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なぜ今更Noteに医療情報を書くのか

10年ほど前、SNSは黎明期だったのかもしれない。そのとき勉強した新しい情報や文献などを書いていると、この人は勉強しているのだなぁと、いわゆる「情報収集」として様々な方に見ていただいた記憶がある。理由があって辞めた。

10年前、SNSでお医者さんを探すと、人は限られ、かつ 「その道の秀でた人」が居たように思う。たぶん今でもそうだと思う。
10年前と比べ、とにかくお医者さんのSNSアカウントは多い。というより、SNSを使う人の絶対数が増えたのだろう。情報発信なんて自分でしなくても、どこかの誰かがやってくれている。

僕が情報発信をやめたのもそういう理由で、読まなくたって「自分より賢い誰かが勝手に勉強して公開してくれている」のである。こんなに便利なことは無い。そして、情報は入手するがSNSから発信することは無くなった。

また、自分自身がちょっとだけ実名で情報を発信する立場にもなったからだと思う。この情報はこの講演や原稿に・・・という風に考えていると、SNSでの発信は自分にとって何か重要なものでもなくなってきた。

さて、この10年間で変わらないことがある。それは、日々の患者さんとのコミニュケーションである。たとえば、私の専門外ではあるが、患者さんが健康診断で脂質異常症を指摘されたとする。

生活習慣を見直して食生活を見直して、という場合や、残念ながら家族歴やお身体の状況からは自覚症状はなくても、内服をしたほうがよい人だっている。

今の外来の自分にそれができているか、といえばお恥ずかしいが自分に満点をつけるのは難しい。待ち時間は増え、急かされる限られた時間の中で毎回、病状説明をするわけにはいかないのだ

そこで考えたのが、待ち時間に読むお医者さんの病状説明である。自分がどんな病気にかかっているのか、どんな治療を行っているのか。診療室の疑問をお茶の間でちょっとだけ減らしていくのがこのNoteの目的である。一般論として、主治医の先生と共通言語の知識になるように作ろうと思います。

とくに、自身の専門分野である呼吸器内科について、私の診察室で患者さんに話している、雑談のようでちょっとマジな話が、全ての病める人に届きますようにお祈りしています。

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