bota

神奈川在住。新潟出身。日常を大切にしたいと切実に願う会社員。ビーグル/ニョロニョロ/食…

bota

神奈川在住。新潟出身。日常を大切にしたいと切実に願う会社員。ビーグル/ニョロニョロ/食べる・飲むこと/マンガ(『来世は他人がいい』『食べたい女と作りたい女』)/Netflix(『今際の国のアリス』『ザ・グローリー』)/朝ドラ/雑誌/小説が好きです!よろしくお願いします。

最近の記事

京急線はヒーローだ

 今日の夜、JR京浜東北線が人身事故で運転見合わせになりました。振替輸送で京急線を利用しようとしたものの、もちろん大混雑。そんな中で、京急線の車両数を増やしたり運行区間を延長したり、あの手この手でなんとかしようとしている駅員さんたちの努力が手に取るようにわかりました。  他の車両は大混雑の中、後方に連結される空の車両がブンと音を立ててやってきたとき、ヒーローのように見えました。  駅の混雑に少しイライラしてしまってごめんなさい。いつも首都圏の途方もない人数の通勤・通学を支えて

    • 不運と幸運は紙一重

       朝、歯磨き粉を歯ブラシにつけようとしたとき、チューブから出した歯磨き粉の塊を、洗面所の流しに落としてしまった。歯磨き粉は知覚過敏や歯周病予防に効くという、少し高価な「シュミテクト」で、「うわ、最悪」とがっかりした。もったいないので、シンクに直接ついていない部分を表面だけ歯ブラシで削り取ったが、それでも大半は流してしまった。    その10分後、洗面所の鏡を見てピアスをつけようとしたら、今度はピアスのキャッチャーを流しに落としてしまった。落ちた勢いでカンカンと転がり、そのまま

      • 西加奈子さんはこうだったけれど、自分だったらどうだろうー『くもをさがす』を読んでー

         エッセイ『くもをさがす』で、西加奈子さんは乳がんを告知されて治療を進めていく中、「自分」の所在に不思議な感覚をもつようになったという。治療でつらいときなど、何かが自分に起こっているとき、そのできごとと自分には、いつもどこか一定の距離があったそうだ。     このことは、私にもわかる。何かつらいことや、現実を受け止めきれないことがあったとき、自分に起こっている出来事をどこかから客観的に見てしまう、防御反応のようなものだ。  私は大学受験に失敗したとき、先生に先に泣かれてしま

        • 今も昔も変わらない、文を書くこと

           大河ドラマ「光る君へ」第2回。  まひろが代筆の仕事をしていたり、詮子が円融天皇に文を書いていたり、「書く」シーンが美しく描かれているのが印象に残った。  とくに詮子が円融天皇を想って文を書くシーンは、なぜか、現代人が好きな人に悩みながらメールを打っているようにも見えて、こんなに時代が違うのに変わらないなと思った。

        京急線はヒーローだ

        • 不運と幸運は紙一重

        • 西加奈子さんはこうだったけれど、自分だったらどうだろうー『くもをさがす』を読んでー

        • 今も昔も変わらない、文を書くこと

          ないと息ができない

           先日、小学校低学年のときの担任の先生から結婚祝いをいただきました。小学校を卒業してからは、年賀状と手紙のやり取りしかしていませんでした。20年もずっと私を忘れず、幸せを願ってくれていたことがわかって、私はすぐに先生に電話をかけました。  お互いの近況など、積もり積もった話のなかで、先生は最近、旦那さんを病気で亡くされたことを知りました。何十年も一緒だったので「空気みたいな存在だったけれど、空気がなくなって息ができなくなってしまった」と。  マンネリ化してしまったカップルや夫

          ないと息ができない

          能登バスツアーの思い出と現在

           去年の8月、能登のバスツアーに参加しました。  金沢駅に集合した後、バスは能登半島へ向かい、千里浜なぎさドライブウェイ、能登金剛・巌門、總持寺祖院、千枚田ポケットパーク(世界農業遺産 白米千枚田)、すず塩田村を巡るというものでした。ペーパードライバーの私にとっては、車がないと行きにくい能登の名所をバスで回ってくれるという、魅力たっぷりの内容となっていました。  私は1人で参加しましたが、運転手さんもガイドさんもすごく親切で寂しさを感じることはなく、のびのびと満喫できました。

          能登バスツアーの思い出と現在

          せめてこの1日は

           大学入学と同時に実家を出てから、年末年始と夏休みの1週間くらいしか、地元のパパとママや兄と過ごせない。でもせめてその1週間は、笑い合って楽しく過ごせますように。    ばーの介護度が上がり、グループホームに行かざるを得なくなってしまった。長くて1、2日間くらいしか一緒に過ごすことができない。でもせめて、一緒に過ごせる1、2日間はばーが笑顔でありますように。  仕事が忙しくて、毎日手の込んだ朝ごはんをダンナにつくってあげることはできない(自分でつくれやとは思うけれど)。でも、

          せめてこの1日は

          ひとふさひとふさ、ひとりひとり

           以前帰省したとき、親が新潟の聖籠町の伊藤農園で、ぶどうを買ってくれた。  ぶどうの箱をキャリーバッグに入れて運ぶと言ったら、農園のおっちゃんとおばちゃんが 「この袋に入れたらいいんじゃねか」 「そんな袋いらねー」 とあーだこーだ言いながら、ひとふさひとふさ、すごく丁寧に包んでくれた。  おかげで長時間かけてキャリーバッグで運んでも全く傷まず、美味しいぶどうを食べることができた。いや、傷まなかったことが重要なんじゃない。たった1人の客に対して、農園のおっちゃんとおばちゃんが一

          ひとふさひとふさ、ひとりひとり

          ティッシュがないと思ったら 次のティッシュがもう用意されてる幸せよ

          ティッシュがないと思ったら 次のティッシュがもう用意されてる幸せよ

          クライミングと夫婦の絆を突き詰める

           ひとことで表現するなら、標高約8,000m級のヒマラヤ高峰に登ることは、こんなにも過酷なのかということが超絶リアルに描かれている本だった。  標高が高ければ酸素が薄くなる。凍傷で手足を失うことや遭難の危険がある。それくらいのことは素人の私でもわかっていたつもりだったが、この本を読むまで全然わかっていなかった。命を懸けると言葉で表現するのは簡単だが、命を懸ける状況になるまでの選択、決断、それまでの過程や努力、つまり人生のすべてがぶっ飛んでいなければ、標高約8,000m級のヒ

          クライミングと夫婦の絆を突き詰める

          板橋にある丸十製パンのカレーパン。ごろっとお肉が入ってて、冷めてるのに衣はサクサクでうまかった😋小腹が空いたとき、パン屋さんのイートインは本当にありがたい…!アイスコーヒーつけて500円くらいで、すごく満たされた✨

          板橋にある丸十製パンのカレーパン。ごろっとお肉が入ってて、冷めてるのに衣はサクサクでうまかった😋小腹が空いたとき、パン屋さんのイートインは本当にありがたい…!アイスコーヒーつけて500円くらいで、すごく満たされた✨

          遅延なら取り戻せる

           今朝、山手線が運転を見合わせた。珍しい。  電車の運転見合わせや遅延のとき、駅員さんにブチ切れる人がいるが、それは違うんじゃないか。みんな大事な仕事や予定があるから、何かに怒りをぶつけたくなる気持ちはわかる。でも運転見合わせや遅延は、事故が起こるよりずっといい。人命にかかわる事故は、起こってからでは取り返しがつかないけれど、遅延や運転見合わせはまだ取り返せる。駅員さんはいつも、遅延や運転見合わせをさせないことより、安全を選んでくれているんだと思う。  絶対に遅れてはいけない

          遅延なら取り戻せる

          看板の「あん肝ラーメン」の文字に惹かれた。優柔不断な私が、他のメニューと迷わずに注文できたくらいだ。優しい味噌ベーススープだが、あん肝が入ってるから後味はしっかり濃くてうまい。セットのライスによく合う。つい、大きめのどんぶりを両手で持って、スープを飲み干した。

          看板の「あん肝ラーメン」の文字に惹かれた。優柔不断な私が、他のメニューと迷わずに注文できたくらいだ。優しい味噌ベーススープだが、あん肝が入ってるから後味はしっかり濃くてうまい。セットのライスによく合う。つい、大きめのどんぶりを両手で持って、スープを飲み干した。

          けいれん

           ある日の早朝、タクヤが痙攣した。  隣で寝ていたタクヤが「うらぁぉぉぉ」とうめきながら暴れていて、私はびっくりして目を覚ました。  顔色は死人と言っていいくらいの土気色で、目は見開かれているが、焦点が定まっていない。口は半開きで、何かに取り憑かれたみたいに苦しそうに顔を小刻みに振っている。肩や腕に触れてみると、筋肉にものすごい力が入っていた。私は一瞬で眠気が覚めて、迷わず119とスマートフォンに打ち込んだ。タクヤを失うと思ったら、こわかった。  「救急ですか?消防ですか?

          けいれん

          今電車で座っていて、ちょうど前に立っている方の鞄にまぁまぁ大きめの虫がついていて、その横の方の社会の窓(ズボンのチャック)が開いています。 社会の窓は指摘したら完全にセクハラだと思うけど、虫のほうは言ったほうがいいのかな?でも知らないほうが幸せかな?とかすごい考えてしまいます。

          今電車で座っていて、ちょうど前に立っている方の鞄にまぁまぁ大きめの虫がついていて、その横の方の社会の窓(ズボンのチャック)が開いています。 社会の窓は指摘したら完全にセクハラだと思うけど、虫のほうは言ったほうがいいのかな?でも知らないほうが幸せかな?とかすごい考えてしまいます。

          「たべものに直接問題を解決する力はないけど…」

          「作りたい女と食べたい女」4巻の帯に書いてある春日さんのセリフ。 それぞれ悩みを抱えながらも、いろんな美味しいものを作って食べてきたふたりにぴったりな言葉すぎて、読む前からうるっときた。 お腹が空いたとき、うまくいかなくてイライラするとき、悲しいとき。美味しいものを好きな人と一緒に食べたり、あるいは1人でも好きなものを食べたり…。私たちは食べ物から、身体的に生きるためのエネルギーをもらうだけじゃなくて、生きるための気持ちまでもらっていたんだなと思った。

          「たべものに直接問題を解決する力はないけど…」