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アレクサに泣かされた日

「アレクサ、雨の日に聴く音楽かけて」
「ゆずの『雨のち晴レルヤ』を再生シマス」

今日は久しぶりに朝から雨模様だったので
なんとなくしっとりしたジャズとか
ノラジョーンズ風の洋楽が聴きたくなって。
(30代に差し掛かると急にノラジョーンズが好きになるあるある)


あちゃー、この子(アレクサ)またトンチンカンな事言ってるわ…。


しかし、面倒なのでそのまま聴き流していると、
どこか懐かしいイントロの後、ゆずの優しい歌声が流れてきた。


昨日、娘の4ヶ月検診で
左目の斜視について指摘があった。

生まれた時から左目だけ
いつも寄り目になっていた娘。

「月齢が上がれば自然に治る」

その言葉を信じて待っていたけれど、
4ヶ月経ってもあまり改善せず… 

だから正直、覚悟してた。
だけど、覚悟しているのと実際に言われるのとでは天と地ほどの差があって

お医者さんの説明を聞いている間、

(こんなに小さくて手術なんて可哀想…)

(視力に問題が無いなら手術しなくても良いのでは?)

(いやでも女の子だし…)

と、頭の中はぐちゃぐちゃだった。


幸いまだ自然と治る可能性もあるし、
もし治療が必要になったとしてもそんなに難しい手術では無いらしい。


今何もできることが無いなら悲観しても仕方ない、と思い 帰宅後は意識してそのことは考えないようにしていた。


そんな中流れてきた『雨のち晴レルヤ』。

何があってもそばにいるよ
君と待っていたい 昇る朝日を
さらば手を振ろう 哀しみ達に
時は流れて 笑顔になれるよ

どんな君でも アイシテル
顔を上げてごらん 光が照らす

何があってもそばにいるよ
君と待っていたい 昇る朝日を
涙の河も 海へと帰る
誰の心も 雨のち晴レルヤ
雨のち晴レルヤ

これでグッと来ない方が嘘だ。
思わず娘を思い切りぎゅーっと抱きしめる。


娘はキョトンとした後、嬉しそうにえへへと笑っていた。

(あ〜〜〜〜この子が大好きだ…)


愛おしくて、大事すぎて、涙が出てくる。
何があってもママがいるからね、と囁いてもう一度抱きしめる。


そうだ、この子のことは私が守るんだから
しっかりしなくては。
考えないようにするんじゃなくて、
何が起きても大丈夫なように備えておこう。


そう思ったらなんだか力が湧いてきた。
母は強し。

いつもは旦那の声にばかり反応して
私の声には上手く反応してくれないアレクサ。

昨日まで聞けていた曲が
突如聞けなくなるアレクサ。

でも今日ばかりは、
ありがとね、アレクサ。



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