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4分の1の事情

この前友人と会った時、私は勘違いをしたまま話していました。それは「4分の1」というシンプルな言葉の解釈が引き起こしたことでした。

友人は言いました。「僕みたいな人間は世の中の4分の1くらいしかいないんだ。」

友人の浮かない顔が少し気になりましたが、私が頭の中で描いたのは”人間を4パターンに分けている図”でした。

黄色、ピンク、青、緑はフラットに分けられているので、自分がどの色に当てはめられてもいいと想像していたのです。

さらに、この4パターンに収まらないイレギュラーな人間がいるという背景も考えていました。

だから友人に「4分の1ならいいと思うよ。」と返したのです。

友人の顔は曇ったままで「2分の1ならいいのに。」とか呟いていたと思います。

友人と別れてから、私は気づきました。

「4分の1のマイノリティーだ」と言いたかったのだと。

悪いことをしたなと思いました。

浮かない表情が気になっていたのですから、もう少し相手の話を掘り下げるべきでした。

「相手は自分と違う思考をする可能性」に早く気づいていれば、話の展開も変わったのだろうなと思ったわけです。

「違いの可能性」を前提とする土台がなければ、相手の立場にたって考えることはできないのかもしれません。

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