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ママ友の闇『消えたママ友』

こんばんは、オマンです。
今回は一見安穏そうに見えるママたちの集まりの裏側を紹介したいと思います。

ママ友とは立場の違う大学生の私でも、ママ友による独特な雰囲気を身近に感じることができました。

1. 紹介

『消えたママ友』[著]野原 広子

2. 感想

ママ友のグループに属しているそれぞれ4人の視点で書かれています。一見仲良く見えるグループから、一人のママ友が突然消えてしまったことをきっかけに幸せに見える日常が崩れていく模様が描かれています。

消えたママ友は仕事もプライベートも充実しているキャリアウーマンであり、消える理由のない完璧な人でありました。
その消えたママ友が見せるパパ、子供、姑との重い関係が必見です。

物語が進むにつれててんでんバラバラであった親と子の関係、ママ友との関係が真実が明らかになることで落ち着きのある状態を取り戻して、進む道を明らかにしてくれます。

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「子供が仲良しってだけで親も分かり合えるとかありえない」

子供が友達だからその子供の親も友達になるわけではないと言っているように思えます。
親は初対面にもかかわらず子供たちの距離が近いため、関わりが深くなってしまい親同士上辺でしか理解できず、表面上の付き合いになってしまうのだと考えられます。

広く浅い見かけだけの付き合いは自分の感情だけではなく、家族の世間体として必要なのでしょう。自分の本心を表に出さず、一生懸命に会話を合わせ、共に行動をすることがママ友関係を良好に保つ秘訣だと思います。
仲の良い付き合いを見せつけて自身の地位を園内に確立するのもママとしての役割かもしれません。

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たまたまママ友に見知らぬ男性と話し合っているのを夜に目撃されただけで、不倫をしているとあらぬ疑いをかけられ、一人にその話してしまったことで瞬く間に園内全員のママ友に知れ渡ってしまうのを見るとママ友の集団は狭い村社会のように感じました。
友達の友達であるママ友は人の噂でしか楽しむことができなく、話題のない寂しい集団なのでしょう。

ポジティブな自分勝手な思い込みでも赤の他人に言いふらすことは、好影響をもたらすことはなく、相手の苦痛になると読書の途中で自分の先入観を反省しました。
また、今回のように狭い村社会、寂しい集団と決めつけて書いていることも反省すべきかもしれません。

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ドロドロしたの大人の感情とシンプルな子供の行動が渦巻く中で、複雑な友情関係、家族関係の変わりようがフィクションのようでもありながらノンフィクションのようなエッセイなので、ぜひ読んでみてください!

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