見出し画像

2020/05/25 「1」

曇り。最近はおおむね過ごしやすい気温。たまに暖房をつけるか冷房をつけるか迷う。長く続いた緊急事態宣言下の状況も収束に向かい、すこしずつ元の生活に戻るらしい。騒がしい街、娯楽施設、友人、懐かしくないと言えば嘘になるし疫病による被害が拡大してほしいとはもちろん思わないけど、できるだけ家に籠ることが良しとされる環境は自分にとって都合がよかった。もしも許されるなら、これを心地良いと感じる人だけの世界に住めたらいいのにと心底思う。

Twitterを眺めたら誹謗中傷について議論が交わされていた。件の番組は途中まで観ていたので思うことがないわけでもないのだが、特になにか意見があるわけでもないし、なんら解決策をもちあわせているわけでもない。

こういうとき、言葉を尽くせば尽くすほど不必要な痛みを生産する事実を、僕らはもっと気づいたほうがいいかもしれない。よくわからない難しいことや遠くにある悲劇に思慮したり共感したりすることは、人間らしい営みだ。

しかし、正義や理想を雄弁に語るすぐ隣で悲鳴をあげている誰かを見過ごしてはいないだろうか。それを主張したい身勝手な欲望と、窮地に陥っている誰かが傷つく危険を天秤にかけたとき、本当にそのちっぽけな欲望が勝っていたのだろうか。焦りすぎてはいなかったか。ほんの一瞬だけでも、立ち止まることはできなかったのか。

そんなことをぼんやり考えてみて、どうせみんなすぐに忘れる。

こちらからサポートいただいたお金で、できるだけ遠くに逃げます。