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「何かしなくては」が余計な理由

こんばんは!
埼玉県で介護福祉士をしている大西です!
今回のテーマは「環境」です。

先日あるおばあさんをトイレ誘導した時の話を書きたいと思います。
それでは第186弾です、よろしくお願いします!


落ち着く環境が必要


ある日の特養での話し。
1人のおばあさんをトイレにお連れする。

毎回便座に座ってもらうが中々排尿が無く、いつもパット交換のみをしていた。
しっかり立てるし、歩けるし、水分だってよく摂る方で、「どうにかトイレでの排泄を支援出来ないかなぁ」と模索していた。

日々関わりながら情報を集める。
会話は中々成立せず、何を聞いても「んふふふふ」と微笑むのみ。
快・不快の感覚はどうだろう?
「お尻は気持ち悪くなぁい?」
「んふふふ!」
「トイレ行きたくなぁい?」
「んふふふ」
逐一声掛けてみるがなかなかタイミングが掴めない。

コーヒーを出してみたり、沢山歩いてみたり、おなかをさすってみたり、便座に座り背中や仙骨付近を摩ってみたり…
色んなアプローチを試したが結果は❌

そんなある時、座ってもらってる間にフロアにNCが鳴り響く。
数一人での歩行はふらつきあがあり転倒リスクがある。
しかしゆっくり座っている様子だったので一瞬離れNCの対応を行う。


時間にして1分ほど、秒速で戻りトイレ内を確認。

「あれ?」
自分で小股を拭いている…

しかも自分でズボンを上げている!!

便器内を確認すると、しっかり排尿が!!!!

本当に感動した、試しに他の時間でも試してみる。

座ってもらい、いったん退室、ドア越しにこっそり確認する。

すると聞こえる排尿の音、そして自分でしっかり拭いている。


ついつい「何かしないと」ってなりがちだけど、「何もしない」も必要だと学んだ。
「転倒リスクがあるから必ず付き添い・見守り」

ってなりがちなんだけど、そのせいで落ち着いて排泄する機会を奪っていたと知ることが出来た。

僕たちだってそうだ、トイレで「おしっこしてください」と言われ見張られてもでやしない。
当たり前のことだった。

排泄はデリケートな部分だ、それは認知症があっても同じだし、恥ずかしい。
そんな当たり前のことに改めて気づかされたある日の特養の話であった。


それでは今回も読んでいただきありがとうございます。
次回もまたよろしくお願いします!!

未来を創る介護福祉士 大西


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