない、ごまかしきれない、辛い、私はだれ？、怖い…。文字通り言葉には言い表せない気持ちで私の身体や心はガチガチで、たぶん限界でした。
息もできないような毎日を過ごしていた私は、ある日、大丈夫なふりをするのを辞め、格好悪い、イケてない自分を受け入れることを決心した。
これじゃだめだよ、この先こんな気持ちで生きるなんて無理だ。そして唐突に40歳までにはいろいろ整理整頓したいな、と思うようになっていきました。

そんな風に心に決めた私だったけど、じゃあ自分が何をしたいのか完全に迷子でだったんです。私は何者なのか、過去の私はどんな私だったのか、そんなことさえ分からない状態で、どうしていいのか分からなかった。その年の夏は、日本の実家に帰り、学生時代の友人に会い、20年近く訪れることのなかった祖父母のお墓参りをしに遠出をし、結婚式以来会っていない親戚の顔を見たくなり、当時は会いたいと訪れたのけど、今思えば、私なりに一生懸命思い出そうとしていたのだと思います。自分のルーツを探り、自分が何者なのかということを本当に必死に。

その夏を機に、やはりアメリカで限界まで挑戦したい！と心に決めた私は強かったと今振り返ります。目標設定をして、そこに突き進むだけでした。寝ても覚めても勉強し、二人の子供たちの笑顔を守り、必死に生活したんです。ある時は支払いが滞った電気がつかなくなり、水が出なくなり。電話も使えなくなり。そんなことが起こっても、私は凛としていられた。子供達と、あれれ？と笑って。落ち着いて名義を私自身の名前に一つずつ変えていく。そんなことを淡々としていた時期が私にはあります。

その頃から私には大きな変化がありました。それは助けを得ることに感謝をするようになっていったということ。それまで、辛い想いを伝えても、どうせ分かりっこない、こんな経験を受け止められる人なんていない、というように、どこか諦めて、人と関わることを半ばやめていたんです。同情されるくらいなら、私は孤独を選ぶ。そんな気持ちでただただ耐えていた私がいました。

でも、アメリカ正看護師免許取得が最後の挑戦だと、これがだめなら日本に帰ろう。そんな風に覚悟が決まった私は、目標が定まり、前を向き始めていたんです。そして、そんな自分の変化に不思議なほどに周りの環境が変化していった、言い換えると、今まで居心地の悪かった同情をする人はいなくなり、私の周りは応援してくれる人で固まり始めていました。
いつしか最終的に無事アメリカで正看護師として働き始めた私は、そんな経験を振り返り、相手を一生懸命変えようと自分を殺していた過去の自分から一皮むけたような、すがすがしい気持ちと、そんなつらい経験をした過去へにさえも感謝し始める自分に気づいたんです。

【ラジオなんてどうですか？やってみてもいいですか？】

そんな経験を通して私になにかできないだろうか、そんな気持ちは自然と生まれて、私自身が挑戦したいと目標が定まったときに誰かが背中を押してくれたような役割ができないか、どこかで孤独にうずうずしている人たちにそっと寄り添えることはできないだろうか。そんな構想から始まったのがナスタミラジオでした。
最初は、さまざまな国で働く日本人看護師の姿を知るたびに、私が元気をもらったというのがきっかけでした。そしてもっと彼らを知りたい、そして世界のどこかで何かをやってのける彼から何かを得たいという、そんな想いを元に、よくあるような堅いインタビューではなくて、ラジオをという形でおしゃべりをしたかった。そして彼らを応援し、またそんな姿がどこかの誰かを応援する日が来るのではないかと考えたんです。それがナスタミラジオの始まりでした。

【ナスタミラジオ、3か月の軌跡】

始めてみたいと、ナスタミ運営メンバーに声をかけた時点で私の構想は膨れ上がっていました。そしてナスタミ代表の太一郎さんはナスタミラジオをサポートする態勢をすぐに作ってくれました。
「エミさんがまず楽しんでください。やりたいようにやっちゃってください。サポートします」
そんな一言に私は勇気をもらい、私はそこから夢中になりました。
すぐにマイクをアマゾンで買い、アメリカ看護師国家試験で毎日にらめっこしていたノートパソコンにつなげ。さて、ラジオってどうやって始めるんだ、そもそもどのようにSNSって使うの？そんなことを教えてもらい、調べ、手探りではじめたラジオ制作に私はのめりこんでいきました。
何よりも、私が話したいと思う人をSNSを通して声をかけ、招待する。いわば私のナンパ活動の始まりでした。SNSを中心に私が好きな人、気になった人、ファンの人に声をかける、そして承諾が得られるとzoomミーテングを設定し、その日までに徹底的にその人がどんな人なのかをもっと知るという作業をする。そんな日々の始まりでもありました。

一度もあったことのない人達、私にできないことを世界のどこかでやりのけている人たち。そんな人たちとお話ができる。私はそんな状況に私はドキドキ、ワクワクしていました。そして様々な分野で活躍する人たちの話は、想像を超えるお話ばかりで私の興味を刺激し続けたのです。日本、アメリカ、オーストラリア、カナダ、インドネシア、ハイチ、イラク、国際協力、産科、ホスピス、救急、人生、男女差別、モチベーション、活動の動機、トピックを上げればきりがなく、その内容は想像を超えた壮大なものになっていきました。
何よりもそのラジオ収録は素敵な時間で、毎エピソードができるたびに、私は宝物が増えていくような想いでいっぱいになっていきました。

【私の宝物、ナスタミラジオ】

そんな風に素敵な時間を重ね、ナスタミラジオは今現在驚くほどの成長を遂げています。リスナーの獲得はもちろんですが、私が最初に自然に思いついた、こんな素敵な人たちを応援したいという想いは連鎖していき、そんな姿に共感をして勇気づけられる、そんな声もいただく機会が増えるようになったんです。誰かを応援し、そしてそれが今度は応援される側になる。そんな素敵な連鎖があったのかとナスタミラジオを通してそんな応援しあえる形があったんだと、そしてナースターミナルの目指すところの一部を形にできたのではないかと思い、本当に素敵なことだなしみじみ思うんです。

ラジオを通して世界中に散らばる沢山の素敵な人たちと私は一度も会ったことがありません。そして毎回のラジオ収録も事前打ち合わせもなく、時には相手がどんな顔かも知らない状態で、zoomが開かれ、はじめまして！から始まりすぐに熱い話が繰り広げられる。そんな時間は私が一週間で、いや、一か月の中で職場の同僚などと話した誰よりも深い話が一瞬で始まる不思議な空間がそこにはあって、そしてほぼ編集なしの毎エピソードは個人的には配信後も何度も聞きたくなる。それほどの魅力があるんです。私はナスタミラジオが大好きなんです。

【最後に】

2022年、私にとって大きな転機となったナスタミラジオ。いつまで続けられるかは分からないけど、ラジオ制作を通して出会った方々と過ごした素敵な時間やその先にみえた素敵な応援のカタチを私は一生の宝物にしていくのだと思います。そして、アイディアが続く限り、いろんな応援の姿を形にできたらいいなと思うの2022年の年末なのでした。
私を支えてくれる家族、友人、まだ会ったこともない沢山の大好きな人たち、そしてナスタミラジオを楽しみに待っていてくれる方々に、沢山の感謝の気持ちを胸に、ナスタミラジオはこれからも進化し続けられたらいいなと思います。