Kindle Unlimitedで見つけて嬉しかった本5冊

「サンガジャパン」という季刊誌に永井均さんの寄稿があって、Kindle Unlimitedで読めるようになっているから、久しぶりにこの読み放題サービスに登録した。

156ページに、永井さんのこういう文があった。この一節を読めただけで元は取れたと思った。

 したがって、〈私〉は気づく主体でコイツは気づかれる客体である、というように主客的に分けて考えるのはあまり精確でないと思われます。〈私〉は実在

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ポケットの多いカバンをもらう

家人の知り合いの知り合いという人から、一澤帆布のショルダーバッグをもらった。

元の持ち主が使わなくなったので、家人を経由して私のところに来たのだった。

横40センチ・縦30センチぐらいの大きさで、上蓋を開けると正面にペンを差すためのホルダーが並んでいて、他にも大小様々なポケットが都合5つ付いている(こういうカバンは、どこに何を入れるとしっくりくるか想像するのが楽しい)。

作りは頑丈ですばらし

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ブラウザの拡張機能“Dark Reader”を使ってnoteをダークモードで閲覧する方法

PCのブラウザ(Chrome / Firefox)の拡張機能である“Dark Reader”を使って、noteをダークモードで閲覧する方法を紹介します。

使用例

noteの「ホーム」のタイムライン(https://note.mu/)を閲覧した場合の例です。

各記事や、下書きの画面、設定画面なども、この背景色と文字色で表示されます。

インストール

Chromeの場合はこちらにアクセスし「C

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愛することと殖やすこと

2月10日放送の「情熱大陸」。秋田犬のブリーダーさんの回を観た。

多くの優秀な仔犬を産んできたという10歳の雌が悪性腫瘍で3回の手術をし、再発の見込みもあると告げられる。あのシーンは、人に好かれる「優秀な血統」は悪性腫瘍を起こすような遺伝形質も併せ持っている可能性があることを匂わせるものだった。主人公のブリーダーさんはそれが放送されることを了承したということだと思う。虚飾を排そうとされていること

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「奥の細道」の誰にも思い出されなかった人たち

松尾芭蕉の「奥の細道」を読んだ。

「奥の細道」には、旅先で芭蕉を家に泊めた人々や、山道を先導した無名の案内人、馬を貸した農夫など、市井の人が沢山登場する。彼ら彼女らは、芭蕉に書き留められなかったら、誰にも思い出されない人になった。後世の誰にも思い出されない人。ほとんど皆がそうだ。

陸前から出羽へゆく山道を先導した若い案内人は、無事に一行を山の向こうへ送り届けてこう言ったらしい。「この道必ず不用

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「野ざらし紀行」の天命

松尾芭蕉の「野ざらし紀行」を読んでいたら、川辺で捨て子を見捨てるくだりがあった。

 富士川のほとりを行くに、三つばかりなる捨子の哀げに泣くあり。この川の早瀬にかけて、浮世の波をしのぐにたへず、露ばかりの命まつ間と捨て置きけむ、小萩がもとの秋の風、こよひや散るらん、あすや萎れんと、袂より喰物投げて通るに、
  猿を聞く人捨子に秋の風いかに
 いかにぞや、汝父に悪(にく)まれたるか、母に疎まれたるか

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