日本経済の先行きに関わる話題を2件

一点面は日本製鉄㈱によるUSスチール買収完了時期の先送り

当初、9月末に買収を完了させるとされていたのが12月末に先送りされた。大きな要因は米国大統領選の結果を見てからにしても遅くないと判断したのかも知れない。バイデン大統領もトランプ前大統領もUスチールの買収に反対だと公言しており、また鉄鋼労働組合も反対の意思を表明しているからでしょう。
日本でいう公取委が独禁法違反の疑いを持っており、若干弱気になったのだろうか? 八幡製鐵㈱と富士製鉄㈱が合併する時、公取委が軌条(レール)等の鋼材製造を日本鋼管に譲渡して合併にこぎつけた経緯もあるので。

二点目はトヨタが水素の普及のため新たな一手を

トヨタがカルフォニア州で水素発電所を整備し、エネルギー安保における日米連携強化を発表した。
トヨタは水素社会の実現に向けて、FCVを市販すると共に水素ステーション建設にも積極的に取り組んだが目算はずれの感ありです。また東日本大震災で痛手を負った福島県の復興のために太陽光発電と発電した電力で水素を製造し、その水素を首都圏に輸送するプロジェクトを推し進めるも中途半端な状況にある。また、富士裾野市に水素を基軸にした新都市計画もぶち上げるも尻すぼみの感ありです。米国の州の中でエネルギー問題に敏感なカルホルニアで廃棄物やバイオマスを原料として水素を製造して、利用するトラジェン(FCスタックで発電)を立ち上げるようです。トヨタにとって痛しかゆしはFCVは普及せず、絶滅が危惧されていたPHVが息を吹き返していることです。これまで投じて来た巨額の水素関連の研究開発投資の回収が喫緊の課題になっているようです。

一点目と二点目に共通する懸念は?

我が国の弱点である為替レートの変動で計画が破綻することが懸念されるが。

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