見出し画像

ブラックファーンズ 後半爆発で開幕戦勝利! RWC2021 ニュージーランド大会

ちょっと遅くなりましたが開幕戦のレビューになります。

10月8日 ニュージーランドで女子のラグビーワールドカップが開幕した。
今回のワールドカップは、同じ会場で3試合続けてPool予選を行う。

今回は、Day1(10月8日)の最後の試合の ニュージーランド代表 v オーストラリア代表 。のレビュー投稿 。 以下のリンクは試合前に書いた記事です。

Day1のイーデンパークのチケットは、空席があったものの公式では完売。
最初の2試合はかなりの空席が目立ったが、3試合目に登場した開催国NZ代表 ブラックファーンズの試合のころには、多くの観客で埋め尽くされていた。

国歌斉唱に続いてブラックファーンズの ”「Haka」” ハカ ” 

開幕戦にプラスして、いまだかつてない観客の入りを前に
いつもより気合が入っているように見えた。

オーストラリア代表【 ワラルーズ 】が ” ハカ ” に対抗して
向かっていったときはスタジアムが最高潮に盛り上がった。

気持ちの入った素晴らしい” ハカ ” に感動した。

前半 : 固さが見られたブラックファーンズ

開始早々ミスが目立ったブラックファーンズ。
ハカで気負い過ぎた感が見られたのは否めない。
その影響があるのであれば、少し時間がたてば落ち着くかと思われた。

今年8月のクライストチャーチでの対戦時もワラルーズの勢いに押されて序盤は戸惑ったが、固いディフェンスでしのいだ。 それもあり、そこまで心配はしていなかった。 (以下のリンクが8月の試合の筆者の記事)

しかし、その後もハンドリングエラーが目立ち、ワラルーズのFWの圧力も素晴らしく防戦一方になっていた。

若干19歳のワラルーズ14番テリータに2トライを許し(以下のTwitterの動画)、その他でもハンドリングエラーからボールを拾われトライを与えた。
前半30分くらいで合計3トライを奪われて 0-17 と大きくリードされた時は、さすがに心配になった。

しかし、この後直ぐにFWでピック&ゴーで手堅く相手陣に攻め込み、FWでこだわって最後はLOのガンウーがパワーでトライ
30分を過ぎたところでようやく初得点のブラックファーンズ。 一本取れば落ち着くと思っていただけにホッとした瞬間だった。

その数分後、ワラルーズのノータッチキックから果敢に仕掛けた。
ライン際でボールをキャッチした⑭トゥイ→⑮ホームズ→⑩デマンド(ナイス、オフロードパス)→⑭→⑮にボールが回り最後は⑪ウッドマンがタックルされながらもパワーでインゴールまでなだれ込んでトライ。
一連のプレーで⑭⑮が二度ボールを触れて完璧なカウンターアタックからのトライは見事だった。

前半の30分間もの時間を苦戦しながらも12-17の5点差まで追い上げてハーフタイム。 正直言うと、もう少しトライを取られてもおかしくないくらい劣勢だったが、ゴール前で粘った場面が何度かあり、5点差で凌げたかもしれない。

後半 : 金メダリスト達の圧巻のプレー

前半の立ち上がりが悪かっただけに、後半の立ち上がりが気になった。
しかしそれは心配不要だった。 後半始まって6分ほどでブラックファーンズのエース11番ウッドマンが再びパワーでトライを奪い同点に。

しかしワラルーズも負けていなくブラックファーンズのエンジンがかかるのを防いでいるように思えた。

しかしワラルーズに痛恨の反則がでた。
なんとイエローカードが同時に2枚も出てしまったのである。

これをきっかけにブラックファーンズがエンジン全開となり、数的有利の最中に2トライを取って逆転に成功。

その後は手が付けられない状態と言えるほど、ブラックファーンズが乗ってきたのである。
そのきっかけを作ったのが、昨年の東京オリンピックのセブンズで金メダルを取ったサラ・ヒリニ、ポーシャ・ウッドマン、ルビ・トゥイ、ステイシー・フルーラー4人の選手のパフォーマンスが大きかった。

セブンズのキャプテンのヒリニは、高いワークレートで速い展開に貢献する良い仕事をし続けた。
そしてセブンズの世界的スター、ウッドマンは、力強いランでハットトリック。

そしてこの試合のWOMに選ばれたルビ・トゥイのパフォーマンスは、凄かった! (上記のTwitterの動画がトゥイ特集)
線は細いがブレイクダウンでもハッスルし、ボールを持てば2トライの大活躍。 二つ目のトライはハンドオフで相手をかわしディフェンスの裏に出て、最後は見事なスワーブでディフェンスを置き去りにしてのトライは圧巻だった。

13番ステイシー・フルーラーも力強いランで何度もチャンスを作った。 極めつけは、二人にタックルされながらオフロードパスでポーシャ・ウッドマンのトライをアシストしたプレーはど肝を抜かれた。 (以下の写真がそのプレー)

セブンズで世界の高いレベルを経験し、東京オリンピックでは、フィジーなどの強豪国に競り勝つなど、プレッシャーに打ち勝つ能力が、チームを最後まで諦めさせなかった事に繋がっただろう。
17点差をひっくり返す事は簡単ではなかったはず。
後半を無得点に抑え、最終的には大差で勝利する修正力には脱帽だ。

最終スコアー

ニュージーランド:41
(ポーシャ・ウッドマン3、ルビー・トゥイ2、ジョアナ・ガンウー、アウィナ・タンゲン=ワイノフがトライ。レニーホームズ2コン、ケンドラコックセッジコン)
オーストラリア:17
(ビエンヌテリータ2、イヴァニアウォントライ。アラベラマッケンジーコン)
HT:12から17

ハイライト動画

※トップの写真は8月クライストチャーチにて筆者撮影




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?