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フリーランスデザイナーになってから学んだ契約書

フリーランスになる前から「契約書」の存在は知っていましたが、どうゆうところに注意すれば良いの?デザイナーから出すものなの?源泉徴収とは?などたくさん疑問がありました。

フリーランスになって1年。契約書についてわかったことや、私は普段どうしてるかをまとめたいと思います。

契約書は必要?

契約は締結も内容も法律で決まってるわけではないので、口頭でも問題ないそうです。ただ、契約書は企業にとってもデザイナーにとっても、お互いに気持ちよく仕事をするために必要なものだと思っています。

口約束や簡単なやり取りで済ましてしまうと、「言った」「言ってない」「納品物が希望と違う」「ここまでは業務範囲外だ」「報酬が言ってたのと違う」などなど色々なトラブルが発生する可能性もありますよね…

こんなはずじゃなかったのに…とお互いにならないために、業務を行う前には予め約束事を決める、つまり契約書を交わした方が良いと考えています。

相手から話が出てこない場合、契約の話をすると面倒な人と思われるかな〜と一瞬考えてしまいそうですが、トラブルになって関係が悪くなる方が嫌ですし、そもそも契約が面倒だと思ってる企業とは取引しない方がいいです。

契約書はどちらが出すべき?

法律的には特に定めがなく、どちらが出してもOKなようです。

基本的に相手側の用意した契約書は相手側に有利なことが記載されてる場合が多いです。自分で作った方が有利にはできますが、私は業務の依頼を受けた企業からは契約書をもらうようにしてます。場合によっては自分で用意した時もありました。

請負契約・準委任契約とは

請負契約は、成果物を納品して対価が支払われます。
準委任契約は、遂行した業務に対価が支払われます。

私は普段準委任契約のお仕事がメインで、時間単価で働いた分だけ報酬をいただきます。たまに企業さんに常駐することもあります。(今はすべてリモートになりましたが)ごくたまに請負契約の単発案件を受けています。
仕事内容はWebデザイン、アプリのUIデザインやDTPなどです。

請負契約なのか準委任契約なのかは契約内容から判断できると思います。
契約書は「業務委託契約書」と総称されてる場合が多いです。

契約書でチェックするべきこと

全部しっかりチェックしますが…以下は特にチェックするようにしています。

- 業務内容・範囲
- 報酬額(消費税・源泉徴収)
- 支払い方法(振込手数料)
- 支払いサイト
- 交通費などの経費
- 秘密保持
- 損害賠償

請負案件のときは以下もチェックしています。
- 納期
- 検収期間・修正
- 着手金(大きな金額な場合)
- 著作権

税込み報酬が基本だと思いますが、契約書に記載されてる額が税込みか?税抜きか?は気をつけたい所です。

デザインは源泉徴収の対象になるため、請求時に差し引くことを確認。
コーディングは対象外です。
源泉徴収とは「所得税の前払い」みたいなもので、報酬を支払う側が予め報酬から税金を差し引いて納税する制度のことです。
参考:源泉徴収とは?源泉徴収の仕組みを徹底理解!

交通費も、打合せや取材等は報酬額になるため源泉徴収の対象になりますが、通勤代は対象外です。
参考:源泉徴収に交通費は含まれる?
企業によっては通勤代を支給してくれる所もありますが、基本的に交通費は自分で負担します。

支払いサイトは取引代金の締め日からその代金を実際に支払うまでに設けられる期間。今までの経験だと、支払いサイトは月末締め翌月払いの30日サイトが多かったです。

振込手数料は発注側に負担してもらっています。

著作権は契約内容によると思いますが、私はほとんどの場合譲渡していました。ただ譲渡してしまうと、ポートフォリオとして公開して良いかはクライアントの判断になってしまうので、著作権を譲渡してほしいと言われたら予め契約書には「著作権は譲るけどポートフォリオとして公開できるよう条項追加の提案」をするなどした方が良いかもしれません。

制作物を納品する場合は、事前に納品物が何かを決める必要があります。
制作物のみで良いか?データを納品する必要があるか?を事前に確認して、データ譲渡が必要な場合はデザイン料とは別にデータの著作権を買い取ってもらう必要があります。
参考:つくる前に決めておきたい「Webサイト制作の納品物」の権利問題

著作権についてはまだまだ勉強中ですが、こちらの本とても参考になります。


契約書の各項目の説明については、以下のサイトの説明がわかりやすかったです。テンプレートもダウンロードできます。
まだモンスターなクライアントと遭遇したことないですが。。


契約書をもらったら、万が一何かあっても自分の手に負える内容か?不利な内容になってないか?をチェックして、不明点や加えて欲しい項目があった場合は相談するようにした方が良いと思いました。

まだまだ未熟な点が多いですが、これから気を付けるという意味で、今回は改めて契約書について振り返ってみました。

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