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19年前のあの日、男性育休を取らなかったら…れば、だけ、かしら、ママぶた

あの日、あの時、あの場所でママぶたに会えなかったら
僕等ぼくらはいつまでも見知らぬ二人のまま…

あれから35年。ママぶた曰く

「あと10㎝ だけ ウエストが細け れば 標準体型なのよ♬ わ・た・し」

だ・け・?
れ・ば・?
たわし?


ママぶた、こう見えて某大学の日本文学科の国語専攻を、金時計をもらって卒業している
師事したのは、国語辞典に名前が載るような国語界の重鎮である

ゆえに ママぶたのお言葉は絶対

±18.6%までの相違は、日本語では”だけ”と言うのが正しいらしい
”も”を使うなど、もってのほかである

お3時にはCostcoのチョコブラウニーを両手につまむアラ還女性が、ウエストを10㎝減らすことは、近未来にあたかも起こりうるような”れば”という表現を使って差し支えない

元テクニカルライターのおおかみが書くような

「ママぶたのウエストは標準より10㎝太い」

という文章は、国語学的には大きな誤りなのである
さらに女性心理学的には致命的な誤りなのである。女性の前でこのようなマニュアル表現を用いることは、家庭の崩壊を意味する


”だけ”にも”れば”にも、これだけの許容度があるならば、かなり不確かな妄想をここに書くことは、国語学的にはなんら問題がないはずである

19年前、もし、おおかみが男性育休をとっていなかったら

まず、専業主婦になることをちらつかせていたママぶたは、会社を辞める
そうなると、おおかみは1人で1.5人分を稼がないと、こぶた達の学費が危ない

「あと500万 だけ 年収が多け れば 我が家は安泰なのよ♬ あ・な・た」

妄想の中に、国語バチェラーのママぶたが忍び寄る

悲しいおおかみは、とりあえずの はした金を稼ぐのと、ちょっとでも出世の足しになるように、こぶた達をかえりみず残業しまくる

24時間戦える人材を求められていた時代、2、3年の間は収入はそれなりに増えるが、国バチェの言う500万は遥か彼方に霞んでいる

管理職になると、仕事は忙しいままで残業代がなくなる。なまじ出世したために年収が減ってしまうという話はチラホラ聞いていた。さらに上に行くまでの辛抱だが、1,2年は踊り場状態でこき使われる

こうなると会社でのストレスもたまりまくる。そしてこの頃、こぶた達は遊びたい盛りである

「DLとUSJとG美に だけ 連れてってくれ れば こぶた達は大喜びよ♬ パァ・パ」

ママぶたの囁きは、もはやおおかみの耳に念仏である。家族との間にすきま風が吹きすさぶ

ようやく残業バリバリのひらよりは良い給料をもらえるようになっても、残業無し平社員の2倍を稼ぐためには部長までは出世しなければならない

果てしない出世競争の日々。もはやこぶた達はおおかみと目すら合わせない。おおかみの稼いだ金で、ママぶたと3匹のこぶたはDL、USJ、G美どころかSS村にまで出かけて家族をエンジョイしている

そして88.6%くらいの確率で、おおかみは部長にはなれない。確率的にこのくらいだから、内心と表情をつなぐパイプがムダに太く、社内有力者とのパイプが毛細血管なみに細いおおかみは、間違いなくなれなかったと言って差し支えない

…なんか、書いているだけで涙がでてきた
おおかみ、可哀そうすぎる…


ここまでの妄想は、国語学的にはなんら問題が無く、さらにはテクニカルライターが書いてもおかしくない内容である。そのくらいの確度は保証する

さて、この妄想に基づいておおかみ家の家計を計算してみる

サラリーマンの平均年収は460万円ほどなので、ママぶたが専業主婦になって以降の 460万円×23年≒1億円!が失われる

では、おおかみがそれに見合うだけ、稼ぎを増やせたであろうか?

最初の4,5年は残業代または管理職手当で年100万円ぐらい
奇跡的にアラフィフで部長になれたとして、年収倍…でも、それも役職定年まで
それ以外はざっくり230万円プラスとして
100万円×5年+460万円×5年+230万円×13年=5790万円⁉

フツーに課長どまりだと
100万円×5年+230万円×18年=4640万円⁉

概算とはいえ、共働きの場合と比べて5000万円程度少ない
もし、いま、おおかみ家の口座から5000万円持っていかれたら…当たり前にマイナスである

おそらく、そのマイナス分の一部はこぶた達の奨学金で賄われるのであろう

さらにママぶたのチョコブラウニー予算はカット不可であるから、DLとUSJとG美とSS村はカット。外食費もカット…と言いたいところだが、暇をもてあそぶママぶたの遊興費はむしろ増加の一途をたどる

その結果、こぶた達のQOL人生の質は著しく低下し、身を粉にして働くおおかみに、なぜか白い目が向けられるのだ

…もう、悲しみが止まらない。彼を返して…

これが妄想なのが、幸運中の幸いである
こぶた達はママぶたの働きと、おおかみの英断に感謝を忘れてはならない


もし、おおかみが育休をとらずに、ママぶたが専業主婦になってたら、今ごろこんなことを言っていたであろう

「あと5000万 だけ 貯金が多け れば 標準家計なのよ♬ わ・が・や」

国語学的にはなんら問題がない。しかし経済学的にはいかがなものだろうか…

読んでくれただけでも感謝感激😊 もしサポートいただけたら、年金の足しにします(まだもらえないけど…)