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マタタビ日記 Feb.-1

3日。ウディアレンの新作「サン・セバスチャンへ、ようこそ」を観てきた。新作が出るたび観に行ってしまう数少ない監督。色々問題もあって、前作から4年ぶりだったけど、相変わらずのウディ節。冴えない中年が若い女の子に恋をして浮かれるというお決まりの流れも、セリフに込められた皮肉や哲学も、どこを切ってもウディアレン。お世辞にも傑作とは言えないけど…これでいいし、これが観たかったんだって思った。今回は2020年の作品で、2023年にもう1本作ってるみたいなので、早く公開されてほしいな。

ようこそ!4年ぶり!

7日。君島大空合奏形態を観に、ZEPP新宿へ。関ジャムで蔦谷さんがやっと2023年の1位に選んでくれて、追い風ビュービューの中、今年初の合奏形態!

この日の対バンはQUBIT。DAOKOさんがボーカルを務める所謂スーパーバンド。…ということを後に知りました。この日は開演に間に合わず、着いて数曲で出番が終わってしまったので、また今度。

さあ、君島大空合奏形態!まずは4人でセッションを始め、そこから傾れ込むようにスタート…するつもりだったんだろうけど、いきなり君島くんのストラップが外れるトラブル。スタッフに直してもらってる途中も音を鳴らし続けて、バンドが昂りきったところで、1曲目の「都合」に傾れ込む。バシッと決まる4人の音、まったく隙が無い。そして去年から思ってるけど、どんどん君島くんの声が強くなってきてる。合奏形態の演奏が凄まじいことなんて、もう一々説明する必要もないんだけど、声の存在感が大きくなってきたことで、より一層歌詞が意味を持ち始める。いよいよ、マリオでいうところの無敵スター状態に突入した感じ、ある。

この日は、まだまだ真冬の寒さが続いていたけれど、選曲は春の曲が多めだった。季節を奏でることができるアーティストが、好きだ。来る春を想い、音に身体を預ける。この日の個人的ハイライトは「花降る時の彼方」。PAの仕事も素晴らしく、一音一音がそれぞれの位置から耳に入ってくる。まるでイヤフォンで聴いてる感覚。確かに、身体は震えているのに。

仰げば聴こえた
あなたの声だ
殆ど崩れてもいいよ この世は
出せない手紙も燃やせば或いは
遠く 遠くへと届くだろうか?

花降る時の彼方 / 君島大空

その後は、「˖嵐₊˚ˑ༄」「遠視のコントラスト」「no heavenly」「c r a z y」と畳み込んで本編終了。アンコールは「大好きな新宿を沈めて帰ります。」というMCを添えて「沈む体は空へ溢れて」で締め括った。まるで地球が崩れて堕ちていくような音の雪崩の中で、「呆れて笑うあなたが好きだよ」という一節が、本当に好きだ。

正直どこまで行っちゃうんだろう…と余計な心配をするときもあるけど、この日のMCでは、まだまだやりたいことがいっぱいあると、はっきりとした口調で言っていた。こうやってまたワクワクするようなバンドに出逢えて、幸せ。音楽好きで良かった。

ZEPP新宿の看板は撮りづらい。

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