見出し画像

世界遺産大国のナゾ。


人間は過去を向く。

過去を無意識にたどり

倣おうとしてしまう。


とりわけ日本人は過去を

歴史を大事にしてきた。


遺伝子に刷り込まれ

抗えないかのように。


古い歴史あるものを維持して

建て直したりしながら

いまでは世界遺産大国だ。


ただ、違う見方をすれば

過去を大事にすることもいいが

いま直面する自分たちの問題を

自分たちでどう打開するか。


この課題からの逃げのように

感じることもある。


たしかに過去の歴史を

ひも解いていくのは

歴史ロマンがあるもので

楽しいのはわかる。


しかし当時の人々だって

いまを打開するために

人を蹴落とし、殺したり。


いまの世の中では許されない

言い訳できないことを

散々してきたんでしょう。


私たちはその歴史をひも解き

解説しながら過去に思いを馳せる。


だが、いざ鎌倉ではないが

いざ未来へと目を向けるには

障壁があって進めないんだと

周囲に嘆いて困ってみせるだけ。


やるならやらねば、な状況でも

無下にできずに時間だけが

過ぎていくのを見守るだけに。


かつての武将や武者たちは

難問課題が山積するなかでも

決断をして進めてきた。


あとから振り返れば

こうしたほうが良かった的な

議論をして、そうだよねぇで

止まって進まない現代人を

彼らはどう評価するんだろう?


どこかで私たちは

自らは手を汚したくなくて

失敗や没落を恐れていて

何も決断できなくなった。


その決断を一部の人間に任せ

その二番煎じに預かろうと

行列をなすことしかしない。


何もコトを起こせとか

革命を起こせとかではない。


ほんの少しの意識で

変えられることからも

どこかで自ら遠ざけている。


答えのある過去問ばかりを

覚えて身に付け正解すれば

偉くなれる現代人には酷か?


構築してしまったしくみを

壊さないで大事に大事にする。


歴史的遺産を守る意識にも

何か通ずるものがある。


日本は守って進んでは

壊して打開してきた歴史の

側面もあるのだが


後世の私たちはそこを

都合よく解釈を重ね

守ることで全うしたのだと

自認してきたのだろう。


守りから抜け出せない心理は

歴史や遺産に思いを馳せ

継承することで自らを

納得させているかのようだ。


これを国民性として

動かない、立ち上がれない

根本的な、致命的な欠陥

だとしたら?


私たちが意識を変える

ことでしか、もしかしたら

解決しないのかもしれない。








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?