モラトリアムギャラガー
モラトリアムの闇1
高校一年生の頃だったろうか、友達も恋人もロクに出来ず休み時間は机に突っ伏して過ごすか、便所に行くか、空腹の為におにぎりを食べるかをしていたといっても一日に何度もある休み時間なので、一人で廊下をフラフラ歩いていることが多かった。
そのうちに、毎度廊下で出くわす男がいた。そしていつも目を合わせながらすれ違うのだった。自意識過剰な私は『彼は私のことを“気にかけてやらんでもない女”くらいには思っている』と勘違いをしていたと思う。数ヶ月後ふと廊下に出ると見かけるこ