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ライフコーチのサービス設計はどこに重点をおいてやればいいか?の持論

自分のサービスを作って売る。ライフコーチだろうとカウンセラーだろうと、起業をして対話商売をしていくならやることはこれしかない。サービス設計。自分の対話は誰にどんな価値を提供できて、どのような形で提供するのか。期間は。回数は。サービスを設計する時はこの辺りを考えるのではないかと思う。サービス設計は重要だ。設計しないことには売りようがない。「ライフコーチです!雇ってください!」と言って仕事にありつけるほどこの市場はまだ成熟していない。だからまずライフコーチとして飯を食っていきたいなら、サービス設計をやる必要があるのだけれど、サービス設計は非常に塩梅が難しい。何をどこまで設計すればいいのかがわかりにくいからだ。設計しないサービスが売れることはない。ただ、設計したからと言って売れるものでもない。これは住宅を建てる時の設計図と同じだ。設計図を作らないことには家は建たないが、設計図を作ることだけが建設ではない。図面をひき、材料を調達し、職人を手配し、工程を組まなければいけない。そして建設とは『完成した家に住む人』がいて初めて意味をなすものなので、住む人も準備しなくてはいけない。家を建てるだけで「私はここに住みたいのですが…?」と言ってくる人が現れるわけではないからだ。「ここにこんな家が立ちますよ!」と告知をすることも大事だし、住宅展示会のようなものを開いて家を建てたい人を集める必要がある場合もある。顧客になる人と関係性を築きながら「あなたの理想の家はここなんですよ」ということを繰り返し伝える工程が必要かもしれない。なんにせよ家は建てるだけが建設ではないということだ。ましてや設計図は「建設を始めるために必要な準備の一つ」であって、設計図が完成した後にやることの方が圧倒的に多い。全体の工数を理解した上で設計をするのとしないのとでは大きな差がある。ライフコーチのサービス設計の目的は、サービスを設計することではない。設計したサービスをお客さんに手に取ってもらって、喜んでもらい、その対価としてお金をいただき、経済を循環させることだ。「喜んでもらえるならお金はいらない」と思うのであれば、サービスを設計する必要などないだろう。それでもライフコーチングとしての価値は提供できるはずだからだ。だがなぜライフコーチがサービスを設計するのか?儲けたいからだろう。どんな職業でも儲けることはいいことだ。儲けなければ価値ある仕事を続けられない。ライフコーチングで収入を得ることでライフコーチはさらに充実した人生を手に入れることができる。その充実した人生がライフコーチの価値となりセッションに還元されていく。そのサイクルを見た人がまた一人また一人とこの職業の門を叩いていき、「充実した人生には対話が必要だ」と気づく人が増えるかもしれない。ライフコーチが儲けることには意味があるのだ。だからサービスを設計した。したからには儲けなくては意味がない。儲けるためにはサービスを設計したあとにもやることがたくさんある。サービス設計は全体の一部でしかない。だからサービス設計は「ほどほど」にして次のやるべきことに進まねばならない。次は何をやるべきか。それは営業活動だ。あなたが作り出したサービスを日の目に当てなければいけない。披露するのだ。こんなサービスを作ったのですが、どうですか?とストレートに聞くこともいいだろう。もしあなたの作ったサービスがある程度高単価なものなのであれば、いきなり金額を伝えると相手をびっくりさせてしまって「そもそも検討さえしてもらえない」という状況に陥ってしまうかもしれない。サービスを売るなら守った方がいい手順や作法はある。確かにあるのだが、何よりお披露目するということが大事だ。サービス設計のドツボにハマってしまう人にこんなパターンがある。サービスを作ろうとして今までの人生を棚卸した。自分の強みを見つけ出した。自分の考える最高のサービスを作ろうとした。でもなかなかパッとしたものができない。納得するものにならない。うーんどうしよう。1ヶ月経過。半年経過。1年経過。気づいた時には自分がサービスを作っている途中であることすら忘れている。他にもこんなパターンもある。完璧なサービスができた。ただ、売れない。なぜだ。自分には才能がないのか。この人がしてしまっている間違いは「完璧なサービスを作れば売れる」という思い込みにある。そもそもお客さんが求めているサービスになっていないケース。確かにそのサービスは素晴らしいんですけど、誰が買うんですか?というものに仕上がっている。主観的に「これはすばらしい!」と思うものを詰め込んだところで、お金を払うのはお客さんだ。サービス販売者がどれだけ素晴らしいと思ったところで、お客さんに評価されないサービスは手に取ってもらうことはできない。そもそもサービスが素晴らしいものになったからと言って、それだけで買われることもない。あなたが作った素晴らしいサービスを「素晴らしい」と感じてもらうためにはまた別の手順が必要になる。あなたは見ず知らずの人が作った30万円のサービスを「それは内容が素晴らしいから、買います!」と言えるだろうか?言えないと思う。なぜなら、そのサービスが自分ごとになっていないので「値段が高い」というインパクトをひっくり返すことができないからだ。ただ、自分の人生の悩みを一番近くで寄り添って聞いてくれて手厚いサポートをしてくれた友人が「この人をサポートする仕事で食っていきたいんだ」と言ってきたとしたら、「高いから買わねー」とは思いませんよね。その価値を一番身近で感じているわけですから。あなたが買うかどうかは別として。値段の高いサービスを売るっていうことはそういうことなのです。サービスの良し悪しの前に「検討する準備」を相手にしてあげる必要がある。それは関係性が鍵になっていることが多いです。つまり「作ったサービスを届ける」ためには、次に「相手がきちんと検討できる関係性」を作ることが必要になってくるのです。これが結論です。サービス設計の後は関係性を作りましょう。ライフコーチングは関係性無くして売れるようなサービスではありません。誰かの悩みをシステマティックに解決するようなタイプの商材ではありませんからね。まず何より関係性ありき。僕たちの商売はちょっと普通の商売と違います。コーチとクライアントの関係性が取引されているのです。参考までに。

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