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エッチな触手の映画を見た。

※エッチな触手の映画の話をします。


 あの、エッチな話で恐縮なんだけど、触手モノのエロってあるじゃないすか。女体に触手がウネウネ巻きついたり張り付いたり、その上であれやこれやみたいな。わざわざ説明したけどよく考えたらこんな記事を読んでいる時点で知らないとは言わせねえ。カマトトぶりやがって。

 触手モノ、個人的には別に嫌いではないんだけど特別好きってわけでもなく、わざわざ手にとって買ったり見たりしたことはあんまりなかった。あんまりなかったんだけど、こればかりは絶対見なきゃと思ってしまった触手モノに出会った。それがこれだ。



 映画『触手』だ。エッチな触手の映画だ。エッチな触手、それは古くは春画の時代から今日のエロ漫画やエロアニメ、エロゲまで存在感を放ち続ける存在。だがモノがモノだけにその活躍は二次元が中心だった。稀にかなり頑張った触手モノ実写AVなんかも存在はするけど、ここまで金と技術をつぎこんだエッチな触手はおそらくなかなか無いだろう。多分。

 超本格実写版エッチな触手。これは気になる。というわけで、さっき見た。



 なんか、めっちゃめちゃ変な映画だった。確かにエッチな触手は出てくる。もう開始数分で裸の女とエッチな触手が出てくる。この時点でかなり期待してしまったが、思ってたのと全然違った。

 とにかく暗い人間関係、セックス、痴情の縺れ、ゲイセックス、ゲイ痴情の縺れ、セックス、暗い人間関係、らせん階段、カブト虫、廃墟の街、イチジクのタルト、カブト虫……

 後半は嘘だしプッチ神父のやつだが、とにかく地味で暗い人間模様の合間にエッチな触手がほんの少し挟まる。そんな映画だった。スピーシーズとかスプライスみたいなエロモンスターホラー的なのを想像してたら全然違った。

 主人公の夫が実はゲイで主人公の弟とデキてたけど〜みたいなストーリーが本作の主軸だ。エッチな触手と美女のエッチなのを期待しながら見ていたから唐突にゲイセックスが始まってびっくりしてしまった。

 では触手はなんなのかという話だよ。複雑な人間模様を描いたドラマのめちゃめちゃセックスが上手い浮気相手ポジション、それが本作の触手の役割だ。「ムシャクシャするし触手くんに抱かれよ」「最初は怖かったけど、触手くんすっごく上手くって……」「もう触手くんじゃないと満足できない……」実際にそういうセリフがあるわけでは無いが、だいたいこんな感じだ。マジだ。

 ハッキリ言うとエッチな触手の出番はあんまり無い。エッチな触手が画面に映っている時間は合計して3分も無いのでエッチな触手に過剰な期待を持ってみるとガッカリするだろう。だがエッチな触手の描写はめちゃめちゃ丁寧で、質感も動きも完全にエッチな触手だった。そこは本当にすごい。3分も出ないくせに強烈なインパクトがある。エッチな触手好きな人には一度見て欲しい触手。触手くんはエロい上に得体のしれない未知のモンスター的な造形や設定の不気味さもかなりよかった。

 特に、触手くんが宇宙から飛来してきた時にできたクレーターに森中の動物がめちゃめちゃ所狭しと集まって各々交尾しまくっているシーンはめちゃめちゃ不気味なインパクトがあった。

 俺が勝手に思ってたのと違ったって話なんだけど、もう本当にもっとこの触手くんがメインのストーリーを見たかったぞ。エロキモグロいモンスター好きなんだよ。本作の触手くんはプロメテウスのトリロバイトとかガメラ3の幼体イリスに通じるいい触手くんなんだ。触手くんをもっと見せてくれ。うるさいぞ、『触手』ってタイトルで触手がパッケージの映画を触手を期待しながら見て何が悪い。ちなみに原題は『La region salvaje』(Google翻訳に突っ込んだらスペイン語で『野生の地域』の意らしい)。英題は『THE UNTAMED』(『未知』の意)とのこと。


 そういうわけで、期待してたのとは全然違ったけどエッチな触手のシーンはすごかったぜ、触手。

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