伊東健人と矢田悠祐に魂を売りました。 物語が好き 画像は直近で食べたおいしかったもの

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最近の記事

『掟』

 あのアナウンサーさんのように歯に物着せぬ物言いでつらつらと書きます!掟はないそうなので!  先に宣言します。観て良かったし、本当に素晴らしい舞台。多くの人に観て、感じてほしいとも思った。  ただ1幕、2幕、ずっと私の中にある言葉は一言「グロ……」でした。  内容も、キャラクターも全部グロかったけど、私には劇場の笑い声が一番グロかった。  笑い声が一番グロかったからちょくちょくどの年齢層が笑ってるんだろうこれ…と思って周り見ながら観てたけれど、私的に見てお年が上の方がメイン

    • 十二国記 図南の翼

      以下、私が高校2年生の時の感想の抜粋です なんかちょっと眩しい。自分が。 ということで久々に図南の翼を全編読み返しました。部分部分を読み返すことはあったんですけど、全編を通しで読み返したのはほぼこの感想を書いた以来な気がします。 まず驚いたこと①。最初に出てくる大人がウザくなくなった。 今まで連檣で出てくる大人たちがうっとおしくて仕方なかったんですよね。自分が珠晶の側だと信じて疑わなかったからかな「珠晶が頑張ろうとしているのに!ムキ~!」ってなってた。 いざこの歳になると大

      • 君たちはどう生きるか

        『君たちはどう生きるか』 初見 私たちはどう死ぬのだろうかと思う。どう生まれてどう生きてどう死ぬのだろう。 これをエンタメとして昇華した宮崎駿が凄い。 今までジブリ、好きでも嫌いでもなかったんだけど一気に好きになった。凄かった。 でもこれ多分大学に入る前の私には意味がわからなかったと思う。めちゃくちゃに民俗学的視点で、だからこそああだからここが繋がるのかと、幾度目かは分からないけど、大学で私がやりたかった勉強しててめっちゃよかった。物語の解像度に貢献したこと数えきれない。

        • 怪物だ〜れだ

          怪物 初見感想 いや早く警察と弁護士に相談して〜〜と終始唸ってた あの規模の世界だけで完結させようとするから全ての間違いが起きたのでは?と。 あとこれはstand by meリスペクトなのかな?も終始思ってた。 最初に母親が怒ってる時点の描き方で今後全員の視点が来るんだろうなと予測は出来ていたが信じられない腹立ち具合で貧乏ゆすりしそうになった。 私は長女で幼稚園年小と小2の弟、高3の妹(複雑な家庭とかではない)がいるんですけど母親と小中高の学校のやりとりとか間近で見てて、怪

        『掟』

          やっぱり生きるのって難しい。

          自転しながら公転する 山本文緒 初読感想 まず、この物語はどんでん返しです。 私、どんでん返しって言葉がものすごく苦手なんですよ。特に本の帯なんかに付いていると最悪。 「本の帯に“どんでん返し”って書いちゃったら「ああこの本は最後にひっくり返るんだな」ってわかっちゃうじゃん!!読む前のネタバレ極まりない!!」 って一生思っています。最近ならあの壺が割れる本とか。特に。 なんですが、この本は自信もっていえる。 どんでん返しです。 それも「ああああ!!そっちか!!やられた!一

          やっぱり生きるのって難しい。

          愛は、愛を信じていない人間しか表現しえない。

          全部ゆるせたらいいのに 一木けい 初読 バッカ泣いた アホみたいに泣いた ベローチェで最後のラストスパートかけたらアホみたいに涙止まらんかった。最悪だけど最高。 一木けいさん。『1ミリの後悔もない、はずがない』めっちゃ気になってたのよ。まだ読んでないんですが。なんで『全部ゆるせたらいいのに』を先に読み始めたかというと、本の帯の桜木紫乃さんの、「愛は、愛を信じていない人間しか表現しえない。喝采だ」という文章にもの凄く惹かれたからで。 太宰治の「本を読まないということは、その

          愛は、愛を信じていない人間しか表現しえない。

          私は頂点に立つ凡庸なる者の守り神だ

          映画 アマデウス 初見感想 人間の中で一番人間らしい感情って嫉妬だと思った。 人間の中で一番深い愛情って嫉妬だと思った。 恋だとか愛だとかって盲目的に自分に言い聞かせることができるけど、嫉妬ってそれが負の感情であるが故にごまかす必要がないし、深く相手のことを考えられる瞬間ですらあるから、それを強く感じられた。 私がこういう関係の人間たちが好きなのはそれもあるかも。 サリエリが、モーツァルトに向けた感情は至上の愛であって至上の憎しみなので。それを一言で括るにはサリエリにあま

          私は頂点に立つ凡庸なる者の守り神だ

          私たちは無知に殺されようとしてるの。

          ほんとうの花を見せにきた 桜庭一樹 感想 笹の擦れる音とあったかい朝ご飯の匂いと、何かが少し焦げた香りが私を苦しくさせた物語だった。 桜庭一樹さん、昔に読んだゴシックを途中離脱した記憶がただただあって、大学の読書好きの友人がある日唐突に渡してきたのがこの本でした。ちなみに図南の翼をその場で買って返した。 心の凹凸にあり得ないくらい嵌る物語で、読んでて気持ちよかった。電車の中で読んでたけど、途中で喉が詰まって、嗚咽が漏れそうになるくらい号泣したけど、でも読むのを止めることもで

          私たちは無知に殺されようとしてるの。

          漂舶の初読が衝撃すぎて海神を読み返した

          初読の時は斡由に対する尚隆の想いが衝撃of衝撃すぎて正直何も覚えてないんですけど(え?)海神を読み返しての漂舶をもう一度冷静に読むとこの短編、改めてヤバい。 あと、初読の後に三官吏で尚隆の下に残ってるのは朱衡しかいないと聞いてそれもめちゃくちゃダメージ受けてるんですけど たしかによくよく思い返せばアニメ版も陽子は朱衡しか会ってないわと思って「ひぇ〜」となった。 えなんでどこに行ったんですかみなさん嫌です船降りないでくださいって感じで、しかも私は漂舶を初めて読んでいままでの尚隆

          漂舶の初読が衝撃すぎて海神を読み返した

          映画 フルーツバスケットprelude 初見感想

          映画見て開始5分から2時間永遠に泣き続けて意味わからなかった……語ります。 私の倫理観とか道徳って大きく分けて何個かの作品によって構築されてて、その一つがフルーツバスケットで。(妖アパ、るろ剣、十二国記、彩雲国物語を主体として) どうしても私とフルバを切り離すことはできない人生を歩んできたわけですが1番初めにフルバを読んだのは小学校2年?4年生だったかな? 夾君の言った「幻滅だ」という言葉も分からずに辞書で引いた記憶が新しいです。(意味はわかったけど透が絶望してる理由は理解で

          映画 フルーツバスケットprelude 初見感想

          流れ血から学ぶしかねえんだよ

          ミュージカル刀剣乱舞 『静かの海のパライソ』 初見 死ぬよ、って言われてるパライソと江水見ました。 結果、死んだ。 すっっっっっっっっっっっっっっごく良かった。 今の時代だからこそ全人類に見てほしい舞台だった。 私たちは思想と思想のぶつかり合いが避けられない生き物だからこそ、パライソ見てほしいなって思ったし、その思想を感受しやすい現代だからこそ見てほしいって思う物語でした。 友人とカラオケでぶっ通し6時間とかで見たんだけど、パライソの本編パート終わった後に声上げて泣いた。多

          流れ血から学ぶしかねえんだよ

          どうかこの物語が、あなただけのものでありますように

          住野よる 『腹を割ったら血が出るだけさ』初読 うっかり作者最高傑作作り上げてて凄い。住野さんの作品で一番好きだった。今までは『か「」く「」し「」ご「」と「。』とか『また、同じ夢を見ていた』とかも好きだったけどこれがダントツで好きになった。 住野さん、膵臓で馬鹿売れして、しかもそれがデビュー作だったから多分苦しいだろうな〜ってずっと思ってたんだけどそんなの屁でもないくらい新作が良かった。 物語を芯にして、物語に生きる奴等を自分と重ねてギャップに苦しめられて、って話で 人間関

          どうかこの物語が、あなただけのものでありますように

          小野不由美 十二国記『漂舶』 初読

          【漂舶】 漂舶……やっと読めた……… 今まで存在は知ってだけど手に入れる手段がなく…… ここまできたらあとは国立国会図書館に寄贈されてる伝説の同人読みに行かないとなと思ってます。 それは置いておいて漂泊。 延の話だとは知ってたけど閑話休題みたいなほんわか話だろと思ってたら、(十二国記にほんわかを求めるな)まさかの斡由がこんなに関わってくるとは思わず。 海神の読み方も180度変わる短編で、まさかかここまできて海神の読み方が変わるとは思ってなかったから。 これだから十二国記って

          小野不由美 十二国記『漂舶』 初読