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日常系のエッセイまとめ

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日々の中でふと思ったことや感じたこと、試してみたことなど、とりとめのないものたちです。エッセイというより日記のようなものも多いです。
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記事一覧

「何かあったら言ってね」と言っては消えていく、紳士淑女の皆さまに置かれましては

小さい頃、私は母のことを、なんでもできる「スーパーマン」だと思っていた。 子供とは往々に両親のことを美化し、理想化しがちであるが、私のそれはちょっと度を越していたかもしれない。 なぜかというと、母はたいそう物知りな上、子供の「なんで?」を曖昧に誤魔化さず、きちんと向き合って答えてくれる人だったからかもしれない。空はなぜ青いの、本はどうやって本になるの、どうしてあひるのおもちゃは水に浮くの⋯⋯子供特有の終わりのない「なぜ」「どうして」に、母は嫌な顔せず付き合ってくれた。

私とnoteの5ヶ月間

初めてnoteに投稿したのは5月の時だった。これを書いている今は10月なので、noteを始めてもう5ヶ月が経つことになる。早いものだ。 何年もnoteを書き続けている方々に比べたら、私なぞはまだまだひよっこの初心者だが、熱しやすく冷めやすいいわゆる三日坊主体質な私にしてはちゃんと続けられた方だと思うので、そこは素直に嬉しい。 なので、今日はこの5ヶ月の間にnoteに投稿した記事や、noteであったことを、ひとつひとつ振り返ってみたいと思う。 5月 私の「何も考えない日」

落ち込んでいる時こそ、暗い曲を聴きたい私たちへ

「落ち込んだ時に、この曲のおかげで元気が出た!」 そんな風に言われた時、大体あげられている"この曲"は明るい曲ばかりで、私は「良かったねー」と思いつつ、ちょっと首を傾げてしまう。 確かに、私も落ち込んでいる時には気分転換のために音楽をよく聴く。だけどそう言う時に聴くのは大抵明るい曲じゃなくて、暗い曲だ。暗さのレベルはどっぷり浸かれるようなやつから、最後にちょっと希望が見える軽めのものまでまちまちだけれど、明るい曲を聴いて復活したことは、ちょっと無いように思う。 なんでだ

自転車をこぐ時、隣にはいつも猫がいた。

私が自転車に乗れるようになったのは、小学生の頃でも中学生の頃でもない。成人して母とオランダに行った時のことである。 オランダは自転車大国なんて呼ばれるほど、自転車が交通手段として最も多く使われている。私たちが主に滞在していたのはフローニンゲン(Groningen)よりもさらに北のワルッフム(Warffum)という、入国審査官にすら「どこそれ?」と聞き返された田舎だが、そんな田舎でさえ自動車用・歩行者用と並んで自転車用の道が用意されているぐらいである。 そのような自転車大国

もっとカジュアルに好きになりたい

例えば、noteの「スキ」みたいに、ポチッとハートを飛ばすような好きでいたい。なんて書くと、まるでnoteのスキが軽くて軟派な感じに聞こえるけど、もちろんそうじゃない。読んでいて好きだな、応援したいな、そう思ったことを伝えたいな、と思ったからこそスキをするわけで、決して適当な気持ちで押してるわけじゃない。 ただ相対的に、今から語る「好き」が、ちょっと重たいのである。 私は、あまり自分を「何か」だとカテゴライズするのが好きではない。その枠からはみ出したらいけない気持ちになる

そのときめきが、自分を支えてくれるはずだから

好きなもの、と言われてあなたは何を思い浮かべますか? 好きな食べ物、好きな色、好きな本、好きな音楽、好きな場所、好きな芸能人、好きな言葉⋯⋯etc.「好きなもの」と一概に言われても、選択肢が多すぎて何から言えば良いのか分からないだろうか。それとも逆に、何も好きなものが思いつかなくて困るのだろうか。 好きなものが沢山思いつくのは、とても良いことだと思う。それだけあなたの生活には豊かなものが溢れているのだから。でもじゃあ逆に、好きなものが少ししか思いつかなかったからダメなのか

その優しさがあったから、今日の私がいる。

今日、大切な友人から、誕生日プレゼントが海を越えて届いた。 基本的に、私は友人から誕生日プレゼントをもらうことがあまりない。というのも、私の誕生日がGW真っ最中だからである。 誕生日が必ずお休みになるなんてラッキー!と、小さい頃は思っていたが、程なくして、どこもかしこも人だらけなのだという事実にも気づくこととなる。だから誕生日に行きたいところは、当日ではなく、前もって行っておくクセがついた。 友人に「そういえば誕生日っていつなの?」と聞かれて、答えた回数はそれなりにある

私の「何も考えない日」

私には1年で1日だけ、「今日は絶対に何も考えない」と決めて過ごす日がある。 例えば、レストランに行ったら、いつもは「これ美味しそうだなぁーでも高いなー」と悩んでは結局頼まない料理を、この日は食べる。 例えば、本屋さんに行ったら、いつもはあれもこれもと買ってしまうのが怖くて、できるだけ目的の本棚だけに行くようにしているけれど、この日は、そんなことしないでぶらぶら本の森を散歩する。気になったものは積極的に手を取るし、いつもは見ないようなジャンルの本棚に立ち寄ってみたり。時間は