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身体の声 〜野球肘 編 Vol.3〜

野球肘についてもvol.3になりました。
今回は肘の内側の後ろで起きるインピジメントについて書きます。
よく聞く関節ネズミ🐭でーす

肘内側後方・インピジメント

損傷のメカニズム

投球動作の終末期に過度の伸展と外反ストレスが強要される。肘屈筋(上腕二頭筋)の筋力※1、瞬発力、持久力(エキセントリック負荷)がないと、リリースポイント近くで、肘に過伸展ストレスがかかる⇩肘頭後内側部と肘頭窩内側縁が衝突⇩炎症と痛みを引き起こす!!
多くは肘頭や肘頭窩に骨棘の形成をきたす⇩さらに骨棘が折損を起こして投球終末時の疼痛の原因となる。これが関節ネズミ🐭

※1 肘は伸展をすると共に回内もします。これをエキセントリック収縮で制御してるのが上腕二頭筋。

主症状

・肘伸展制限・ボールリリース後、フォロースルー期に肘後内側部に疼痛⇩痛みが出るのでボールリリースが早くなります⇩ボールに抑えが効かなくなる⇩ボールが高めに浮く症状が出やすい。


疼痛誘発テスト

① インピジメントサイン→肘伸展ストレスにより、肘後方に疼痛② 伸展負荷テスト→肘に過伸展ストレスをかけ同時に外反力を加えると肘頭後内側部に痛み誘発


医療機関での治療とケア

① x-pで骨変化を認めない場合⑴ ノースローでの安静 ※1⑵ 鎮痛、消炎薬⑶ 肘屈筋の瞬発力、筋持久力の強化と筋の柔軟性の回復

※1 炎症を慢性化させない事が重要。炎症性の痛みが出た時、アイシング及び痛みが完全に消失するまで数日間のノースローを徹底させる。

☆一般的には1〜2週間で疼痛は軽減。4〜6週での復帰を目指す

② x-pで骨棘や骨片を認める場合⑴ opeの必要は必ずしもない⑵ 痛みの原因と考えられる場合は、骨棘切除や骨片(遊離体)の摘出


まとめ

書いてるだけで痛そうな怪我だ。痛みがウヨウヨすると考えると気持ち悪い。
予防のエクササイズとして1つあげるのは、チューブでのアームカール。ただし、戻すときは回内しながらのエキセントリック収縮で。
何か台から前腕だけ出して、上からボール落としてキャッチする。このエクササイズも有効かもしれない。

怪我をしたら炎症の慢性化はさせない!これが、ポイント。
また、リトル、シニア期に投げすぎない。また出てきたオーバーユース。そらから、ノースローの日を作る事も大切。

w-upやc-downでの注意点として、upに時間をかける過ぎると体力が消耗し瞬発的な力を入れづらくなる恐れがある。downとのバランスも大事だ。

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