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メタバース研究者が考える生成AI時代のスピード感 #140秒でわかるメタバース開発TIPS

たまにはお仕事の話をします。

先週、フランスでの新作生成AIメタバース「mmm」デモ展示から帰ってきて昨夜まではSIGGRAPHへの投稿が忙しかった…。

余談ですがネイティブの英語校閲(proofread)はけっこうな速度でレビューを返してくれます。ですが、最近その品質やヒット率については微妙になってきている感じがします。やっぱりAIによって知的労働のほうが崩壊するのかねえ…そらそうだよな、この論文依頼されたらChatGPT片手に読むしかないだろうし。そもそも私自身の英語力がめちゃくちゃ上がる要素はない、むしろDeeplを使うようになって、小さい文字の英語は読む気がしなくなってきた…(日本語に翻訳したほうが読みやすい)。でもDeeplは意訳で単語ひとつふたつすっ飛ばすのでかなり使い方には気を遣いますよ。

思い起こせば今日もこんな感じ。

むしろ「スピード感」以外にその質や真偽を問う方法がない、というのはLLM時代の"最もやばい要素"かもしれないですね。
でもどうなんだろ、IntelとAMDがCPUのクロック戦争をしていた頃も、やっぱりそうだったのかもしれない。インターネットがアナログ回線→ISDN→ADSL→光…という進化をたどった系譜も、やはり速度競争と死屍累々の歴史だったのかもしれない。

拙速こそが価値である、という拙速の定義そのものを問うような状況ですが、拙速がなんであるかわかっている人は今は走るしかない。
そのうちみんな速度が落ちてくる。

ぼくはこの刹那の綺羅星になれるだろうか…。
(特にそういうメルヒェンは望んでいない、やりたいことをやってるだけ)

さて昼間のお仕事としてこんな動画を公開していました

#140秒でわかるメタバース開発TIPS bit.ly/140meta

VRStudioLabのラボメンたちが、この春、メタバース開発を学びたい方々のために作った動画シリーズです。

Unityで使うGitHub

Blenderで作ったモデルをUnityでインポートする

VRMアバターをスクリプトから読み込んでみよう

VRMアバターをキーボードで動かしてみよう

デバッガーでUnity初心者を抜け出そう

この動画を観て手に入るスキル・知識

ただし"止め絵"で見ることを推奨する。
(「倍速で観るなんて無理!」と泣く学生を観たくてそうした)
なお、以下のような知識が手に入るので止め絵で解説する動画やブログの制作は歓迎です。

  • Githubの使い方

  • VRMアバターの作成方法

  • アバターをビデオ会議等で使う方法

  • クラウドネットワークの使い方

  • 物理エンジンの使い方

  • Unityのビルド方法

  • VRStudio Labで働く学生・スタッフと仲良くなれる!

なおこの動画の制作はGREE VR Studio Laboratory Directorおよびインターン が制作を担当しています

先日は「メタバース開発もくもく会」を開催しました。

おかげさまでけっこうな方々が参加していただきました。
(人数的にも水準的にも!)
ありがとうございます。

さて、このブログで何が言いたかったかというと、


このようにしてUnityを使ったメタバース開発を勉強したいと思えば、世間には無料で手に入る資料や開発環境が溢れているということです。
「無料だから…といって価値がないもの」などではない事はこのブログを読んでくれた方はお気づきと思います(ぜひシェアしてください)。

ところで、
学生のみなさんは学ぶ事が本業です。大学の授業含め、これらの良質なリソースを見て通過していくことが当たり前になっているかもしれません。

しかしちょっと考えてみてください。

この動画TIPSを制作するために、どれだけの知識、開発実験行動検証動画の制作や編集クオリティーチェックなどなどが必要でしょうか?皆さんはこんな動画を作ることができますでしょうか?
弊ラボではこのような「社会に価値を生み出す地道な方法」も学生主体で非常に丁寧に教育をしています。「メタバース」と一言で言っても、現在はアバターコミュニケーション、クラウドといった3Dメタバース空間でのユーザ・エクスペリエンスの設計開発から、AIフュージョンや「メタバースモードメーカー」に代表されるような人間とコラボするAITuberの研究、さらに生成AIのチカラを借りてさらに高度な人間のあり方についての研究が必要になってきます。今までの「あたりまえ」が高速にアップデートされていることを研究者自身が感じているはずです。

そんな時代に生き抜いていく方法とは…

そんな時代に生き抜いていく方法とは…これが絶対、ということはないと思います、生き抜いていくだけならいかようにも生きられる。わかりやすいことは「ロケットになってみる」です。一段エンジンなのか二段エンジンなのか。行先は周回軌道なのか火星なのか木星なのか深宇宙なのか。それによって必要な速度は変わると思います。まあこんな例えだと難しいかもしれませんが、でも、やりたいことが「天地、どちらの方向にあるか?」についてはご自身が気づいていると思います。地上の重力を超えたいなら第一宇宙速度を超えればいいし、地球の引力を超えたいなら第二宇宙速度を超えればいい。これは現代の科学ではすでに自明なことなのです。

思いついたら即実装!手が動き、大学の勉強や研究室の研究だけでなく、自分の探究心をさらに加速できるような方は、今すぐその速度に向かって加速し始めればいいのです。
手始めに、Twitter@o_ob や @VRStudioLab をフォローし、インターンに応募してきてくれると良いかなと思います。

近いうちにイベント、「VTechChallenge2023」も応募がはじまります。ちなみに応募期間は連休明けまでなのでめちゃ短いです。速度感が大事なのと、学業に影響があるコンテストをいくつも立ち上げる気は無いので…!

さあみなさん!毎日のようにタイムラインを流れていくAI利用サービスを眺めているだけでなく、使用し、評価し、超えていき、サービスを作り出したり、IPを生み出したりしながら、トップカンファレンスに論文を書き、毎日楽しく過ごしています。その仲間になって、違う景色を見てみませんか?

あぁちょうど今1人メンバーの席が空くところです。


新しいインターン希望学生さんもしっかり来ていらっしゃいます!


現場からは以上です!
ありがとうございました!

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