2024年4月11日 新生活

 社会人となって2週間が経とうとしている。遅咲きの桜は、早くも散り始め、小さな葉っぱが「こんにちは」している。急ぎ足の桜とは逆に、ピカピカの社会人のスタートは、なんともゆっくりだなぁ、と感じている。


 そもそも新卒くんであるため、覚えなきゃいけないことはたくさんあって、社内規則の説明や、部署ごとのガイダンスとかを、毎日かわるがわる先輩上司社員さんたちに教えてもらっている。とてもありがたいことだし、教えてもらったことを吸収して、早く役に立てるような人間になりたいと思っている。

 ただ、会社としてもエンジン全開で新年度をスタートさせているわけでは無く、この先の繁忙期に向けての、慣らし運転というか準備運動というか、とりあえず、まだ本調子ではない時期となっている。
 そのため、なんとなく、春らしいゆったりとした空気が社内に流れている。大学の、シャカリキになって動いていた時に比べると、ちょっとした肩透かしを食らった気分だ。


 しかし、これは「だらけている」とは、まったくもって別物だと肌で感じる。スケジュール表を見れば、グラデーションを付けたように仕事は増えていくし、先輩上司社員さん達は毎日新しい仕事の電話の対応をしている。この後の予定は忙しそう、でも、目の前の人達はゆっくりとしている。温度差で蜃気楼を見ているような不思議な気分でこの2週間を過ごしている。


こんなことを言うと、
「そんな大げさだよ~」ですとか、
「実はそんなことないって~」だったりとか、
優しく柔らかく否定をしてきそうな、めちゃくちゃ優しい方々なんだけど、やっぱりどこか、歴戦の傷、的ななものを感じてしまう。


「緊張と弛緩」
まさしくそんな感じ。これから来る忙しさに対して、伸ばすところを伸ばして、温めるところは温めて、そんな空気感。


 動ける人間になって、手伝いやサポートができる人間になって、いっちょ前に業務をこなせるようになって。どれだけの時間があれば、そこまでの人になれるのか。まじめすぎる考えだけど、気負いすぎな考えだけど、やるからには、しっかりと目指していきたい。


なるべく無理はしたくないけどね。


 咲き残る夜桜が揺れる中、夜の寒さに少し震えながらの帰路、そんなことを考えました。


本音だけど、本心だけど、ちょっとはずかしぃ~。きゃあぁぁぁぁ~。


♪星野源/桜の森

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