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コンビニプリン最強を決める「Pー1グランプリ」を開催した話


人生と生菓子は甘ければ甘いほどいい。
どうも鵺野です。


何を隠そう鵺野は無類の甘党である。小学5年生から高校3年生までほぼ毎朝固定で食パンにチョコクリームを塗ってバナナを乗せたものを食い続け、年間365日のうち360日はチョコを口にするという生活を送っていた。20代になってやや勢いは衰えたもののいまだに糖分過多な生活を送っている。そのうち糖尿病で死ぬ。


仕事帰りにコンビニに寄るときも大概シュークリームかプリン+檸檬堂(クソ甘レモンサワー)を買って家で麻雀動画を見ながら食らうという丸の内のOLと新橋のサラリーマンを足して2で割ったような晩酌を夜な夜な開催している。何かは知らんが何かが末期だ。


自宅の最寄りがファミマなもんでいつもファミマのスイーツを買って帰るのだがふとあると鵺野の中に疑問が生まれた。






一番うまいプリンってどこのコンビニのやつなんだ?」






それから長らく「コンビニのプリンを片っ端から買い漁って食べ比べてみたい!」と思い続けていたのだが、先日遂に知り合いのえっちなお姉さんと「プリンを買い漁って食い散らかそうの会」の開催に漕ぎつけた。本noteはその実録レポートである。



セブン、ファミマ、ローソン、ミニストップ、デイリーヤマザキでかき集めたプリン11選手




エントリーNo.1「窯出しとろけるプリン」

初手なので王道っぽいやつから行こうということでファミマの「窯出しとろけるプリン」をセレクト。トップバッターが不利と言われるP-1だが、果たしてそのお味は。いざ実食!











うっま。(素)


いやもうめっちゃ美味い。「とろけるプリン」というだけあって掬うたび滑り落ちていくほど滑らさが最高。多分どんないい女とキスしてもこの舌触りには敵うまい。知らんけど。


俺はもう初手から優勝にしてもいいんじゃないかというほどの満足度だったのだが、ここで隣で食ってたお姉さんから「甘すぎるかも」の一言。なるほど。無類の甘党である鵺野からしてみればこの甘さは大幅加点ポイントだったのだが、すべてのプリン好きが甘すぎる程の甘さを求めているわけではないらしい。


一応P-1グランプリということで100点満点で採点をしてみた。それぞれで点数を出し、そこから話し合って最終的な得点を決めていく。果たして結果は…



トップバッターとしては最高のパフォーマンスを見せてくれた「窯出しとろけるプリン」選手だが点数に大きなバラつきが見られ惜しくも90点台には乗らず。好き嫌いは分かれるがこの強めの甘さは底に眠るほろ苦のカラメルと絡めるとまたコントラストが出てきていっそう相乗効果を生み出す。是非ご賞味あれ。



エントリーNo.2「昔ながらのかためプリン」

クラシックな見た目のこちらはトーラクの「昔ながらのかためプリン」。一つ目がかなり柔らか系だったので逆にかためをチョイス。出順としてはポテンシャルを発揮できそうだが果たして。いざ実食!










うーん…


いや、決して悪くはない。だが良くも悪くも素朴すぎる。コンセプトとして昔ながらということで昭和の喫茶店ブームの頃の味を表現したかったんだろうが、現代人の舌には少し物足りなさを感じてしまった。1個目がしっかり甘さのパンチが利いてるやつだったのもあるだろうが。


しかし、しかしだ。これこそがプリンの奥深さなのである。ひとさじ掬っても原型を留める甘さ控えめかためプリンもあれば、掬う前から崩れている液体のようなプリンもまたプリンなのである。結局は好みでしかなく、自分の好きなプリンは自分の舌で見つけるべきなのだ。このプリンはそんな当たり前のことを自分に気付かせてくれた。ありがとうプリン。プリンありがとう。プリがとう。


2個目にしてコンセプトを破壊してしまったがとはいえ審査は審査である。「昔ながらのかためプリン」の採点やいかに。


やはりあまり伸びず。トップが高パフォーマンスにも関わらず80点台だったせいでしわ寄せが来てしまった感がある。M-1の令和ロマンパターンだ。まあでも決して美味しくないわけじゃないのよ。点数が入らなくてもツボにはまる人にははまるんだから。POISON GIRL BANDと一緒。



エントリーNo.3「ジャージー牛乳プリン」


ここで変わり種を投下。「ジャージー牛乳プリン」読んで字のごとく牛乳プリンだ。一般的とは言い難い変化球だが果たして。いざ実食!









乳製品すぎん??


一口食べた時点で乳感が強すぎてびっくりした。鼻から抜ける風味はどちらかといえばもはやチーズに近い。ちなみに鵺野はチーズが苦手なのだがそこはご安心を。個人的な好き嫌いは極力評価に反映させずフラットに見ていく。


いやしかし………これはどうなんだ?これはこれでもちろん美味しいのだが、もし仮に俺が2LDKのアパートで彼女と深夜までゲームをしてて彼女から「なんかプリン食べたくなっちゃった~笑 買ってきて?♡」って言われてこれを買って帰ったらまあまあ怒られそうな気がする。たぶんそれから「鵺野くんってそういうとこあるよね。こないだも…」と延々と自分のダメエピソードを聞かされ続ける。




これはもうプリンであってプリンではない。「牛乳プリン」という確固たるジャンルを築いている。それ目当てで買う人にとっては素晴らしい商品だと思うが普通のプリンを食べたい人にとっては物足りなさが残る。



???「お前らはここに出てくるやつじゃないよ。もういいよ」


褒めてんだぜ。分かってるよな?


エントリーNo.4「森永の焼プリン」


これも比較的よく見る王道系だ。表面をさっと焼いていて香ばしい見た目が非常に食欲をそそるが果たして。いざ実食!









まあ美味いよなそりゃ。


なんだろう、普通に美味い。普通に美味いのであまり言うことがない。柔らかさといい甘さといい非常に平均的。冷蔵庫に置いてあったら普通に飯食った後に普通に平らげて普通に「美味しかったな」って思う。そういうタイプの良さ。強いて言えばカラメルがやや苦めに作られてるあたり少し大人向けか。


とりあえず「プリン食べたいな」ってなったときはこれを買っておけば誰に対しても合格点をオールウェイズ出してくれるので冒険より安定を欲する人、旅行行くってなったら京都を選ぶ人とか絶対チェーンの居酒屋でしか飲まない人とかにおすすめだ。鳥貴族美味いよね。大好き。



この安定性はもはや公務員。結局こういう人と結婚するのが一番幸せなのよ。アバンチュールに飽いたオトナな皆さんはあえてこいつを食らうのが渋さってやつですぜ。あとシンプルにコスパがいいのが嬉しいよね。量多いし。



エントリーNo.5「喫茶店のレトロプリン」


ここでもうひとつの昔ながら路線「喫茶店のレトロプリン」をチョイス。「昔ながら…」の方は残念ながら今のところ最下位に沈んでいるがこちらはどうなのか。いざ実食!









あれ?美味いぞ!?


正直さっきのやつで「やっぱり喫茶店系のかためはあんまり好みじゃないのかもな…」って思っていたのだが杞憂でした。めちゃくちゃ美味い!!


しっかりとレトロっぽさを残しつつ、それでいて甘党の人間にも合うように計算して作られている。なんだろう「この一周回って新しい」感。80~90年代の歌謡曲がspotifyをはじめとするサブスクの普及で国内外でリバイバルヒットしてるあの感じ。令和のJKがルーズソックスを履いてるあの感じ。もはや美味いを通り越してエモい。


いやはや驚いた。なんだかんだ甘ったるいザ・コンビニスイーツみたいなのが上位を占めると勝手に予想していたが思わぬ伏兵が潜んでいた。軽快にして老獪。いぶし銀が光る「喫茶店のレトロプリン」の得点は果たして。



出ました90点台。下馬評はそんなに高くなかった選手ながら5番手にして爆発。コンビニプリン戦線から頭一つ抜け出した。この令和という時代にRide on time。食べ終わってもStay with me。一度digったら抜け出せないぜ。



エントリーNo.6「メイトーのなめらかプリン」


やや小さなサイズの「メイトーのなめらかプリン」がエントリー。色味も薄めであまり主張が強くない見た目だが果たして。いざ実食!










これもうめーーーーー!!!


小ぶりな見た目からは想像できないほどの甘さの包容力。「俺はもっと尖ったプリンが食べたいんだ!」と単車で走り出す不良息子を優しく包み込むような懐の大きさ。ビバ無償の愛。最高。


自分で言っててよく分かんなくなってきた。要は甘さがかなり優しい甘さなんだよね。量も少なめなので飽きが来る前に食べ切ってしまう。食った後の胃もたれも罪悪感もない、味以外の部分でも守備範囲の広い良プリンだ。


ここにきて90点が続く!先程のコンセプト系とはまた異なる、各項目で高得点を積み重ねていく弱点の無いプリンだ。「森永の焼プリン」より女性や子供向けといった感じで同率1位に並ぶ。



エントリーNo.7「カスタード好きのための濃厚カスタードプリン」


もう名前からしてカスタード押しがすごい。商品名に2回も入ってるもん。やり口が「バイク川崎バイク」と一緒だ。もちろん鵺野はカスタードもこよなく愛しているが果たして。いざ実食!









濃ッッッッ。


これはやべぇ。カスタードの暴力だ。畳みかけるカスタードが重装歩兵のように押し寄せてくる。これ作ったヤツバカだろ。(誉め言葉)


もう甘いとか甘くないとかじゃなくてひたすらに「カスタード」なんよね。「カスタードプリン」というか「プリンカスタード」と言った方が正しい。正直これは前半に食いたかった。何せここまで既に6個のプリンを食しているのだ。後半戦にさしかかってこの濃厚さはヘヴィだぜ。


ヘヴィと言えばそうか、これはヘヴィメタルだ。鵺野は高校と大学で軽音を齧っていたが軽音界隈ですらヘヴィメタが好きな連中は異質な空気を漂わせていた。おそらくこのプリンが好きな人は甘いもの好きの中でも異端。だがそれ故に一度踏み込むと二度と戻れなくなるような魔力がある。



クセがかなり強いので万人にはおすすめ出来ないが、このクセが段々とクセになってくるポテンシャルを秘めたプリンだ。まるでプリン界の松木安太郎。カスタードに殴られたい方は是非。


エントリーNo.8「きみだけのプリン」


一個前がクセすぎたので再び王道系を。セブンイレブンより「きみだけのプリン」だ。黄身と君をかけてるセンスは正直滑ってるが大事なのは味だ。実食!









はい美味いーーーーー!!さすがセブン!おれたちにできない事を平然とやってのけるッそこにシビれる!あこがれるゥ!


黄身だけのプリンというだけあって卵の風味がしっかりと感じられていてめっちゃ美味い。味としては1つ目の「窯出しとろけるプリン」と似ているが
、それと比べるとこちらはややかためで掬っていっても自立するタイプだ。どちらがいいかはもう本当に好みの問題。


コンビニスイーツっていうとローソンのイメージが強いけど個人的にはセブンのが好きなこと多いんだよね。全く関係ないがホットスナックも俺はファミチキより揚げ鶏派だ。そう考えると俺はコンビニはセブンが一番好きなのかもしれないな。ロゴカラーはファミマの方が好きだけど。シエラレオネみたいで。


話が逸れた。ここまでの中では一番クセが少なく、そして各項目の得点が高い。「きみだけのプリン」の採点やいかに。


こちらも高い!シンプルかつ洗練された食べる人を選ばない味はまるでユニクロ…と言いたいところだったがユニクロよりはもう少し全体的にクオリティが上な気がする。ZARAくらいかな。


残り3つを残して90点で3つが並ぶ大混戦。果たして優勝は誰の手に渡るのか。ちなみにこの時点で既にわりとプリンはもういいやってなってた。たまに食べるから美味しいんだねプリンって。


エントリーNo.9「とろ~りクリームonプリン」


意外とここまで出なかったクリーム系のプリン。画像では分かりづらいが意外と大きい。既に食傷気味だがこやつはこの終盤戦にどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。いざ実食!!










なるほどそうくるか!


文字通りとろ~りとした甘いクリームがプリンと合わさることで別々の甘さが見事にフュージョン。一口掬ったそのくぼみには表層のクリームが流れ込み真っ白な湖を形成。控えめに言って泳ぎたい。


そしてこのプリンの凄い所はストーリー性があるという点。初めは甘くて真っ白なクリームを味わう。それはまだ純真無垢、真っ白なキャンパスでしかなかった幼少期を想起させる。やがてそれは黄色いプリン層へと混ざっていき少しずつプリンという自己を確立していく。そうまるで思春期の少年の様に。そして食べ進めるうちに奥底からほろ苦いカラメルが染み出し、甘いも甘いも経験した大人の味へと成長していく…見事だ。俺はこのプリンに人生を見た。



これほどまでに「人生」を体現したプリンがあっただろうか。俺もこんなくだらないnoteを4時間も書いてないでしっかりと軸のあるブレない大人になりたい。揺れ動くのは皿の上のプリンだけでいい。


エントリーNo.10「カスタードプリン」


遂に来ました。セブンイレブンより「カスタードプリン」。何故ここまで残していたかというと何を隠そう俺の一番推してるプリンだからだ。ただ食べ比べたことはもちろんないし、近くにセブンが無いので俺自身食べるのは久しぶりだった。ここまで9種類を食べた今の俺の舌はこのプリンをどう感じるのか。いざ実食!!










ハイ優勝決定。(確信)


もう食べた瞬間に分かった。次元が違う。正直ここまで圧倒的に違うとは思わなかった。なんだこれ。これより美味いプリンってあんのか。


かなり甘くて濃厚なんだけどくどさしつこさが全くない。皆無だ。この二つを両立できるってどういうことなんだ?神か?あまりにも美味しすぎる。


カラメルに関してもマジで不満点が一つも見つからない。他のプリンのカラメルがエキストラとするなら「カスタードプリン」のカラメルは助演男優賞だ。明らかにプリン本体の味ありきでバランスを計算して作られている。細部に至るまで本当に手抜きがない。


しかしここまでは俺個人の感想だ。こういう個人的な好みを排する意味も込めて自分以外の審査員を呼んだのだ。しかもえち姉(えっちなお姉さん)は甘すぎるタイプのプリンはあまり得意ではない。採点の時間が迫る。結果は…



ぶっちぎりのトップ。2位と4点差をつけて暫定1位だ。最初は2人とも95点で最高得点をつけていたのだがコスパの部分で1点マイナスし、94点に。それでも格の違いを見せつけた形になった。1個260円を軽く凌駕してくるクオリティであることは鵺野が保障する。とにかく食え。概念が変わる。


エントリーNo.11「プッチンプリン」


トリを飾るのは絶対王者。「プッチンプリン」。これを食べずしてP-1グランプリは語れまい。前順にすさまじい点数が飛び出したがプリン界の重鎮は意地を見せつけられるのか果たして。いざ実食!!










え?


え?wwwwwwwwwww


なんか分かんないけど爆笑してしまった。なんだこれ。プッチンプリンってこんな味だっけ?wwwww


なんか勝手に頭の中でプッチンプリンが一番フツーのプリンだというイメージが出来上がってしまっていた。しかしそれは間違っていた。一番王道だと思っていたそのプリンは他のどのプリンよりも狂っていた。なんだこのゼラチン質。これはプリンではない。プリン味のゼリーだ。


いやごめん、全然美味しいのよ。全然美味しいんだけど俺らはなんでこれを「最も一般的なプリン」として認識していたんだろ。全然異端者じゃねーか。



全然点数伸びなくて笑える。まあでもいいんですよ。プッチンプリンは先駆者というか、これがあっての他のプリンだから。味だとかゼラチンだとかそういうんじゃなくて、昔からみんなが憧れたプリンがこれだからいいんです。もう彼は審査される側というより審査員する側なんすよね。どちらかというとこっち側なんです。総評としてはその認知度の高さ。そして人気。庶民からお金持ちまで誰もが手にするという意味でユニクロ…と言おうとしたのだがそこまでではないなと思って「GU」にしました。やっぱバカにしてんじゃねーか。







結果発表~~~~~~~!!!


ということで第1回P-1グランプリ優勝は…


セブンイレブンの「カスタードプリン」でした!おめでとう!


喜びを露にするカスタードプリンさん


普段何気なくいろんなプリンを食ってたけど食べ比べることでやっぱり違いって見えてくるんだなあって思いました。にしても1位は圧倒的だったナ。2位以下に関しては順番の妙もあるし、その日のコンディションによっても変わってきそう。(実際最初に食べた「窯出しとろけるプリン」を後からもう一回食べて「あれ?もっと高くてもいいんじゃね?」ってなったりもしたけどあえて点数は変えませんでした。それも含めての大会ってことで)


ちなみに食いかけた11個のプリンはちゃんと持ち帰って頑張って消費しました。次の日はずっと胃もたれしてました。



次回はレモンサワー飲み比べ編でお会いしましょう。一緒にやってくれる方は連絡ください。終わり!!!!!!!



(この先は何も書いてないですがもし記事が面白かったら応援の意味で買ってってください。貰った200円でプリン買います。)


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