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レンゲ畑見てたら、紅麹サプリのこと考えてた

春だ。
桜も散り始め、たんぽぽが咲き、つくしも大きくなってきた。
世界が色鮮やかになってくる季節。
私は重度の花粉症だし、気圧気温の乱高下があるので春は辛い。
それでも春が嫌いになれないのは、やはり日差しの色や、咲き誇る花々が美しいからだ。
春にはいろいろな花が咲く。

春に散歩をしていてよく目に入る花に、レンゲがある。
ピンクの小さな花だ。
田舎では、レンゲ畑がよくある。
調べたところによると、それはレンゲの葉や茎や根を土中に埋め込み緑肥にするためらしい。
レンゲは豆科の植物だそうだが、
土の中にいる微生物の中で豆科の植物の根に付着する性質のあるのが根粒菌。
その根粒菌は、空中の窒素分を溜め込む。
それが土壌をより肥沃にする。
つまり肥料を与えることなく、土壌を豊かにしてくれる。
なんて美しく、かつ有機的な方法!
化学肥料なんて便利なものがない時から、植物の力をかりて方策は取られてきたということだろう。
しかも、上手に調整すればレンゲの種が翌年まで残るので、種まきをしなくても勝手に芽がでるそうだ。
すごい。

安全性で考えたら、化学肥料や農薬は少なめで、できるだけ有機的な作り方がいいなと思う。
もちろん有機農法ってすごく大変なんだろう。
化学肥料というのは、人為的に効果を濃縮したものなんだと思う。
農業にも化学にもど素人なので完全にただのイメージだけど。
濃縮しているから、効果も大きいし、即効性もある。
だから大きな実がなったり、農薬によって虫に喰われなかったりする。
収穫量が上がり、収入も増える。
もちろん肥料は人類にとても貢献したものだと思う。
余剰の食べ物が富になって、社会の役割分担が増えて、人間が文明を進化させて。
人口爆発の糊口をしのぐにも肥料は不可欠だ。
でも副作用も大きい。
土地の性質が偏ったり、過去には人に害を及ぼすものもあった。
二元論なんかで語る気は全くないけど、そういうことを思うと、ちょっと怖いなという気もする。

そういう意味で言うと、今話題になっている紅麹サプリメントの話もちょっと怖いなという話だ。
いや、当事者の方々にとってはちょっと怖いなんてレベルの話ではない。
気の毒でしかない。
普通に売られているものに毒物に近しいものが入っていたようなものだ。
普通に怖い。
しかも商品特性からして、健康に気をつける人が被害に遭っているのがますます気の毒に思われる。

このサプリメントも、ある効果のものを濃縮したもの、という意味では肥料と同じとも言える。
それは薬ほどではないが効果もあり、即効性もある、のかもしれない。
でも濃縮しているからこそ効果があるのなら、副作用や別の負荷がかかることもある、のかもしれない。
正直素人すぎてはっきりしたことはよくわからない。

でもわからないなりに、私は個人的にはサプリメントはあまり好きではない。
それは今回のニュース以前からだ。
それはビタミンや鉄分など一般的?なものに関しても。
なぜかというと、まず第一に食物から得られる栄養素の中には、サプリメントでは取りこぼしてしまうものがあると思うからだ。
仮に、ビタミンとかミネラルとか、判明している栄養素全てを羅列してそのサプリメントを摂取したからといって、それでは足りないと思う。
人間がまだ解明し切れていない要素などもまだ全然あると思うのだ。
補助として取りいれるにしても、次の問題がでてくる。
それは第二に、いろいろ飲み始めると経済的な負担が大きい。
しかも継続的にかかる。
それくらいなら、今食べているものを栄養素が高そうなちょっといい野菜や果物に変えたり、食べているお菓子をやめたり、運動をちゃんとしたり、寝る時間を増やしたり、休息をしたり、それより前にできることはある気がする。
まあそれが簡単にできたら苦労はしないんだけど。
でも気がついたら増えているサブスクみたいな感じで、他のことをつい蔑ろにしつつ、惰性でお金を払って飲んでいる状況はもったいないように感じてしまうのだ。

それに、サプリメントがいい!みたいな広告や風潮の記事を見ると、商業的な動機を感じてしまって微妙な気分になる。

もっと使わせろ
捨てさせろ
無駄遣いさせろ
季節を忘れさせろ
贈り物をさせろ
組み合わせで買わせろ
きっかけを投じろ
流行遅れにさせろ
気安く買わせろ
混乱をつくり出せ

1970年代、電通の戦略十訓

健康に関することに不安があれば、人はお金を使いやすい。
それは不安を煽る形のセールストークに似ている。
サプリメントなんてきっとすごく市場が大きいんだろうなあ。


でも、私はやっぱりあんまり好きになれない。
病院で処方されるものは医師に薬として出されているものだからいいと思うんだけど。


今日は毎日投稿66日目でした。

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