見出し画像

クライマー目線の映画レビュー

もっぱらインドアメインの万年3級クライマーだけど、歴だけはまあまあ長い。そんな自分が映画を観ているとき、クライマー目線で突っ込みを入れたくなることがある。
そんな映画だけ集めた映画レビュー。

ソウル・ステーション パンデミック

ソウルを舞台としたゾンビアニメ。
ヒロインがゾンビから逃げる際、電線に両手でぶら下がって横移動するシーンがあるのだが、非力なので体力がもたない。
クライマー的には、両足首を交差させて電線に足を引っかけるか、または片足の膝の内側を電線に引っかけると、腕だけに体重がかからないのでおすすめ。
両手でぶら下がった体勢からだと、腹筋がない人は足を上げられなくなるので、電柱から電線に移るタイミングで足を絡めておいた方がいいだろう。
ゾンビから逃げられるようにあらかじめクライミングをやっておくといいと思う。

ゼロ・グラビティ

宇宙ステーションから外に出て作業しているときに、吹き飛ばされそうになるシーンがある。
ギリギリ腕で掴まって耐えるのだが、可能なら足も使ってトウフック(足の甲を引っかける)できると、負荷が分散されて(以下略
って書いたけど宇宙空間だからよく分からない。自己責任で試して結果を教えてほしい。

FALL/フォール

女性二人が超高い廃テレビ塔に上ったあとハシゴが外れて降りられなくなってしまうという映画。
この女性たちはクライマーなのだが、惜しいことにムーブの引き出しが少なすぎる。かなり高い崖とか登ってきたはずなんだけど、ランジ(ジャンプして飛びつく)バカ一代かよ、ってくらい、一か八かで飛んでみる一択。
映画の中で5回くらい死んでてもおかしくないと思う。
このテレビ塔なのだけど、両腕両脚で抱きつく形でもいけそうな太さに見える。
腕が完全に回らなかったとしても、服をロープ代わりにして両腕を繋げばいけるんじゃないだろうか。足場が外れたのは最上部だけなので、途中まで降りられればいい。最悪それで滑り落ちたとしても、滑り降りるスピードさえ緩和できればなんとかなりそう。
自分は実際あの塔の上に立ったらそんなムーブ怖くてできないかもしれないが、この二人はもっとリスクの高いムーブばかりやってるので、それに比べれば、ねえ?
脚本家はあまりクライミングのこと知らないんだろうなあ。

リング

ご存じのように、井戸に落とされてそのまま息だえ、怨霊となった貞子さん。
たしか井戸の内側には剥がれた爪が付着していて、なんとかよじ登ろうとした痕跡があったはず。
井戸の直径が分からないので画像検索したけど、そんなに広い井戸ではなさそう。
ステミング(両手両足を左右の壁につっぱる)で登れるんじゃないかな。
井戸が狭すぎて逆につっぱりにくい場合は、両手を前に出して、背中と両手でつっぱれる説ある。

CURVE

これは無理。ぜんぜん無理。
段クライマーでも無理。ムーブわかったら教えて。
完全なる絶望を味わいたいクライマーにおすすめ。

#マンホール

マンホールに落ちた男。場所はどこかも分からないし誰も来ない。
脱出しようと内部のハシゴを登ろうとする。片脚ケガしてる状態ではなかなか厳しい。
ハシゴと次のハシゴの継ぎ目がまあまあ開いてて、その次のハシゴに飛びつこうとするのだけど、なんでか彼はハシゴの横棒を狙ってつかみ損ねる。
縦棒なら届くところにあるじゃん?スタティックに行こうよ。
なんでも飛んで解決するの若い人にありがちだけど危ないと思うの。
(まあ、そのハシゴもボロボロなのでどのみちダメなんだけどね)

また何か観たら書き足します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?