箱根駅伝と箱根八里

 おはようございます、こんにちは、ごんばんは。箱根駅伝を視聴しているNumber.Nです。

 僕は昔から箱根駅伝が好きで、物心ついた頃から、毎年一月二日・三日はテレビにかじつりいて観入っています。ということは、視聴歴としては20年くらいですね(Number.Nは現在24歳です)。
 幼い頃、僕は数字大好き少年でした。今でこそ文学大好きの文系人間ですが、中学に入るまでは算数の方が大好きでした。そのため、何キロメートルを何分で走って、何人抜いて、何位になった、と数字が狂喜乱舞する箱根駅伝が楽しくて楽しくて仕方なかったです。
 おかげで今も、一月二日・三日はワクワクです。

 さて、文学的なことを少しだけ。
 箱根と聞くと、僕はある曲のことが頭に浮かんできます。「箱根八里」です。
 若い方であれば、聞いたことないよ、と言う方がほとんどでないかと思います。それもそのはず、この曲は明治時代(1901年)に作曲された、往年の名曲だからです。
 もはや音楽の教科書の人である、瀧廉太郎が作曲したこの曲は、ご年配の方に抜群の知名度を誇ります。

 僕は小学四年生の職場体験で老人ホームに行った際に、リコーダーで箱根八里の演奏を披露したことで、箱根八里という曲を知りました。あの時の盛り上がりを今でもよく覚えています。ご年配の方には、非常に人気の曲だと思います。
 リコーダーが苦手な僕は、なかなか上手く箱根八里を吹くことができませんでした。引率の教頭先生に、箱根八里をきちんと吹くことができるようにならなければ、職場体験に連れて行かないと脅されて、泣きながら練習したことをありありと思い出します。なかなかのトラウマです笑。

 箱根八里はこんな歌詞の曲です。

箱根の山は、天下の嶮
函谷関もものならず
万丈の山、千仞の谷
前に聳え、後方にささふ
雲は山を巡り、霧は谷を閉ざす
昼猶ほ闇き杉の並木
羊腸の小径は苔滑らか
一夫関に当たるや、万夫も開くなし
天下に旅する剛気のもののふ
大刀腰に足駄がけ
八里の岩根踏みならす、
かくこそありしか、往時のもののふ


 この歌は、箱根の山の険しさを表しています。東海道随一の要所となっている箱根の山は、江戸時代の人にとって、大変な道のりでした。その箱根路の険しさは、要所として有名な中国の函谷関すらも凌駕するとあります。

 箱根八里とは、箱根山を通過するのにかかる、約32kmのことをいいます(一里は約4kmです)。実はこのうち、小田原宿から箱根宿の四里に当たる箱根路が、箱根駅伝の五区・六区と概ね一致します。
 箱根駅伝の山登りと山下りの際には、箱根八里の歌を思い起こしてもらうと良いかと思います。

 しかし、昔の人が大変だ大変だと歌にして語るような箱根の山登りを、1時間ほどで駆け抜けてしまうとは。改めて選手の皆さんは物凄いなと思いますね!

 今年の箱根駅伝の前評判は、駒澤大学の圧倒的優勢と聞いていました。蓋を開けてみると青山学院大学が流石の強さを見せつけています(1月2日13時現在)。
 机上の予想を覆してドラマを生み出していく。これだから箱根駅伝は面白い!

 それではまた!

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