好き嫌い
前回の雑記
前回の雑記は、なぜか「辛い」「辛い」をごちゃ混ぜに使った謎駄文になってしまったのだが、本当に言いたかったことはコレである。
食べ物の好き嫌いの話だ。
僕は本当に好き嫌いがない。野菜でもなんでも、美味しくいただく事ができる。
ただ先日、これは無理だ…残しちゃう…。
となったものがあった。僕にも残してしまう食べ物があったとは、本当に自分で自分に驚いた。
それは。アレである。
カップラーメンである。
おいおい、カップラーメン嫌いなの?まじ?人類史に残る発明品を?食えないの?まじ?
という声も聞こえてきそうだが、まあ落ち着いてきいてほしい。
先日、僕はお腹が減ったので、だけど料理するのはめんどくさい、パンとか本当は食べたいけど買いに行くのはめんどくさい、じゃあどうする?お菓子で腹を満たすか?いやいやいや、えーと、どうする?
となって、視線の先に、光るカップラーメンが見えた。
ジョボボボと、気づいた時には熱湯を注いでおり、どうやって開封し、蓋を半開にしたのかは覚えていない。あの時の僕は完全に無意識だった。無意識に、カップラーメンに湯を注いでいた。
そこで携帯に着信がある。知人からである。3分。僕はこの通話を3分で終わらそうと思った。電話を切れば、カップラーメンが出来上がっている。なんと素敵な事だろうか。
知人の電話はそんなに大した用事でもなく、新年の挨拶程度のものだった。
わざわざすみませんね、はいはい、はーい、本年もね、はい、よろしくお願いしますね、はい、といったお決まりの流れで、3分が流れていく。
ツー、ツー、と、電話が切れる。
よしきた!僕はぺりぺりと、カップラーメンの蓋をはがす。割り箸を割り、いただきまーすと言うその瞬間。ふたたび携帯が鳴った。
嫌な予感だった。正直、多分この嫌な予感は当たると、電話に出る前から確信していた。
「あの〜、加藤くん、今日会議だけど?」
「おわわわわすぐ行きます」
完全に抜けていた。僕はすぐにカバンを持って出かけた。カップラーメン?知らん、今はどうでもよい。まじで忘れてた。ここで呑気にカップラーメンを食べ切れる、大きな器がほしい。僕は小物であるから、そんな真似はできない。
2時間半ほど、みっちり会議をして、僕は帰路についた。そしてその頃には、カップラーメンの存在なんて完全に忘れていた。
翌日
あれ、そういえばカップラーメンどうしたっけ?
翌日になってふと思い出し、ちょっと思い出したら、あった。ヒエッヒエになった、湯を大量に吸い込んで、かろうじて麺の体裁を保っている、カップラーメンに似た何かが、そこにはあった。
「うわぁ…」
なんかカップラーメンに申し訳ない事をしたな、と思いながら、一応温め直して、食べてみることにした。
それは、めちゃくちゃ不味かった。
さすがの僕も、全然完食なんてできず、捨ててしまった…。僕の嫌いな食感と味だった。
カップラーメン、あれはお湯を注いだら、賞味期限は30分くらいなんじゃないですかね…。
ちょっと今後は、お湯を注いだら放置せず、ちゃんと食べようと思いました。例え緊急事態が迫っていたとしても、僕はカップラーメンにお湯を注いだら、30分以内には完食しようと、改めて思いました。
そうすれば好物のままでいられる。
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