見出し画像

C-C-Bは記憶よりずっとカッコ良いバンドだった

先日、80年代半ばに一世を風靡したC-C-Bのドラム担当、
笠(りゅう)浩二さんが亡くなったニュースを目にしました。

ピンクの髪にカラフルなメガネ、
甘めのハイトーンボイスでドラムを叩きながら歌う姿は、
世代じゃない人でも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?

享年60歳との事。早いね・・。

ちなみにベース担当でリーダーだった渡辺英樹さんは
7年前、55歳の若さで急遽この世を去りました。
もうメンバーが二人もいなくなってしまった・・。

実は昔、C-C-Bが好きでした。
当時実家で飼っていたいた犬に「リュウ」と名付けるくらい好きでした。

彼らに夢中になっていた時代を過ぎ、
その後もいろんな歌や好きなものが出来て、
彼らの事はすっかり記憶の奥底にしまい込んだ状態になっていたけれど、
笠くんの訃報を受け、ふと当時が懐かしくなり、
YouTubeで動画を見たり、楽曲もダウンロードしてしまいました。

そしたら記憶の蓋がパカッと開いて、
当時の感情がブワッと溢れ出して止まらない!!

もう、この数日は脳がトランス状態。
自分の意識だけ中高生の頃に
タイムトラベルした感覚になっています。
ふと我に帰ると「あれ? 今どこにいるんだっけ?」と混乱するほど。

そして初めてのコンサートもC-C-Bでした。
よみうりランドEAST、懐かしい!
動画もTouTubeにあったので貼っておきます。
興味のある方は見てみて下さい。

パフォーマンスの見せ方、楽器演奏、歌、
私が記憶していたよりも素晴らしかった。
そして何と言っても20代の彼らは可愛い。


これだけ好きだったC-C-Bですが、
長い事好きだった事は人に言えませんでした。

C-C-Bというと当時チェッカーズと比較されることが多かったのですが、
チェッカーズは今でもおしゃれで
カッコいいバンドとしての位置付けだけど、
C-C-Bはいつしかイロモノ的な存在になっていき、
「好きだった」と言うと「えーー」と笑われたりする事が多かったのです。

そしてC-C-Bが好きな事は封印し、
当時音楽はカセットテープで聴いていて、映像はVHSだったので、
いつしか音源も映像も手元になくなり、
彼らの事は頭の中で覚えているだけの状態になり・・。

たまにテレビで再結成とか
あの人は今的に出てくるのを見かけた時もあったけど、
どれも過去のオモシロ芸能人的な扱いばかりで、
当人たちも安っぽい演出で出されてしまって、
正直見ていられない感じもありました。

次第に自分自身も何で好きだったのかわからなくなっていきました。

そういう事もあり、C-C-Bモノには一切触れて来ませんでした。

しかし今回の件で、おそるおそる見た聴いた、全盛期の彼らの姿と曲。

それは完全に私の記憶を超えていた。

みんなキラキラしててチャーミングで、演奏する姿は職人の様でもあり、
「あぁだから好きだったんだ!」とあの頃の気持ちを思い出しました。

ほんと笑った奴ら謝れっ!

中でも笠くんの甘くて透明感があって、
ちょっと切ないハイトーンボイス。
そう、私はこの声がとても好きだった。

そして私の記憶では笠くんはふくよかで大人しいイメージだったけど、
出てきたばかりの頃は「小僧」って感じで喋る喋る。
当時22歳だって。顔もシュッとしていたんだね。

それにしても30年以上前に、
こんなに「テヘペロ」が可愛い男子がいたとは!
動画貼っておくのでぜひ見て下さい。


亡くなってしまって気づくのも遅いんだけど、
改めて魅力に気づかせてくれてありがとうと思う。

でもね、中高生だった当時はアイドル的に見ていたけど、
大人になって改めて聞くと、楽器の演奏とか厚みがあって、
なかなか聞き応えのある人達だったんだなと再発見もありました。

メインギターだった米川くんは、
当時からギターの腕前に定評があったけど、
今は矢沢永吉のバックバンドをやってたりもするようで、
やはりその腕前は本物だったんだろうと思いました。

彼らは最初、売れるためにポップス路線を走っていたけど、
途中で中心的メンバーの関口さんが脱退した事により、
ポップス路線から玄人っぽい方向に向かっていきました。

そこで私みたいなアイドル的に彼らを見ていた人は、
離れてしまったんだよね。

でも、今聞くと玄人っぽさを出し始めてからの、
ちょっと大人っぽくなった楽曲の中に面白いものがあったり。

埋もれさせてしまうにはもったいないと思います。

時代の流れとかもあったんだろうけどね。

彼らが方向転換始めた頃にはもうBOOWYやレベッカ、
TMネットワークとか、かなりレベルの高いバンド達がすでに出ていた。

そして解散後はイカ天ブーム、
90年代になればドリカムやミスチルも出てきた。

この中での復活は難しかったのかも。

解散後の彼らがどうしていたのか、
ネットで少し調べましたが、
それぞれ音楽活動は続けていたようですね。

先に脱退した関口さんも交えて
度々ユニット組んだりもしていたみたい。

でもリーダー渡辺さんの死去や、
メンバーの一人が薬物で逮捕されたりと、
その活動も阻まれるように・・。

最近は笠くんとメンバー最年少の米川くんが
二人で時々ライブやっていたようですね。

笠くんは晩年かなり体調が悪かったようですが、
最後まで米川くんが寄り添っていた事が、
意外だったのと同時に胸が熱くなりました。

米川くんはメンバーの中でも寡黙で
(後にいじったら面白いキャラと発覚するが)
みんながカラフルな髪色にしていた時も一人だけ黒髪で、
一歩引いている感じだったので、
正直そこまでみんなと一緒にやるとは思っていませんでした。

でも解散後のメンバーの活動を見ていると、
なんだかんだ言ってもメンバー全員C-C-B愛が深いのだなと
言うことがわかりました。

それを知れただけで感無量です。

そして解散してからもずっとファンでいた人がいる事を知って、
すごいな、えらいな、と頭が下がる思いがしました。

そういう人達の存在はメンバーにとっても支えになっただろうな。

唯一無二、そして新しい事を
いろいろやってきたバンドであったと思います。
(ラップもいち早く取り入れたりしてたよね)

きれいなハイトーンボイスと渋い低音が、
同じ曲の中で交互に出てくる手法なんて、
まるで今のKing gnuみたいとも思うし。

ついでに言うと後期のアルバムに収録されている
「Cyber Commander」という曲も、
イントロが弦楽器のオーケストラが入っていてKing gnu的。

「Cyber Commander」↓ カッコいい曲♪


さらに脱線しますが、
ピンク髪は横浜流星君の"ゆりゆり"の前身だよね!笑

ほんと「Romantic が止まらない」以外にも良い曲がいろいろあるので、
時を超えた今、いろんな人に聴いて欲しいなぁ。
(キャッチーな歌詞の歌も多いから、CMとかでも使ってくれないかなぁ)

これもおすすめ曲!
比較的後期の頃の曲ですがポップさは残しつつ、
一皮向けた洗練された雰囲気の曲です!
私は隠れた名曲だと思っている!

「原色したいね」


はぁ、37年ぶりに熱い思いを掘り起こされました。

その後もいろんなアーティスト、芸能人、ハマってきましたが、
C-C-Bは本当に原点ですね。

何と言ってもこの人達に会いたかったから
テレビ業界に就職したいと思った事まで思い出しました。
(結局会えなかったけど・・)

音楽の楽しさ、今で言う「推し」(笑)の存在が活力になる事
(暗黒の中高時代がC-C-Bによってどれだけ救われたか・・)
そんな事を教えてくれたC-C-B。

心よりの感謝と笠くんと(今更ですが渡辺さんの)
御冥福をお祈りいたします。



この記事が参加している募集

思い出の曲

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?