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文学部の樹担がドリボの感想をつらつら述べてみたよって話(2021.09)。9.9割田中樹さんのお話。

-東京、丸の内。一際色めき立つ人々の前に荘厳な建物が聳え立っていた。私は今日、帝国劇場に足を運んだ。


"DREAM BOYS"




今までジャニーズの舞台には無縁だった私は今回初めてジャニーズの舞台を観劇したわけだけど、最初に言う。"田中樹"をもっともっと大好きになった。

天井席だったからステージだけじゃなくて会場全体がよく見えたけれど、風磨くんと樹くんが登場した瞬間明らかに空気が変わった。オーラが本当に凄まじくて何処からか息を呑む音がはっきりと聞こえてきた。

初めて風磨くんの姿を生で見たけど、座長として責任を背負っているからこその風格と持ち前のオーラで帝劇のステージが狭く感じた。圧倒的覇者だった。




樹くんは本当に"チャンプ"がぴったりだと思った。身体もボクサーみたいに仕上がっていたし、チャンプとしてステージに立つ樹くんに線の細さは感じなかった。それどころか無駄のない身体からは鋭さのようなものさえ感じた。彼の覇気を肌で感じてしまったら最後。私はとんでもない人と出会ってしまったと悟った。



そして何より特筆すべき点は表情。以前ANNで観客は視界に入らないと言っていたのが当たり前に納得できる没入観。"チャンプ"の時の威圧感や圧倒的な自信と存在感には思わず震えたし、"ジュリ"の時の苦悩を抱えている様子や何かを悟り今にも消えてしまいそうな切ない表情は見ていて苦しくて苦しくて涙が溢れてしまった。真っ直ぐに前を見据える目。語る背中。握られた拳。全身で常に何かを訴えていて「ああ彼は役を生きているんだ」と強く感じた。約2時間の公演中私が"田中樹"として彼を見た瞬間は一度たりともなかった。





ここで忘れずに言及しておかなければならないのは、関係者をはじめ観劇した方々から絶賛されている樹くんの歌。早く聴きたくて聴きたくて堪らなくて幕が開くその瞬間までどうしようもない焦燥感と興奮を同時に抱えていた。





幕が開いた。





......驚嘆した。





私が今まで触れていた樹くんの歌声はほんの一面にしか過ぎないのだと知った。上手すぎる。美味すぎる。がなり声で歌うシーンはジョ○ョのスタンドのようなものが見えた気がした。それ程歌声に温度があってマグマよりも熱かった。

樹くんの凄いところはがなっても決して汚くなくて、鮮度が高く純度も高い。この声で更にあんな闘志剥き出しのラップを魅せられちゃあもう全面降伏するしかない。

でも、ここまでは割と想像に難くないのかもしれない。







申し訳ない。正直侮っていた。



樹くんの真骨頂は芯の通った真っ直ぐ響くハリのある歌声。私は見えたよ、樹くんの声が。それくらい力強く太かった。あんなに深いビブラートが出せるなんて知らなかった。帝劇の真ん中に立つことがなければそれは味わうことはできなかったかもしれない。改めて樹くんをキャスティングしてくださった方に心から感謝申し上げたい。

そして個人的に刺さったのが病室で息も絶え絶えに歌うシーン。何かを懸命に拾い上げるかのような、はたまた何かをぽつりぽつりと置き去りにしていくかのような。レミゼの"夢やぶれて"を想起した人もいたのではなかろうか。正直、あの歌い方はずるい。でもあれを異質に見せない表現力には舌を巻いた。






「圧巻」



ここまでつらつらと感想を述べたけれど、結局のところこの2文字に終着する。

見る人が違えば抱く感想は当然異なるだろうが、私は今日、初めてジャニーズ伝統のエンターテインメントに魅せられたのだ。その中心に自担が存在した。ありきたりな言葉で纏めるのも許して欲しい。




フウマの物語とジュリの物語。風磨くんの物語と樹くんの物語。そして、私の、貴方の物語。それぞれの想いが交錯してまた新たな物語が紡がれる。明日はいよいよ千穐楽。幕が降りるその瞬間まで彼らの無事を願いながら、青い炎を心に灯し私は今夜眠りにつく。


※この文章は2021年9月にDREAM BOYS鑑賞後ふせったーに投稿し自身のTwitter上で共有したものの再投稿である。(アカウント名:@jthm95_six)


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