モラトリアムギャラガー

モラトリアムの闇1


高校一年生の頃だったろうか、友達も恋人もロクに出来ず休み時間は机に突っ伏して過ごすか、便所に行くか、空腹の為におにぎりを食べるかをしていたといっても一日に何度もある休み時間なので、一人で廊下をフラフラ歩いていることが多かった。
そのうちに、毎度廊下で出くわす男がいた。そしていつも目を合わせながらすれ違うのだった。自意識過剰な私は『彼は私のことを“気にかけてやらんでもない女”くらいには思っている』と勘違いをしていたと思う。数ヶ月後ふと廊下に出ると見かけることはなくなっていた。
噂によると彼は生徒へ虐めをして退学していったそうだ。次の虐めの対象は私だったのだろうか?

モラトリアムの闇2

高校時代は電車で通学していた。電車というのは乗る人が多いとパーソナルスペースに他人が入り込んでくるのでかなり嫌いだった。しかも変人が多い。かなり変だったので紹介したい。
一人目にケツ出し男。こいつはケツを出すおっさんだ。
彼は時代にそぐわないエナメルバッグを肩にかけて立っている。そしてケツを出すのだった。露出狂だったのかな。
二人目にヘッドバンキング男。いつも音楽を聴きながらヘッドバンキングをしていた。こちらも時代にそぐわないウォークマンを耳につけていた。
ある時ヘッドバンキング男が突然自分の手に唾を吐き、ユニクロのダウンにソレをつけたのを目の前で目撃してしまった。恐ろしくて言葉も出なかった。

きっとまだ変な人がいたんだろうけど記憶が曖昧で思い出せない。





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