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うつのときに読んで響いた記事

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記事を書いた方々に大感謝です。 モラハラ被害で完全にたたきのめされていたころからストックして、うつがひどくなったら読むようにストックしています。
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#現代詩

過日

あぜ道に立って 青臭い匂いを いつまでも 嗅いでいた頃 こんな日だ 君が 眠るのを待って 歩いて帰るよ いつまでも 朝がこない頃 こんな日だ 嘘つきの方便なんか とっくに忘れてしまった 気がつくと“じぶんらしさ”に 毎日殺されてる 君が 起きるのを待って 仕事にいくよ いつまでも 泣いていた頃 こんな日だ 歩道橋に立って 消えない蛍火を いつまでも 見つめてた頃 こんな日だ 君が 笑うのを待って 煙草をつけるよ いつまでも 願ってた頃 こんな日だ わずかの喜

さかさまの坂

希望と絶望をまぜまぜして ぼくはゲーテの坂を上る どうせ6時間くらいの我慢だから チャイムが鳴ればすぐに忘れるから 興奮と後悔をまぜまぜして ぼくはゲーテの坂を下る どうせくだらない話だから 黙って聞いてれば慣れてくるから アイと憎しみをまぜまぜして ぼくはゲーテの坂で踊る どうせ誰も見ていないから ポケットには300円くらいあるから お利口とバカをまぜまぜして ぼくはゲーテの坂を転がる どうせ石畳の空に救いはないから 蒼く血塗られた道を歩いているから 昨日と明日とを

す き ま

足指の先から 染みとおるふるえ “いきもの” の温かさ 室外機がごうごう わずかに開いた窓から 指で混ぜたそら色が ねむ ねじゅ ねむ 今日の朝は忙しかった きっと夜も忙しいのだろう “たよりない” からだも 分断されるがまま 部屋の暗いとこと 明るいとこに ねむ ねじゅ ねむ 頭を切り取られて ぬるくなったプールに浸ると “半分だけ“ 生きて 死んでを繰り返す あ 羽音がしたたり落ちた 目を覚ましてもよい ねむ ねじゅ ねむ ねむ ねじゅ ねむ