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懺悔の時間。

確定申告が進まない。

「仕事を見るとA型だな、と思うわ」
と多方面に言われてきたわたし。
ずっと、健康保険制度全般にかなり深くかかわってきたこともあり、
数字に弱いつもりもないし、お役所が出してくる500ページを超える資料でも、かなりのスピードで読んでまとめることができると自負している。

なのになのに、「貸方」「借方」の説明が、何度読んでも理解できない。
クラウド型の会計ソフトに、いろいろ登録するのが億劫で仕方ない。
去年の12月に始まった手帳には、毎週のように「□会計を入力する」という書かれ、チェックが入れられることがないまま2月になった。

去年、開業届を出してしまったせいで、
1月に税務署から確定申告のお知らせが来た。
封を開けるのも怖くて1月以上放置し、先週やっと意を決し開封したけれど、入っていた書類がいったい何なのかわからなかった。

「今日こそは!」

と思って、PCを起動するんだけど、
「あ、メールの返信まだだった!」
「そういえば調べたいことがあったんだ。」
と、なかなか会計画面を開くところにすらたどり着けない。

そんな自分を見ていると
イヤでイヤで仕方ない具合が面白くて、笑えてくる。
ぜーんぜん、ちゃんとできないんだな、わたし。
こんなにも、ちゃんとできない自分を見るのは初めてで、
愛しく思えてくる。

***

仕事をやめても、バリバリ稼いでいこうと思っていたけど、
思っていたより、そんな気にならない。

そんなことより、掃除をしたり、花を飾ったり、散歩をしたりしたい。

ずっと、掃除が嫌いだった。
片づける、ということが苦手だった。

ずっと昔、後輩に三宮のスナックに連れていかれたことがあって、
そこで、霊感があるというお店のお姉さんに、開口いちばん
「部屋を片付けなさい」
と言われたことがある。

子どもが生まれて、仕事に復帰してから
うちの家事全般に関しての不文律は
「見かねたひとがやる」
見かねるのは、おおむね、オットさんだった。

とは言え、少なくとも週末は家事を免れることはできず、
少なくとも土日のどちらか一日は家事に追われる。
それでも、家は自分が望むきれいさには程遠く、
自分は掃除が嫌いな人間なんだと思っていた。

だから、
掃除をしたいと思える今の自分に、少しびっくりしている。
自分の人生に「掃除が好き」と言える日が来るとは思わなかった。

たぶん、ライティング・ライフ・プロジェクトをやって、
自分のスペースのどこかを、「見なかったことにする」ということが
ほんとうにイヤになったんだと思う。
電灯のスイッチに上にたまったホコリが、
玄関の隅にたまった砂が、
イヤでイヤで仕方なかったんだけど、
それらにかまけていると、仕事に向かうエネルギーが枯渇してしまうような気がして(いや、これも言い訳のような気がする)、とにかく年に数回ぐらいしか、それらに向き合うことができなかった。

仕事に比べると、
家に掃除って生産性に乏しい。誰にも褒められないし、対価をもらうこともないし、ただ自分の気持ちが満足するだけ。

この「ただ自分の気持ちが満足するだけ」なことを、
何十年間も後回しにし続けてきてしまった。
そんなこと、どうでもいいと思い続けてきてしまった。

これからしばらくは、そんな自分への懺悔の時間なんだと思う。

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