アラフォーおっぱい問題

私のベストフレンドはパーフェクトなおっぱいの持ち主だ。

まるでバービー人形のような、斜め30度にツンと上がった絶対に動かないおっぱい。

昔から胸が小さいことがコンプレックスだった私としては

「あー、もっとおっぱいが大きければなあ」

と思ったことは数え切れないほどある。

でも、だからといって、じゃあシリコンでも入れてみるかって思考はほとんどなかったと記憶している。

今の日本はどう変わっているか分からないけれど、私が住んでいた10年前は豊胸手術なんてごく一部の芸能人だけがするものってイメージだったし、現実的な選択肢ではなかった。

ニューヨークの豊胸手術事情

所変わってニューヨーク

アメリカの一部の都市と比べると、控えめであるが、手術済みの人も多い。

LAやマイアミあたりは、メロン並みの大きさがスタンダードという文化である。LAから越してきた友人は「NY、みんなおっぱい小さすぎ!!」と驚いていたが、それでも日本よりは確実に浸透している。

ニューヨークで手術済みの人を観察してみると、育児がひと段落した頃、授乳で垂れた胸を治す人も多い。

二人の子供を持つ元バレリーナの知人も明らかに入れているが、おそらく二人のお子さんを出産してからだと思う。

また、今のご主人と結婚する前は美容外科医と付き合っていたという年上の女友達もたぶんそう。でも彼女の胸はとても自然なので、万一手術を検討することがあれば、ドクターの名前を教えてもらいたいと密かに思っている。

反対に、韓国人の知人は、お椀が張り付いたような時代遅れの形。きっと二人の子の授乳が終わった20年前とかに入れたんだろうなあ、と勝手に想像している。

授乳後悲しい姿に

私は、娘が1歳半になった頃卒乳したのだけれど、そこから授乳中はパーンとはっていたおっぱいもすっかり弾力がなくなってしまった。

それだけならまだしも

乳首が伸びて、それはもうたれパンダのような悲しい姿。

もともとあったおっぱいコンプレックスはさらに大きくなってしまった。

できればもう一人欲しいと思っているので、二人目に恵まれたら、その子供の授乳が終わった時に乳首の形だけは治そうと密かに決めている。おヘソを引っ込めるのも忘れてはいけない。

しかし

やはりシリコンを入れる気にはなれない。

もちろんバービーのようなおっぱいには憧れる。その一方で、作り物の完璧なフィギアを手に入れて、その先にどんな満足があるんだろう?といまいちピンとこない部分もある。

なにより

娘には、外見を気にしすぎることなく、ありのままの自分を受け入れて、ありのままの自分で幸せであってほしい、と思っているのに、そんな自分が作り物のおっぱい、というのはどう考えてもおかしいだろう、と思う気持ちもある。

フェイクが放つ悲しいメッセージ

バービー並みの完璧なおっぱいを持った友人は、その抜群のスタイルで大層モテるのだけど、どういうわけか、いつも数ヶ月で関係が終わってしまう。彼女は美しいだけでなく、賢く、性格も良い。

私は密かにあの完璧なおっぱいが邪魔しているのでは?と思っている。美人にありがちなことだが、男性が寄ってきすぎるあまりに不誠実な相手を選んでしまうことだってあるだろう。何より、触ればすぐにフェイクと分かる硬い胸は、“私はセルフエスティームが低い”、”ありのままの自分に自信がない”というメッセージを送っているようなものだと思うのだ。

ありきたりの言葉だが、胸の大小に関係なく好きになってくれる相手でないと関係を築く価値はない。


そんなワケで

ニューヨークではスタンダードである”授乳後のシリコン”という選択肢は一旦置いておいて、しぼんだおっぱいなりに出来ることをしてみることにした。

地味に効果があった方法

まずは顔に使用しているDr. Alkaitas のオイルを胸全体に惜しみなく朝晩塗りたくる。

全てオーガニックで、かつ加熱処理せずに生きた栄養素がそのまま凝縮されたオイルである。顔のシワに効果があるのならば、乳首のたるみにも効果があるかもしれない。

さらに、ネットでみつけた「おっぱい体操」なるものをしてみることにした。

このような地味な取り組みを続けること数週間。

これが思いの外効果があるようだ。

オイルのおかげか、しおれた朝顔のような様子だった乳首にも少し元気が戻ったようだし、全体に張りが出てきた気がする。

そうは言ってもほんのわずかな違いである。私以外は誰も気がつかない程度のものだろう。

それでも、以前は見るたびに悲しくなっていたのに、今では胸元を覗くのがちょっとした楽しみになっている。

「少しは元気になったかな?」

とはちょっと美の基準がおかしい気もするが、おかげでもうしばらくシリコンなしで頑張っていく覚悟が決まった。

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白石里美

NY発 あがく女たちの本音

NYで出会った、たくましくて、もろくて、幸せで、切ない女性たちのストーリー。
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