食事の場面を楽しもう

小説や童話には、食事のシーンがよくありますね。

映画やテレビだと、食事のシーンは登場人物の関係や心理を表現するのに使われていることもあります。

去年ヒットした「きのう何食べた?」というドラマ、原作の漫画もいいのですが、ゲイのカップルを演じた西島秀俊と内野聖陽がものすごく上手かった。威厳ある侍を演じてきた内野聖陽が、ゲイの美容師?と思ったけれど、もう、この人の為に書いた役では?という位に良かった。(映画化ですって♥)

二人の食卓に上る料理は、高価な食材はないけれど、季節や相手の体調を気遣ったもの。二人が料理する場面が、心情表現になっていたりして、料理がもう一人の主役でした。


そこまで目立たないけれど、「かもめ食堂」の食事場面も印象的です。

食堂で出しているとんかつや生姜焼きも美味しそうだし、シナモンロールも食べてみたくなりますね。

「パリのレストラン」ローラン・べネギ作も映画化されました。夫婦で切りまわしていたレストランを閉めることになった、誇り高い料理人の父親と、女心を忘れない母親、様々な客、悩み多き友人たち。客に提供した料理とともに忘れられない作品の一つです。


アイザック・デイーネセンの「バベットの晩餐会」も素晴らしいです。

北欧の清貧な暮らしをしている姉妹のところにやってきたバベット。女中として働きだすけれど、あまりの食事の簡素さに思うところがでてきます。

実はパリの有名レストランの料理長だったのですが、フランス革命で家族も仕事もすべてを失って、ここにたどり着いたのです。そして宝くじが当たったバベットは、そのお金で集落の人々にご馳走をふるまう。もう、パリには戻らない、ここで生きて行くという思いとともに。

手前みそになりますが、バベットが食べた北欧のパン、かもめ食堂のシナモンロール 物語めし食堂というyou tubeで紹介しています。 ご興味がありましたら、覗いてくださいね。

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