おじいちゃんの足を探したかった 2

何をいまさら、という感じだけどインターネットとは本当に便利なもので、色々な情報が簡単に手に入るようになった。数年前、Twitterか何かで「軍歴証明書」という、その人が戦時中にどこの部隊に居たか、どこに出征していったのか、や階級などがわかるものを調べることができる、ということを知った。

陸軍に所属していた人は本籍地の都道府県の福祉部など、恩給関係を扱っている部署、海軍に所属していた人は厚生労働省に記録が保管されていて、三親等までの人が証明書を出せば閲覧や写しを取ることができるらしい。

祖父は陸軍だったので、県の担当部署へ「孫ですが、祖父の軍歴を調べたいので必要な書類などを教えてください」という旨のメールを送った。

数日経って、県の職員さんから電話が来た。地元に住んでいた時はそれが当たり前だった、地元の訛りのイントネーションが実家を遠く離れた身にはとても懐かしかった。祖父の生年月日や本籍地の住所、私との関係などを聞かれ、「まずは記録が残っているかどうか調べます。それからどのような書類が必要になるのかお知らせしますね。最近、こういった問い合わせが多いので少し時間をいただきます。」ちょうど、「艦これ」というゲームが大流行している時期だった。

どこの部隊に所属して、どこに出征していったか、どんな場所で戦っていたのか、それがわかればきっと祖父の片足が埋まっているであろう場所がわかる。別にそこに行って足を掘り起こして日本に持って帰ろう、などというつもりはない。ただ、語られなかったことや聞きそびれてしまったことを知る事ができるんじゃないかと思った。

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