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〔漫画と生きたい.2〕あげくの果てのカノン

なかなか更新できていないnote。
漫画が好きすぎて好きな漫画を紹介していくマガジン〔漫画と生きたい〕と第2回です。


今回ご紹介するのはこちら。

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「あげくの果てのカノン」 米代恭 小学館

SF×不倫。しかも主人公は根っからのストーカー気質。

大好きな先輩への想いをいつまでも抱き続けてこじらせまくっている主人公かのん。
スター的な先輩の写真の切り抜きや録音した音声を収集しつづけているなかなかのストーカー。
先輩を前にしたかのんは、推しを前にしたオタクそのもので親近感がすごい。

ただその先輩は奥さんいるし、“修繕”という怪我したところを治す技術(腕がなくなってりしても治る)で性格は変わり続けるし、それでもかのんを誘惑(?)する魔性のイケメン。

さらには奥さんもなかなかのキャラ。
主要な人物が皆なかなかのメンヘラなんです。

変わり続ける1人の人をずっとずっと変わらずに好きでいるかのんの姿は、ある種の狂気を感じるほど。
でも人を好きになることの究極のひとつの姿はここなのかな、とも思います。
自分や好きな相手、周りにどんなことがあっても、どんな風に変わっても、なにを言われても、ただただひたすらに愛し続ける。

「好き」とか「愛してる」とか「尊い」とか、その感情を表す言葉たくさんあるけれど、たぶんどれも微妙にカチッとはまらない。
どれでもないし、どれでもある。
きっと言葉にしようとしても言葉にならない「……………!!!!」という感情。クッションをバンバン叩きながら。

地球外生命体に街を襲われて迂闊に出歩けない極限の状態だからこそ、描くことのできているかのんの姿かもしれません。
それでもそんなかのんにどこか自分を重ねてしまう人も多いのではないかなと思います。

全5巻で完結しているのでかなり読みやすいです。
※少しだけグロさもあるので苦手な方は注意

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